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ベビカム Weeklyリサーチ

VOL.25_4 産科不足調査 (その4)妊婦さんに心強い助産師の存在

2007年11月29日(木) ~ 12月4日(火)
有効サンプル数 1064(対象の妊娠・出産件数 1095件)

 

「助産師外来」は、肯定的にとらえている方が大多数
ベビカムでは、ウィークリーリサーチの第25回として、出産ジャーナリストの河合蘭さんとの共同で「産院不足についてあなたの実感していること(したこと)」のアンケートを実施しました。(その4)の今回は、助産師さんについて取り上げます。
産科医への業務の集中を緩和するため、近年増加しつつある助産師外来(病院や診療所で助産師が妊婦健診を担当すること)への評価をお聞きしたところ、出産経験のある方906人では「賛成」が40%、「メリットがあるなら許容できる」方が46%で、合わせて86%の方が肯定的にとらえています。

 

1.妊婦健診、おもに診てくれるのは産科医? 助産師?


みなさんが受けている(受けていた)妊婦健診を、おもに担当しているのは産科医だったのでしょうか? それとも、助産師だったのでしょうか?
2007年12月現在妊娠中の方では82%、2007年以前に出産した方では75%と8割前後の方で、産科医のみが妊婦健診を担当していました。助産師が担当する妊婦健診を受けている(受けていた)方は全体の2割前後で、その中では、「基本的に産科医、時に助産師が妊婦健診を担当」というパターンの方がほとんどです。



グラフ1


2.産科医と助産師、それぞれの健診時間は?


産科医のみが妊婦健診を担当、という方の平均健診時間は14分でした。(その2)でみた全体の平均健診時間とほぼ同じか、若干短い程度です。
一方、助産師が担当する妊婦健診の方の平均健診時間は19分で、産科医のみが担当する平均健診時間と比べて、5分長めになっています。



グラフ2


3.それぞれの妊婦健診の感想は?


産科医のみが担当する妊婦健診を受診の方と、助産師が担当する妊婦健診を受診の方の、健診に対する印象を比較してみました。
「信頼できる」「自分の出産のリスクがよくわかる」という、健診の医療面での信頼性に関係する2項目については、産科医・助産師ともほぼ同じレベルでした。
産科医に対しては「忙しそう」と感じる方が多数を占めました。一方、助産師に対しては「質問しやすい」「励まされる」と感じる方が多数を占めました。
2.で見たように、平均の健診時間は「産科医のみ」と「助産師が担当」では5分の差がありました。この5分の差が、産科医の「忙しそう」な印象、助産師の「質問しやすい」「励まされる」印象につながっているようです。



グラフ3


4.「助産師外来」について、どう思う?


産科医への業務の集中を緩和するため、近年、病院や診療所で助産師が妊婦健診を担当すること(「助産師外来」、「院内助産院」などと呼ばれています)が増えてきています。

 ★助産師外来・院内助産院とは・・・
病院やクリニックに勤務する助産師が、助産師のみで妊婦健診を行い、何か医学的に問題がある等、必要なときは産科医にバトンタッチします。助産師のほうが産科医より健診に時間をかけられて妊婦さんの精神面・生活面までケアできること、産科医の負担軽減につながること等がメリットとして挙げられています。

こうした「助産師外来」についてみなさんにお聞きしたところ、初産妊娠中の方では「賛成」が31%、「許容できる」が50%で、合わせて81%が肯定的にとらえています。「産科医の妊婦健診でないと不安」という方は16%でした。
出産経験者では、「賛成」が40%、「許容できる」が46%と合わせて86%が肯定的で、「産科医の妊婦健診でないと不安」という方は10%にとどまっています。助産師さんが信頼できる存在であることを実感している方も多く、「助産師外来(助産師が妊婦健診を担当すること)」への抵抗感も小さいようです。



グラフ4


5.「オープンシステム」について、どう思う?


産科医への業務の集中を緩和するためには、「助産師外来」のほか、「オープンシステム」という方策も試行され始めています。

 ★オープンシステムとは・・・
妊娠中の「妊婦健診」は通院しやすい最寄りのクリニックなどで受診し、「分娩」のときは医療設備やスタッフの充実した拠点病院に入院するシステムで、一部の地域では試行が始まっています。外来の混雑緩和、スタッフの揃った施設で出産できる安全性などがメリットとして挙げらていれます。(「助産院」と「クリニックまたは病院」との間で実践されている例もあります。)

こうした「オープンシステム」についてみなさんにお聞きしたところ、「助産師外来」とは異なり、初産妊娠中の方、出産経験のある方とも「妊婦健診と分娩は同じ施設でないと不安」という方が、3分の1以上みられました。


グラフ5

 

 

今回のまとめ

これまで見てきたように、産科医不足により出産施設が減少し、残った施設に妊婦さんが集中することで、妊婦健診の「混雑」や「待ち時間の長さ」という問題が発生しています。それらに対してみなさんが大いに不安・不満を感じていることもわかりました。

こうした中で、産科医への業務の集中を緩和し、出産医療の質的向上を図るため、もっと助産師を活用しようという取組みも始まっており、近年、病院や診療所で助産師が妊婦健診を担当すること(「助産師外来」「院内助産院」)が増えてきています。

そうしたことも踏まえ、今回は、みなさんが受診している(していた)妊婦健診での、助産師の関わりの度合いや、産科医・助産師それぞれの妊婦健診に対するみなさんの評価などについて、分析しました。

その結果、『助産師のほうが産科医より健診に時間をかけられる』『妊婦さんの精神面・生活面までケアできる』などの助産師が妊婦健診を担当することのメリットが、分析結果からも明らかになりました。

★妊婦健診の平均時間が、「産科医の …

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