母乳が足りない・・・？

1ヶ月健診のころのお母さんたちのご相談で多いのが、「母乳の分泌が悪くなってしまった」というものです。

でもでも、実際に母乳の分泌を診せていただくと、充分出ていらっしゃることがほとんどです。
では、どうして「母乳の分泌が悪くなった」と思ってしまうのでしょう？

それは、まず一番多い理由が、おっぱいがあまり張らなくなってくる、ということです。
産後数日して、あんなに張っていたおっぱいが、1～3ヶ月くらい経つと、ふわふわのおっぱいになってきます。
赤ちゃんの飲む量と、母乳の分泌量のバランスが取れてくると、本当につきたてのお餅のような、ふわふわおっぱいになります。
実は、これが理想のおっぱいなんです♪
母乳は、おっぱいに溜めて、パンパンに張ったおっぱいから出すのではなく、ふわふわおっぱいを赤ちゃんが「ングング･･･」と吸う刺激で、じゅわ～とその場で製造されて出るのが理想的です。
だから、赤ちゃんの飲み方も、最初は刺激するために「ングング･･･」と吸ってるだけという感じで、母乳が出始めると「ンックン、ンックン、･･･」と飲んでるな～という感じになります。
ですから、おっぱいが張らなくなったからといって、母乳の分泌が悪くなったと心配しなくても大丈夫です！

試しに、どのくらい出るか搾乳したら、そんなに出なかった、という方もいらっしゃいますが、
赤ちゃんが飲む量を搾乳するのは、とっても大変です。なんてったって、おっぱいを出すことにかけては、赤ちゃんがプロフェッショナル！
搾乳で充分な量を取れないのは当たり前で、直接飲んでもらうと、ちゃんと充分な量を飲めていることが多いのですよ。

次に多いのが、赤ちゃんが満足して寝てくれない、というものです。
産後1週間くらいは寝ていることが多かった赤ちゃんも、だんだんと起きている時間が多くなってきます。
おっぱいを飲んで満足したかな～と思っても、お布団に寝かせるとすぐ泣いてしまう･･･
それで、またおっぱいをあげて、満足したかな～と思って、赤ちゃんを寝かせるとまた泣いてしまう･･･という繰り返しで、お母さんもヘトヘトに･･･ということがよくあります。
お母さんがヘトヘトになって、ご飯もちゃんと食べられないと、本当に母乳の分泌が減ってきてしまうかもしれません。

でも、お布団に一人で寝てくれない、という赤ちゃんは多いです。
抱っこしたり、おっぱいを吸わせたりして、うとうと･･･と寝てくれる、というときに、お母さんも一緒に添い寝するといいでしょう。
授乳中のお母さんは、30分でも寝れると、ずいぶんスッキリとします。（そういうホルモンが出ているので）

以上のように、実際に母乳が足りない、という方は案外少ないのですが、もしも母乳の分泌が悪いのかも、と不安でしたら、1ヶ月健診のときに助産師に相談してみてください。