肺結核(はいけっかく)

どんな病気?


 細菌の一種である結核菌に感染して起こる病気です。最初に感染する場所が肺です。

症状


 進行すると、せきと痰が出てきます。せきは喉頭や気管支に結核が起こるとひどくなります。
 熱は37度台の微熱です。しかし、粟粒結核といって肺に感染した結核菌が血液中に入り、全身をめぐっていろいろな臓器に感染を起こすことがあり、この場合は高熱がでます。
 結核菌が胸膜に感染して胸水がたまると、胸痛や息切れ、だるさや体重減少などもみられるようになります。

検査


 X線検査を行いますが、影が見つかっても、この段階では肺炎気管支拡張症肺がんとの区別がつかない場合があります。確実な診断には、痰を採取して結核菌の有無を調べる喀痰検査が必要です。病状を知るための血液検査も行います。

治療


 いくつかの抗結核剤を組み合わせて用います。かならず用いられるのは、リファンピシンとイソニアジドで、これらにほかの薬を加えます。治療薬の効果で、6か月~1年で完治します。
 症状が軽く、人に感染させる可能性が少ないと判断されるときには、通院による外来治療が原則。症状が強く、痰の中に多量の結核菌が含まれている場合には、入院が必要になります。
 結核は、せきをしたときに飛ばす飛沫(口から飛び散る水滴)の中に含まれる結核菌を吸い込むことで、人から人へ感染する病気です。しかし、痰に結核菌が多量に出ていなければ、伝染力は強くありません。また人に伝染するのは、診断がつく前のことが多く、治療をはじめれば菌量もせきも急激に減り、感染しにくいとされています。

あなたへのひとこと


 結核に感染しても、多くの人は発病せずに、結核菌が体内で生きつづけます。ストレスや栄養不良などでからだの抵抗力が落ちてくると、その結核菌が増殖し、発病します。現在の高齢者は、若いうちに感染していることが多く、新たに感染しなくても、発病する可能性があることを知っておきましょう。

ベビカムは、赤ちゃんが欲しいと思っている人、妊娠している人、子育てをしている人、そしてその家族など、妊娠・出産・育児に関して、少しでも不安や悩みをお持ちの方々のお役に立ちたいと考えています。
本サイトは、妊娠・出産・育児に関して、少しでも皆さまの参考となる情報の提供を目的としています。

掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。

関連するキーワード

肺結核 細菌 結核菌 結核 せき 喉頭 気管支 微熱 発熱 粟粒結核 高熱 全身 胸膜 胸水 胸痛 胸が痛い 息切れ だるさ 体重減少 X線 喀痰検査 血液検査 抗結核剤 リファンピシン イソニアジド 通院 外来治療 入院 飛沫 伝染 ストレス 栄養不良 抵抗力
ベビカム医学大辞典
powerd by babycome