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二卵性双子の成長の差が心配です。

妊娠初期(1~4ヶ月)の相談

Q2929:二卵性双子の成長の差が心配です。

昨日産婦人科に行きました。1人は7w4bで1cmで2人が8w2bで1.5cmで差があるので心配です。また双子はリスクが高いとされてますが何か気を付けるべきことや性行為は控えた方がいいですか??(*_*) 2017-10-21 09:36
堀口貞夫先生
超音波検査の写真の読み方は、かなり難しく、検査をされたあなたの主治医もあなたの胎児について、超音波検査で無限に近い画像を診た上で判断をしておられると思います。その中の一枚がこれというわけです。ひとつひとつ整理しながら回答をしたいと思います。 1)まず、「なぜ『二卵性双胎』と判断したか」です。 これだけについても超音波検査の探触子をあちこち動かして、一卵性双胎ではないと判断されたはずです。今回はこの点についての細かい説明は省きます。もし一卵性双胎であれば、二人の胎児の発育に差があるということは、二人の血管がつながっており、血液の流れが不均一になっていることの証拠ですから、妊娠の継続については難しいと考えます。 二卵性であれば、二つの受精卵(いわば兄弟)が、たまたま同時にできたということですから、順調に発育している方は妊娠を継続できるだろうと考えます。 2)次に「大きい方は順調に発育しているか?」についてです。 7週4日で頭殿長が1.5cmということですから順調です。7週4日の頭殿長は平均11.3mm、8.1〜16.0mmの範囲に90%に入り、胎児の発育にはこの程度のバラツキがあるとされています。この範囲内にあれば順調と考えていいというわけです。私は「8週に入るところで15mm」という大雑把な目安を持っています。そしてこの時期は、1日に1mmずつ大きくなるというのが、およその目安です。あなたのご質問にある「小さい方の胎児が10mm」というのは、この範囲に入りますが、この写真ではもっと小さいように見えますし、一番大きく写った写真でも10mmということでしょう。5mm小さいということは、5日分発育が遅れているということになります。7週4日というのは受精してから39日目ですから、34日分しか大きくなっていないということです。 3)そして、この時期にもう一つ大事なことは「心臓が動いているか? 」という点です。超音波検査の時に、白い点がピクピクと規則的に動いているのが見えたでしょうか?これは心臓の動きを示しています。私たち産婦人科医は、この3)の心臓の動き」と、2)の発育が順調か確認できれば、流産の可能性はほとんどないと考えています。 小さい胎児の方にも動きは見えたでしょうか? 頭殿長が10mmだったとすれば、ほぼ99%心臓の動きは確認できるはずなのです。小さい方の心臓の動きが、確認できなかったとすればすでに発育はここで止まっていると考えた方がいいのです。私の経験からすれば、この可能性の方が高いと思います。 心臓の動きが確認できたのだとすると、小さい方の赤ちゃんに何らかの先天的な異常ある可能性が高く、慎重に検査する必要があります。しかしこの検査は、この時点から2、3週間以上たたないとできないと思います。もし小さい方の子供に異常があったとしても二卵性双胎であれば、そのことが順調に育っている胎児に影響することはほとんどありません。 4)もし小さい方の胎児について、発育の遅れがあり、心臓の動きが見られなかったとすると、この子は発育を続けられない状態ということになります。双子(ふたご)でなければ流産になってしまう状態です。 しかし双子(ふたご)の場合には、元気な胎児の方が、生命力が強く、妊娠が継続しますから、双子(ふたご)の片方が発育しない場合でも、そのままの状態で子宮外に排出されることなく、元気な子が出産する時に胎盤と一緒に娩出されます。その場合、元気な子が、順調に発育していくかどうかを見ていくということが必要です。その子の生命力の強さにかかっていると言ってもいいでしょう。お母さんがすることは、普通の妊婦さんと同様に、無理をしない、栄養に気をつける、主治医の指示通りに診察を受けて発育が順調であることを確認していくということです。 5)ごく稀に、発育を止めてしまった胎児に感染が起こるなどして、元気な子にも感染して流産になってしまうこともないとは言えませんが、この場合は元気な方の子の生命力がちょっと足りなかったと考えらえます。 6)妊娠10週を越えれば、大きい方の胎児については「双子(ふたご)はリスクが高い」は忘れてもいいのではないかと思います。従って「性行為を控えるか」についてもこの辺りを目安にするとよいでしょう。

先生のプロフィール

元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。
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