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2011-10-21T00:00:00+0900 2011.10.21

Q.妊娠中の耳詰まりと耳鳴り

現在妊娠7ヶ月です。妊娠3ヶ月くらいから、耳に水が溜まっているような耳詰まりの症状がでています。ずっとその症状が起こっているわけではなく、一度症状が出ると、30~40分は続きます。周囲からこもった音(「ボー」という様な音)がする場合もあり、耳鳴りの症状が同時に起こることもあります。


特定のタイミングがあるわけではないのですが、人と話をしている時に急になることが多い気がします。


妊娠中に耳の調子が悪くなるようなことを聞いたことがあります。出産すればこの症状は改善されるのでしょうか?

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高層ビルのエレベ-ターで上昇した時に、同じような経験がありませんか? 鼓膜の外側(外耳道側)と内側(中耳側)の圧力のバランスをとるメカニズムがあります。このために重要な働きを果たしているのが中耳と咽頭を繋いでいる「耳管」です。

高速エレベ-ターで急に上昇した時に、鼓膜の外側の圧力が僅かに下がります。そうすると鼓膜は外耳道側に向かって引っ張られます。このために籠ったような音がしたり、詰まったような感じがしたりするのです。
この時、つばを呑み込むとよくなるのではないですか?
つばを呑み込むことで、耳管の咽頭側の口が瞬間的に開いて、鼓膜の内外の圧の差を調節して、鼓膜の引っ張られている状態が治り症状が消えるのです。

昔の飛行機は客室の圧力調節が十分でないために、離陸して上昇して行く時この耳が詰まった症状がよく起こりました。それで、搭乗口のところで、あめ玉を配っていました。あめ玉をしゃぶることで、つばを呑み込んだときと同様に耳管の咽頭側の口を開かせる手助けとしたのです。

妊娠しているときは、鼻から咽頭周辺にかけての粘膜が少し腫れやすい状態になっているために、耳管の口が開き難く、そのため鼓膜の内外の圧のバランスが崩れやすいのです。

但し、耳鼻科的な病気も考える必要があるので、痛みがあったり、つばを呑み込んでもなをらないときは、耳鼻科の診察を受けてください。

2011-10-21T00:00:00+0900
  • ▼ 堀口 貞夫先生のプロフィール

    • 元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。

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