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子育て期(生後1歳7ヶ月~2歳)
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虐待してしまいます。育児がしんどいです。

子育て期(生後1歳7ヶ月~2歳)の相談

Q4145:虐待してしまいます。育児がしんどいです。

2歳7ヶ月の男の子がいます。 毎日のようにイライラしてすぐ怒ったり怒鳴ってしまいます。 この前初めてお尻を強く叩いてしまいました。 今日もまた叩いてしまいました。 どんどんエスカレートしてしまいそうで怖いです。 朝から寝るまでずっとママーママー! グズぐずぎゃーぎゃー。 うるさい。一人になりたい。邪魔しないで。等と思ってしまいます。 まだ2歳児なのに。 怒りたくないのに怒ってばかりで嫌になります。 切り替えもなかなか出来ず子供を無視したり冷たい態度で接してしまいます。 1~2ヶ月に一度は実家に帰ったり、一時保育を利用したりしてますが優しく出来るのはその日だけです。 すぐにしんどくなってしまいます。 予定外の出費があり、夫にお金ないと言われしばらく一時保育も預けられなさそうです。 夫の休日にお願いすれば子供を見て貰えることもありますが、結局心配になったり、家事がたまったり、夫に疲れたアピールされるので気を使ったり心が休まらないのであまり頼みたくありません。 幼稚園まであと1年だから頑張ろうと思っても、毎日辛いです。 いい母親でいたいのに自分の欲求ばかり出てきてしまいます。 2019-04-06 00:31
明橋大二先生
2歳7ヶ月というと「魔の2歳児」真っ只中ですね。この世で最も手がかかる生きモノです。お母さんが疲れ果てて、ついついキレてしまうのも無理ないと思います。 確かに、子どもを叩いてしつけると、その時は言うことを聞くかもしれません。しかし、叩く期間が長期にわたると子どもの「攻撃性が高まる」「反社会的行動が増える」などのリスクが増えるので、良くないと言われています。 私は、子どもを叩く親には2通りあると思っています。一つは「叩くことがいいことだ、必要だ」と思って叩いている親。もう一つは「本当は叩きたくない、叩くのはよくないとわかっている。それでもついつい叩いてしまう…」という親。 どちらの方がまだいいか、というと、私は後者の方だと思っています。というのは、前者は、叩くのがいいことだと思っていますから、叩いても悩むこともありません。相談にも行きません。これが時として、虐待にエスカレートしていきます。一方で、後者の場合は、本当は叩きたくないと思っていますから、親自身悩んでいます。だからどこかでブレーキはあるし、止まらない時には、どこかに助けを求めます。  ご相談を拝見すると、親御さん自身、叩いてしまうことに悩んでおられるわけですから、私はそれだけでもすばらしいことだと思います。だからこそ、ここに相談もされているのだと思うし、そういう気持ちがあれば、私は必ず改善に向うと思っています。 そこでどうするかですが、「魔の2歳児」という状況は当面は変わりません。2歳児というのはこんなものです。別にお母さんの育て方が悪くてこうなっているわけではないし、むしろちゃんと育てているから、このように正常の発達段階を示しているのです。 またお母さんも精一杯やっています。お母さんはもうこれ以上できないくらいやっていますから、これ以上やれといわれても無理ですよね。そうすると、ここはやはり他の人の力を借りるしかありません。 幸いご主人に頼めば、見てくれることもあるのですよね。確かに危なっかしいし、心配になるのもわかります。でもご主人も、自分で子どもをみなければ、成長しません。自分で見ることによって、子育ての当事者意識も育ち、また奥さんの大変さもわかるのです。奥さんだって、最初はおっかなびっくりで不安だらけだったと思います。それでもここまで育ててこられたのです。ご主人もきっと成長してくれると思います。 とはいえ、ご主人も疲れたアピールをすることもあると思います。「え、また僕が見るの?」と露骨にいやな顔をするかもしれません。ついつい「そんな嫌々やるなら、見なくていいわよ!」と言ってしまいがちですが、これではご主人も成長しないし、奥さんもますます不満がたまります。 ご主人の嫌そうな顔、疲れたアピールは、気付かないふりをして無視しましょう。その代わりに、ご主人に子どもを預けたあとに満面の笑みで「ありがとう、助かったー!」と伝えます。ご主人もまんざら悪い気はしないし、これだけ妻が喜んでくれるんなら安いもんだ、と気付くのです。 このように相談される、ということは、もうすでに奥さんとしてはギリギリのところまで来ている、ということだと思います。それは決して奥さんが忍耐力がないとか、母性が足りないとかいうことではなく、2歳児を一人で育てていたら、どんな立派な母親でも、そうなるのです。そういうことに、ご主人は気付くべきです。なぜなら、ご主人も子どもの親であり、あなたのパートナーだからです。 「いい母親でいたいのに、自分の欲求ばかりでてきます」とありますが、「自分の欲求」とは何でしょう。それは、高価なバッグを買いたいとか、フランス料理のコースを食べに行きたいとか、いうことではないはずです。「ただ、何も考えずにゆっくり寝たい」とか、「一人の時間がほしい」とか、「ご飯を味わって食べたい」とか、そういう本当にささやかなものではないでしょうか。親も人間だし、そういうことを願うのは人として当然です。それを願ったら、いい母親じゃない、なんてそんなこと絶対にありません。 もちろん、ご主人ではなく、実家を頼るのもいいし、一時保育を利用するのもいいと思います。ファミリーサポートとか、ホームスタートなど、さまざまな支援も整備されつつあります。もっともっと人の力を借りていいと思います。 でも、まず何よりも助けを求めるべきなのは、私は、ご主人ではないかと思うのです。

先生のプロフィール

京都大学医学部卒業後、国立京都病院内科、名古屋大学付属病院精神科を経て現職。児童相談所嘱託医、スクールカウンセラー、NPO法人子どもの権利支援センターぱれっと理事長。
病院での診療のかたわら、子育て支援を強く提唱し、年100回以上の講演を実施している。著書である『子育てハッピーアドバイス』(1万年堂出版)は、シリーズで450万部超。
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