質問は3つでしょうか。
1)甲状腺機能低下は遺伝性か
2)卵管造影はこの場合必要な検査なのか
3)それ以外の方法は無いのか
1)甲状腺機能低下は遺伝性か
橋本病という甲状腺機能低下を起こす病気は自己免疫疾患といって、細菌やウィルスのような外から侵入するものを防ぐ免疫機能が自分のからだの一部である甲状腺の細胞に対する抗体を作ってしまうようになるのです。そのため、甲状腺で作られるホルモンが減少してしまう(甲状腺機能低下)のです。
このような自己免疫疾患は他にもありますが、それらが合併することは少なく、同じ家族や家系の人にそのようなことが起こることもほとんど無いので、自己免疫疾患を起こしやすい体質の遺伝も無いと考えてよいようです。
血液検査をしながら甲状腺ホルモンを内服すれば機能低下から回復することができます。しかし内服療法はずっと続ける必要がありますが。この点は主治医と相談してください。
2)卵管造影はこの場合必要な検査なのか
子宮外妊娠は、卵管の通過性が悪いために卵管膨大部で受精はしたけれど、卵管の動き(蠕動運動)が悪く、子宮に送り込めない場合、あるいは受精卵は細胞分裂を繰り返すために子宮に到着するまでに時間がかかり大きくなって細い卵管に引っかかってしまってそこで大きくなり、子宮外の妊娠となってしまうのです。そこで残っている卵管の通過生や動きを見るために卵管造影をするのです。
3)それ以外の方法は無いのか
その他の方法として腹腔鏡検査という方法で目で見てみるというやりかたがあります。
しかし卵管を外から見るので内腔のことは判らないというマイナスがあります。一方、癒着の有無や表面の色なとは見ることができるという利点はあります。主治医に相談してみられるのもよいのではないでしょうか。
先生のプロフィール
元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。