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すべての赤ちゃんに行う「新生児スクリーニング検査」は何を調べるの?

すべての赤ちゃんに行う「新生児スクリーニング検査」は何を調べるの?

遺伝子の異常が原因で、からだの代謝を制御する酵素が生まれつきないと、必要な物質ができなかったり、不要な物質が蓄積されてからだにさまざまな異常が現れます。それが「先天性代謝異常症」です。新生児へのスクリーニング検査は全員に公費で行われ、早く発見・治療することによって、健康な日常生活を送ることもできます。

2019-04-14更新

ママの指を握る生まれたばかりの赤ちゃん

先天性代謝異常症とは

体内で起こる、生命活動に必要なすべての物質の流れを「代謝」といいます。その代謝に必要な酵素が、生まれつきなかったり、不足していると、不要な物質が蓄積されて異常が現れます。それが先天性代謝異常症です。

原因は遺伝子の異常です。体内でたんぱく質をつくるのは遺伝子ですが、生まれつき特定の遺伝子が変質していると正常な酵素がつくられません。体内には多くの酵素があり、酵素の数だけ代謝異常が起こるため、先天性代謝異常症の種類はたくさんあります。

先天性代謝異常症が疑われるとき

初期は症状がでなかったり、症状の出方に個人差がありますが、つぎの徴候がめやすです。

新生児期の場合

(1)脈や呼吸が速い、熱があるか低体温、ミルクの飲みが悪い、嘔吐する。
(2)正常分娩だったが、その後、元気がない。
(3)けいれん、筋力低下などの神経症状がある。
(4)かびくさい、汗くさい、魚くさいなど特有の体臭。
(5)肝臓がはれて大きい。
(6)特異な顔つきや体つきをしている。

新生児期以後の場合

(1)ストレスや感染症を契機に、発作的なけいれん、嘔吐、意識障害を起こす。
(2)急病の際に異常な体臭がある。
(3)説明のつかない知的退行、発達の遅れ、運動機能障害、けいれん。
(4)肝臓や脾臓がはれて大きい。
(5)腎結石がある。
(6)特異な顔つきや体つきがある。

早期発見のためのマススクリーニング検査

多くは有効な治療法がない先天性代謝異常症ですが、なかには早く発見して治療すれば、健康な赤ちゃんと同じように育つものもあります。

そのため、新生児には全員に公費でスクリーニング検査を行っています。生後4~7日ごろ、新生児のかかとから採血してスクリーニング検査を行い、異常値がでたときは専門の小児科を紹介されます。

タンデムマススクリーニング法の採用で、2011年まで6つだった新生児マススクリーニング検査の対象疾患は、大幅に増えました。現在、フェニルケトン尿症、メープルシロップ尿症、ホモシスチン尿症、シトルリン血症1型、アルギニノコハク酸尿症、メチルマロン酸血症、プロピオン酸血症など、19の疾患を高い確率で見つけ出し、早期治療を始められるようになっています。

先天性代謝異常症のうち、アミノ酸、有機酸、糖の代謝異常は、食事療法でかなり良くなります。

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