再生不良性貧血(さいせいふりょうせいひんけつ)

どんな病気?


 骨髄のはたらきが低下し、血球が十分につくれなくなって起こる貧血です。赤血球の減少によって酸素不足になり、貧血症状が生じます。また白血球の減少によって感染が起こったり、血小板の減少によって血液が固まりにくく、出血しやすくなります。
 特定疾患に指定されていて、認定を受けると治療費は公費負担になります。

症状


 貧血の一般症状のほかに、発熱、のどの痛みといったかぜ症状が現れます。また打撲部分に紫色のあざ(紫斑)ができやすく、歯肉や肛門などからの出血や鼻出血、過多月経などを起こしやすくなります。注射のあと、出血が止まらないこともあります。

原因


 多くは原因不明です。薬剤、化学物質、放射線、肝炎ウイルスが原因の二次性再生不良性貧血もあります。

検査


 血球数などを調べる血液検査のほかに、骨髄検査などを行います。

治療


 軽症では経過をみるか、たんぱく同化ホルモンの投与を行います。中等症以上、とくに重症では免疫抑制剤が有効です。若い人の重症例では、骨髄(または末梢血幹細胞)移植が広く行われ、治癒する例も多くみられます。
 貧血や血小板減少に対しては、必要に応じて輸血を行います。感染に対しては抗生剤を投与し、白血球をふやすホルモンを投与します。少しでも出血を抑えるため、女性の場合は、ホルモン剤で月経を止めることがあります。注射をしたあと出血が止まりにくいことがあっても、長く押さえていれば止まるので、治療の際の接種に支障はありません。重症でも仕事をしながら治療することは可能です。

あなたへのひとこと


 出血しやすいので、傷や打撲を受けやすい、はげしい運動は避けます。また、歯みがきで歯肉などを傷つけないように。ちょっとした傷から細菌が入り込み、敗血症などの感染症を引き起こしやすいので、口の中や肛門の周囲など、皮膚にくらべて傷がつきやすい粘膜部位は清潔を保つことがたいせつです。

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