未熟児網膜症の手術後

子育て期(生後10ヶ月~1歳6ヶ月)の相談

Q1896:未熟児網膜症の手術後

娘は1歳なのですが3ヶ月早く生まれたため、今修正10ヶ月目です。超低体重で生まれたので先生の予想通り「未熟児網膜症」にかかり、レーザ4回では止まらず手術もしました。術後の経過はかなり良かったのですが…最近近視と薄く白内障になっていると言われショックを受けました。次の検査日は来年の2月なのですが、白内障とは進み具合は遅いものなのでしょうか?また失明したりしないのかものすごく心配です。日中出掛ける時はサングラス等必要なんでしょうか?どなたか詳しい方に助言頂きたいです。 2016-11-13 23:09
加部一彦先生
未熟児網膜症は、赤ちゃんがまだ網膜や目の構造が未完成な時期に生まれてしまい、そこに出生後のさまざまな要因が加わって症状が出現する病気で、最も重症の場合には網膜剥離から失明する事もあります。

治療の基本は、質問者のお子さんも受けられた「レーザー光凝固術」が一般的で、この治療法は、未熟児網膜症だけでなく、糖尿病など他の病気が原因で発症する網膜症でも行われているものです。
治療には強力なレーザー光線を用いるため、レーザーが通過する目のレンズに傷がついて「白内障」になることがあったり、治療後には網膜に「引きつれ」が生じて、眼球にゆがみが生じることで、強度の近視になったりすることがあります。 ご質問のお子さんの場合、すでにレーザー治療を受けたとの事で、そのうえで、次の検査予定は大分先に設定されているということは、眼科の主治医は、現時点で急に網膜剥離を起こすような悪い状態ではないと考えているのだろうと思います。
白内障や強度近視に関しては、これからも引き続き定期的に検査を受ける必要があるでしょう。

お出かけの際のサングラス等に関しては、今の時点では必要はないと思いますが、詳しくは主治医にお尋ねください。

先生のプロフィール

埼玉医大総合医療センター新生児科教授、小児科医。新生児集中治療室(NICU)で、主に早産のために小さく生まれたり、生まれてすぐに何らかの病気をかかえ、入院となった赤ちゃんのお世話を生業としている他、医療安全や病院建築など幅広い領域に関心を持って活動中。すでに社会人となった3人の息子達とはSNSで情報交換したり、時には飲みに行ったりと、「オトナの付き合い」ができる様になった事を喜んでいる。著書に『新生児医療は、いま』(岩波書店)、『障害を持つ子を産むということ』(中央法規出版)など。
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