入浴後の赤ちゃんの頭皮からふけ

写真だけで判断するのは難しいのですが、一般的な「乳児脂漏性湿疹」の症状・対処法についてお答えします。 赤ちゃんは、生まれてから生後3ヶ月頃まで、一時的に皮脂の産生、分泌が過剰になります。これは、お腹の中で胎盤を通してお母さんからもらった性ホルモンや、出生後に自分で産生した性ホルモンが影響するためです。皮膚の表面に分泌された皮脂は、空気に触れて酸化すると刺激性となるため、皮膚が炎症を起こして赤くなったりジクジクしたりするようになり、乳児脂漏性湿疹と呼ばれる状態になります。 脂漏性湿疹の症状が最も目立つのは、一般的には生後1ヶ月になる前後1～2週間で、頭皮やおでこ、眉毛付近、鼻の脇、耳の周囲などの「脂漏部位」に、赤いブツブツや黄色いかさぶたができます。特に毛で覆われた頭皮や眉毛には、皮脂やはがれた皮膚のかけらが溜まって、ガチガチに固まることがあります。生後3ヶ月を過ぎると、赤ちゃんの皮脂の産生は急激に減少するので、こういった脂漏性湿疹は自然に治ることがほとんどですが、頭皮に関しては生後半年近くまで部分的に残ることがあります。 治療としては、よく洗うことが第一です。皮脂は放置すると炎症のもとになるので、毎日石鹸で洗って清潔にします。黄色いかさぶたの部分は、普通に洗っても落ちにくいので、入浴する20分くらい前に、ベビーオイルやオリーブオイルで湿らせて軟らかくしてから洗うようにするときれいに落ちます。ただし、かさぶたを無理にはがすと髪の毛が一緒に抜けたり皮膚を痛めたりしてしまうので、毎日少しずつ落としていくようにすると良いでしょう。 こういったケアで改善しないときは、小児科や皮膚科を受診して、炎症を鎮めるステロイドのローションなどを処方してもらいましょう。通常の皮膚に使用するよりも若干強めのステロイドが用いられることが多いですが、頭皮は顔面などより薬の吸収率が低いので大丈夫です。皮膚の炎症がみられないのにフケが出るときは、より刺激の少ないシャンプーに替えるか、洗った後に保湿のローションを使用することをオススメします。