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2012-05-18T00:00:00+0900 2012.05.18

Q.妊娠11週、羊水が少ないといわれ心配です

妊娠11週の終わりころに検診に行った際、先生より羊水が少ないといわれました。赤ちゃんは順調のようですが、確かにエコーの写真をみると、赤ちゃんと同じくらいの大きさで、あまり羊水はありませんでした。
前日に少量の出血があり、それで急遽検診に来ました。ただ、出血も何が原因かはわからず、以前にも痔だと思われる出血が多少あったので、それかなと自分では思っています。先生にも出血に関してみていただきましたが、特にそれは問題なさそうとのことでした。


羊水が少ないということに関してよくわからなかったので、自宅に帰って調べてみたところ、妊娠後期や中期に羊水が少ないというケースは多々あるようでしたが、私のように初期による方はあまりおらず、流産になってしまわないか心配です。


先生からは様子を見ましょうとのことで、2週間後の検診待ちです。仕事もしているため、なかなか家で休むということができない状況なのですが、今後羊水が増える可能性はあるのでしょうか。それとも流産の可能性の方が大きいのでしょうか。

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この時期の羊水は、卵膜(羊膜+絨毛膜)から漏出するものと胎児の尿、肺や気道の分泌物からできていると考えられています。
妊娠20週を超えると胎児の腎臓が機能し始めて、羊水の大部分は胎児尿、一部は気道肺からの分泌物で占められるようになります。
妊娠20週頃から、羊水の量が一定に保たれるのは、羊水の産生(=排尿量+気道分泌物の量)と吸収(嚥下と腸管からの吸収)のバランスがとれているからなのです。一定に保たれるの不思議なくらいです。
それ以前は妊娠20週より前は卵膜からの漏出が少ないために、羊水が少ないということになるのですが、その原因はよく判りません。胎芽(胎児)に異常があるためかもしれませんが、異常があると診断する方法がないのです。
発育して腎臓や肺が機能し始めて、分泌が増え羊水が増えてくれば一安心という事のなるのです。「様子を見ましょう」というのは、この胎児の発育、発達を期待して見守りましょうということなのです。医学的に何か治療をすることで胎芽(胎児)の異常を直す事ができる訳ではありません。
異常があれば、ご心配されているように流産になる事も考えられるのですが、この時期に10~15%あるとされる自然流産と同様自然淘汰なのです。胎児の発育、発達を期待して見守ることしか出来ないのです。

20週を過ぎても羊水量が少ない場合は、胎児の腎臓または肺の機能が悪いという事を考えなければなりません。詳しい検査が必要になります。

2012-05-18T00:00:00+0900
  • ▼ 堀口 貞夫先生のプロフィール

    • 元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。

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