●キーワードは「集団欲」子どもの成長の中で親が一番目を見張るのは、からだが大きくなったとかそういうことよりも、子どもが「集団欲」に目覚める時ですよ。
例えば砂場でまわりの子どもたちと一緒に遊んでいる時、親が「おやつよ」と呼んだとしてもまったく耳をかさずに遊び続けているというような状況の時のことを言います。これは「食欲」「独占欲」などほかの欲望よりも一番優先するものであり、芽生える時期には個人差があります。
この「集団欲」が芽生えないうちに、自立させようとするのはまだ、期が熟していないと言えるでしょう。
そのかわりそれが芽生えてきたら、親はタイミングよく背中を押してやることよ。その時になっても子どもを抱え込んだなら、それは親の「エゴ」になるわね。
●女の子は大事に大事に育てましょまた、次のこともお伝えしておくわ。ご相談のお子さんは女の子ね。大事に大事に大事に、子どもを扱うことよ。多少わがままになるかもしれないけれどそう育てると長じて自分を粗末にしないのよ。人に大事にされた人は自らも人に優しくできる。ただ、「大事にする」ということは「かまう」ということと違いますからね。
ちなみに私の子どもは2人とも男児ですが、その子育て時のモットーは「男の子は最大の関心をもって突きはなしておく」でした。
●成長のタイミングをウォッチしてどういう社会人にしたいのかによって家ごとのルールを作ればいいのですが、子どもが変化を見せた時は潔ぎよく押し出す心の準備をしておいてくださいね。くれぐれも、「集団欲」が芽生えた時に、母親が遊び相手を選ぶようなことはしないでほしいものです。
先生のプロフィール
妊婦・親子水泳教師の草分け的存在として80歳過ぎまで現役で活躍後、プールの中での指導は卒業。現在は妊婦卒業生の強い味方として、指導に当たっている(東京アスレティッククラブ中野/月1回カンガルークラブ、年に2回親子コンサートの主催)。栄養士の資格と経験を生かし、スイミング教室の後は、お手製のおかず持参でお食事会を毎回ひらき、妊婦の悩みに答える、人呼んでヤンババ。その由来については、著書『ヤンババの出産・子育て知恵袋』(築地書館)をご覧あれ。著書に、堀口貞夫・金澤直子共著『ゆっくりきっぱりお母さんになる』(赤ちゃんとママ社)。