妊娠に気づかずに局所麻酔(下半身麻酔)で手術をするということは時々あることです。盲腸(虫垂炎)の手術、?疽(ひょうそ)、魚の目などのケースもあげられます。そのようなとき、覚えておきたいことは次の2点です。
1)下半身麻酔で使われる麻酔剤が胎児に影響する心配はありません。
2)妊婦の体内に取り込まれた薬剤が胎児に影響を与え奇形を発生するのは「all or noneの法則」が働く時期すなわち最終月経から34日を過ぎてからとされています。妊娠4週というのは、最終月経から28日目から34日目までです。
「all or noneの法則」とは、「薬剤の影響を受けて受精卵がダメになって流産する」か「全く影響を受けなかったから流産しないで元気に育つ」のどちらかか、ということです。この法則はあの不幸な「サリドマイド事件」のときにサリドマイドを内服してしまった人たちの詳しい調査で判ったことなのです。
従って、流産せずに妊娠が継続すれば麻酔の影響は無かったと考えていいのです。ただし麻酔と関係なしに起こる「自然発生的な胎児の先天異常」までが無いということではありせん。