Q)更年期に入り、からだの不調がつづいているのに夫が求めてくるのが苦痛
A)更年期から閉経にかけては、卵巣機能の低下にともない、エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が少なくなります。女性ホルモンが少なくなると、性欲を起こす作用のある男性ホルモン(テストステロン)が優位になるため、女性の性欲は衰えないといわれています。しかし更年期特有の不定愁訴(更年期に気をつけたいからだのトラブル・病気)や性交痛(更年期に起こりやすいからだの不調・トラブル)が原因でセックスをしたくないと思うことがあるようです。症状がつらいときは、正直にパートナーに話をして理解を得ることです。また、更年期にともなうつらい症状をがまんすることはありません。婦人科や更年期専門外来を受診するとよいでしょう。医師とよく話しあい、自分の心とからだにあった治療法を取り入れて(更年期障害の治療法のいろいろ)、じょうずに更年期を乗り切ってください。
Q)挿入時に痛みがあり、セックスが苦痛
A)挿入時に痛みがあるのは、閉経近くになるとエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が減少し、腟の粘膜が薄くなり萎縮することと、セックスのときに潤滑油の役割をする分泌液が少なくなるためです。これにはホルモン剤(エストロゲンなど)の腟錠や内服薬が有効ですが、子宮がんや乳がんをはじめとする婦人科系の病気がある人は、使えないこともあります。医師とよく相談しましょう。
このほかには、市販の潤滑ジェルを使用する方法もあります。薬局や通信販売でも扱っているところがありますので、使ってみるとよいでしょう。
Q)セックスしても全然感じなくなった
A)「長年、夫主導のセックスを強いられてきた」、また、「過去に夫が浮気をしたことを引きずっている」など、夫婦関係の問題が影を落としていないかどうか、よく考えてみましょう。問題点がわかったら、夫とよく話し合ってみることです。
解決できないようなら、カウンセラーや性の悩み相談を設けている婦人科、心療内科などに相談してみるとよいでしょう。
Q)夫が求めてこなくなりさびしい思いをしている
A)男性の性欲にもかなり個人差があり、年をとっても性欲の落ちない人や、40~50歳代をすぎると極端に性欲が落ちる人などさまざまです。
ただ、まったく求めない、あるいは誘っても拒否するのであれば、夫になにかしら精神的な悩みがあるのかもしれません。とくに40~50歳代の男性は仕事の責任も重く、精神的なストレスをかかえていることがあり、それがセックスレスの原因になることはよくあります。夫の同意が得られるようなら、一度、ふたりで心療内科を受診してはどうでしょうか。
Q)子宮を摘出しましたが性生活に支障があるの?
A)子宮を取っても、性生活にはまったく問題ありません。ただ、「子宮がなければ、女ではない」と考える女性にとっては、子宮を失ってしまった喪失感が先に立ち、セックスをしたくなくなることもあります。
でも、子宮は、赤ちゃんを育てるためだけの臓器で、本来、性機能にとってたいせつなのは卵巣です。また手術で卵巣まで取ったとしても、それで女性でなくなるわけでも、セックスができなくなるわけでもありません。避妊のわずらわしさから解放されたと前向きに考える人もいます。
Q)更年期でも妊娠するのですか?
A)「更年期だから妊娠しないだろう」と誤った考えから避妊をおこたり、のぞまない妊娠をするケースがあります。閉経後、2年以上経過すれば、もう妊娠しないといってよいでしょうが、それまでは避妊が必要です。
Q)セックスのあと腟がかゆくなります
A)更年期に入るとエストロゲン(卵胞ホルモン)の減少にともない腟粘膜が弱くなり、抵抗力が落ちるため、炎症が起こりやすくなります。腟カンジダ症や、その他の病原菌による腟炎などの可能性がありますから、婦人科を受診して、腟の分泌液の検査をしてみるとよいでしょう。結果がわかるまではセックスはひかえます。
更年期の性/素朴な疑問Q&Aについてもっと知る
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