ベビカム Weeklyリサーチ
VOL.131 「産後の精神的な悩み」について
2010年7月30日(金) ~ 8月11日(水)
有効サンプル数 428
有効サンプル数 428
産後、メンタルな変化や不調を感じた方が80%
ベビカムでは、ウィークリーリサーチの第131回として、『「産後の精神的な悩み」について』というアンケートを実施しました。産後、メンタルな変化や不調を感じたことがある方が、全回答者(出産を経験し、現在育児中の方)428人のうち80%です。
1.産後、メンタルな不調を感じましたか?
産後、メンタルな不調や変化は「特にない(なかった)」という方は、全体の20%。すなわち、残りの80%の方は、産後にメンタルな不調や変化を経験しています。
どのような症状を感じたかでは、「イライラする」が全体の68%、「不安になる」が46%、「自分を責めてしまう」が33%です。
2.メンタルな不調を感じた時期は?
1.で答えた症状(産後のメンタルな不調や変化)を特に感じた時期について伺ったところ、「産後1ヶ月以内」という方が42%、「産後2~3ヶ月」が35%で、合わせて78%の方がメンタルな不調や変化を産後3ヶ月までに感じています。
3.誰かに相談しましたか?
そうした症状(産後のメンタルな不調や変化)を誰かに相談したかどうかについて伺うと、「はい(相談した)」の方が52%、「いいえ」が48%です。
誰に相談したかを複数回答形式で伺うと、上位は「実の親」(相談した方の57%)、「夫(パートナー)の親」(34%)、「友人・知人」(32%)です。「夫(パートナー)」に相談した方は21%です。
症状が(どれくらいで)改善したかについて伺うと、「1ヶ月未満で改善された」という方が16%、「2~3ヶ月で改善された」方が29%で、合わせて45%の方は3ヶ月以内に症状が改善していますが、一方で、半年~1年以上も症状が続いたという方も決して少数ではありません。
4.「産後うつ」を知っていましたか?
みなさんに、「産後うつ」という病気、症状を知っていたかどうかについて伺いました。
「知っていた」という方が58%、「なんとなく知っていた」方が33%、「知らなかった」方が9%です。
5.自分が「産後うつ」かも・・・と思ったことはある?
最後に、みなさん自身が、「産後うつ」かもしれない・・・と思ったことがあるかどうかについて伺いました。
「はい(ある)」の方が37%です。
ご存じの方も多いと思いますが、2010年7月末、育児休職中の女性アナウンサーが自らの命を絶ってしまうという悲しいできごとがあり、「産後うつ」に悩んでいたことが原因の1つとも報じられました。
そこで今回は、「産後うつ」に至らないまでも、産後の『メンタルな不調や変化』や『精神的な悩み』を感じる方が実際にどれくらいいるのか等についてリサーチしました。
出産後、メンタルな不調や変化を感じることが「特にない(なかった)」という方は全体の20%。即ち、残りの80%の方は、産後に何らかのメンタ …
そこで今回は、「産後うつ」に至らないまでも、産後の『メンタルな不調や変化』や『精神的な悩み』を感じる方が実際にどれくらいいるのか等についてリサーチしました。
出産後、メンタルな不調や変化を感じることが「特にない(なかった)」という方は全体の20%。即ち、残りの80%の方は、産後に何らかのメンタ …
ご存じの方も多いと思いますが、2010年7月末、育児休職中の女性アナウンサーが自らの命を絶ってしまうという悲しいできごとがあり、「産後うつ」に悩んでいたことが原因の1つとも報じられました。
そこで今回は、「産後うつ」に至らないまでも、産後の『メンタルな不調や変化』や『精神的な悩み』を感じる方が実際にどれくらいいるのか等についてリサーチしました。
出産後、メンタルな不調や変化を感じることが「特にない(なかった)」という方は全体の20%。即ち、残りの80%の方は、産後に何らかのメンタルな不調や変化を経験しています。
専門家によれば、出産後に「産後うつ」になる人は10~20%いると言われています。原因の1つとして、ホルモンバランスの変化が挙げられていますが、それだけが原因ではなく、また、個人の感じ方・とらえ方など精神的なことには人それぞれの家庭環境なども影響するため、「産後うつ」になるのは●●●な人/ならないのは▲▲▲な人・・・のように単純に区分することはできません。
出産後、特に初めての子どものときは、夜中にも頻繁にしなければならない授乳やおむつ替えのため「不眠」になったり、どうして赤ちゃんが泣いているのかわからない・家事などが自分の思いどおりにはかどらないなどで「イライラする」といったメンタルな不調や変化は、誰にでも大なり小なり現われるものです。
【その他の症状(産後の精神的な悩み)】
■今までなら気にならなかったことが、気になってしまう。落ち込みやすくなる。 (29歳 神奈川県 1児のママ・りコさん)
■すごく悲しくなって、どんどん悪い思考回路にはまった。 (27歳 東京都 1児のママ・ルナピチぴょんさん)
■涙が止まらない、笑えない、無感情。 (31歳 千葉県 1児のママ・podoさん)
■里帰り中、実父に対して顔も見たくない、足音でもイライラする、といったことがあった。夫に対しても同じように思い、一時離婚話まででるくらいだった。 (36歳 京都府 1児のママ・まどんさん)
■突然悲しくなる、家から出たくなくなる。 (29歳 神奈川県 1児のママ・こっこさん)
■他人に対して攻撃的になったり、誰にも会いたくなくなる。 (36歳 福島県 1児のママ・ろにこさん)
■涙もろくなる、人の言葉に敏感になる、など。とくに、母乳の出や、子どもの湿疹について何気なく言われたことがやたらと気になり、敏感に反応していた。今なら軽く流せることでも、当時は泣きそうなぐらい辛かったし、反論したかった。 (35歳 福岡県 1児のママ・たまさん)
こうした症状について誰かに相談したことがある方は、症状を感じたことがある方の半数強(52%)です。言い換えれば、誰にも相談しない方も、ほぼ半数です。
相談する相手は「夫(パートナー)」 より「実の親」、「夫(パートナー)の親」や「友人・知人」が多数です。また、「自治体の相談員」や「メンタルクリニックなどの医師」といった(メンタルヘルスの)専門家に相談した方は少数です。
誰かに相談する、しないに関係なく、症状がどれくらいで改善されたかについて伺うと、3ヶ月以内に改善された方が45%ですが、半年~1年以上かかったという方も約20%みられます。
症状(メンタルな不調や変化)が改善された理由やきっかけですが、中には公的な機関の相談員やメンタルヘルスの専門家に相談したという方もみられますが、時間の経過=子どもの成長とともに自然と解決したという場合が多いようです。
【専門家の助けで】
■メンタルクリニックを受診した。 (30歳 北海道 1児のママ・kanchiさん)
■子育て支援センターの保育士さんに相談して助言をもらい、子どもを親族ではなく保育所へ預けるようにしたことで改善した。 (37歳 北海道 2児のママ・みにミニさん)
■相談員の人につらつらと育児のことや家のことなど話しているうちに、いつの間にか治っていました。 (33歳 石川県 1児のママ・なぎっぺさん)
■地域の保健師さんに話を聞いてもらった。 (36歳 東京都 1児のママ・♪およよんさん)
■出張保健師さんの助言(※育児支援家庭訪問)で改善した。 (33歳 東京都 1児のママ・むちもちベビーさん)
※育児支援家庭訪問:産後すぐに、助産師・保健師・栄養士などが家庭を訪問し、育児のアドバイスをする行政のサービス
【夫(パートナー)の協力】
■いちばんの原因である義母の「おっぱいが足りないんじゃない?」という発言を夫から注意してもらうとともに、予定通りに事が運ばないことに対しては考え方を変えた。当たり前だけど「赤ちゃんだからしょうがない。何も予定しないでおこう」と。 (36歳 愛知県 1児のママ・にーなさん)
■主人に自分の気持ちを話し、色々話を聞いてもらった。毎日思うことを聞いてもらううちに、気づいたら改善されていた。 (32歳 岡山県 1児のママ・しおいちさん)
■旦那にイライラの原因を言って、家事を協力してもらうようにしたら改善された。 (32歳 愛知県 1児のママ・ましゃさん)
■妊娠前から主人と「お互い助け合って育てていこう」と話していたので、産後もなんとなくイライラしている時、主人が感じ取ってくれて助けてくれました。 (38歳 東京都 1児のママ・なべのりちゃんさん)
【他の家族や友人の協力・アドバイス】
■夫や夫の両親などに子どもを見てもらったりして、息抜きの時間を作ってもらった。 (35歳 静岡県 2児のママ・はるちゃんさん)
■親が一週間、子どもを預かってくれた。ゆっくり眠ることができてかなり改善された。 (35歳 千葉県 2児のママ・にまめさん)
■実母とかに悩みをたくさん聞いてもらい、安心したからだと思います。 (32歳 鹿児島県 1児のママ・いるかいかさん)
■産後3ヶ月ほど実家でお世話になったのですが、実母も義姉さんに話を聞いてもらったりしながら、みんな同じように苦労して子育てしてきたのだということが改めて分かったり、自分自身も子育てとはこういうものだと飲み込めてきたことで、心身ともに慣れてきたからかなぁ。 (30歳 福井県 1児のママ・まみたんさん)
■知人に話を聞いてもらったり、深く考えないようにした。 (29歳 大阪府 4児のまま・まやれあひそさん)
■外出ができるようになり、ママ友と会っていろいろ話をできるようになって、ストレスが発散できた。 (35歳 千葉県 2児のママ・たりママさん)
■産院から退院する時に言われたことは確実にやらなくてはと気負って疲れていました。同じ日に出産したママと退院の時にメールアドレスを交換していて、メールしてみたらその人は(言われたことを特に気にしないで)けっこう大らかに育児をしていたので。 (37歳 宮城県 3児のママ・さいさん)
■連絡を取っていなかった元同僚から、「以前のあなたなら、そんなときはこう行動するはず」とアドバイスされ、軌道修正できたから。 (43歳 東京都 1児のママ・ななさん)
【時間の経過=子どもの成長で】
■とにかく最初の1ヶ月は赤ちゃんとの接し方も分からず、また、ぜんぜん寝ない赤ちゃんだったので、睡眠不足もあってイライラしていましたが、1ヶ月を過ぎた頃、試しにお風呂の時間を16時ごろにして18時ごろ寝かしつけをしてみたところ、ちょうど赤ちゃんの体内リズムと合ったようで、それからはよく寝てくれるようになって心も落ち着いてきました。 (27歳 神奈川県 1児のママ・ぶるうさん)
■1ヶ月健診などのときに特に異常もなく、「今の子育てでいい」と産婦人科に言われたことや、だんだん子育てに慣れてきたことで改善されてきた。 (40歳 大阪府 1児のママ・たけパンダさん)
■赤ちゃんの生活リズムが安定してきたことと、自分も赤ちゃんのリズムに慣れてきて睡眠時間などが確保できるようになったから。 (27歳 東京都 1児のママ・りんりんママさん)
■子どもが成長して、睡眠時間もある程度定まってきて育児が少し楽になったのと、子どもが笑ったりするようになったこと。 (34歳 兵庫県 1児のママ・なるみママさん)
■子どもが成長するにつれ、驚きや喜びのほうが大きくなって、辛いと思っていたことが薄れていったため。 (30歳 兵庫県 2児のママ・siroさん)
【考え方を変えて】
■時が経ったのと、育児のペースがつかめてきて安定感が自分でも感じられてきたこと。あまり完璧じゃなくても、子どもは勝手に息をして育っていくと思えるようになったから。 (38歳 大阪府 1児のママ・あなごさん)
■子どもは勝手に育つ!と割り切ったので。 (26歳 東京都 1児のママ・ディスカバリーさん)
■いまが一番大変で、後にはどんどん楽になるはず・・・と信じるようにしていたので。 (37歳 山形県 2児のママ・のびりんさん)
【ネットで調べて】
■ネットで同じようなことがあった方の話を読んで、「誰にでもあることなのだ」と考えることで、少し前向きになれたように思います。 (32歳 愛知県 2児のママ・ぴちゅぴちゅさん)
■インターネットで同じように悩んでる方がいないか調べていた時に、『「1口しか食べない」ことを叱るのではなく、「1口食べた」ことを喜ぼう。例えば、わが子が歩き始めた時、その最初の1歩に喜ぶでしょう、最初から「1歩しか歩かない」と叱る親はいないはず。それと同じ。人はいやでも歩くようになる。食事も大人になるまで食べない子どもはいない。』という書き込みにハッとして、その言葉をきっかけに考え方を変えることができた。その日から子どもとの食事の時の関係をリセットして、もう一度関係を築き直した。 (30歳 東京都 1児のママ・ぺじママさん)
具体的に『産後うつ』という病気、症状(用語)を知っていたかどうかについて伺ったところ、つい最近テレビ・新聞などでもよく取り上げられたこともあって、「なんとなく」という方も含めて91%の方が知っています。
自分が「産後うつかもしれない」と思ったことがある方も、37%います。
精神的な悩みが、時間の経過=子どもの成長に伴って自然と軽減されない場合(かなりの長期間続く場合)は、育児支援センターの相談員やメンタルクリニックなどの専門家に相談することも必要でしょう。以下も参考にご覧ください。
★参考情報 ベビカム「からだと心の相談室」
Q416 これって産後のウツでしょうか?〔回答者:ベビカムアドバイザー 山本智美さん(聖母病院助産師)〕
最後に、「産後うつ」や産後の精神的な悩みについて、みなさんから寄せられたさまざまなご経験談やご意見の一部を紹介します。
【現在進行形です】
■話す相手がおらず、以前のトラウマが一緒によみがえってきて、1人でいると考え込んでしまう。ヒステリックになり、すぐ泣いてしまう、旦那にもあたるので、カウンセラーを紹介され、現在通院中。授乳中なので、漢方を処方され、内服中。外に出れば(実の両親に対しても)元気なママを演じてしまう気がする。今のままで、いつになれば気持が落ち着くのか全く希望が持てない。産後うつや虐待などのニュースを見るととても悲しくなる。 (23歳 北海道 1児のママ・ゆいぽんなさん)
■いらいらや焦りから始まり、意欲低下・食欲不振になり、この現状から逃げ出したと思うようになった。上の子2人が暴れたり騒がしかったりすると、虐待かと思えるほど怒ったりした。この子たちさえいなかったら・・・と思う自分が怖かった。普段が明るい性格のため、友人に話してもわかってもらえないことでさらに苦しめられた。友人の1人に「うつ病」の子がいて、気持ちを分かってもらった。苦しいときは正直な気持ちをメールでその子に送って、共感してもらったりしたことで落ち着いた。今もまだ産後の心身が回復していない(悪露が終わっていない)ので、出血を見るたびに気分がふさぎこむなど、まだ不安感は拭い去れていない。 (37歳 福岡県 3児のママ・たっちゃんさん)
■急に不安感に襲われたり、イライラしたりしました。また、涙もろくもなり、すぐ悲しい気分になりました。精神的に不安定なのが自分でもはっきり分かるくらいでした。気分が落ち込んだりイライラするのは今でも改善されていません。でも、仕方ないと思い、イライラしたり落ち込んだ時はなるべく外に出て気分転換するようにしたり、友人にメールなり直接会うなりして、1人で抱え込まないようにしています。 (36歳 埼玉県 1児のママ・らいっぺさん)
【これで救われました】
■産婦人科から実家に戻ってくるや、すぐイライラしてきて・・・そんなにイライラしたりするタイプではないのに。そして無性に涙が出てきて、実家の両親も心配していました。でも、そんな中、主人が何も言わずに私の爆発を受け止めてくれて、それからは嘘のように大丈夫になりました。主人には感謝です。 (42歳 福岡県 1児のママ・コッキーコッキーさん)
■自分1人が頑張っているような気分になることがあった。夫が昼間仕事をして帰ってから子どもの面倒をみるのはなかなか難しいと思ったし、こちらから押し付けてもいけないので、結果自分ひとりで頑張らなくてはと思っていたけど、夫に頼むと意外によろこんでしてくれることもあり、自分の思い違いもあるなと感じた。他の家庭と自分のところとを比べないほうがいいと思う。育児に対して関わる度合いは人それぞれ。 (33歳 愛媛県 1児のママ・ともっちさん)
■産後うつ、とは思いませんでしたが、子どもが1~2ヶ月の頃に一度だけ、理由もなく泣けたことがありました。主人に「お母さんは頑張ってる、よくやってるよ」と言ってもらい落ち着きましたが・・・。いろいろなことを認めてほしかったのかな?と、今思います。 (36歳 神奈川県 2児のママ・ぷりママさん)
■狭いアパートの部屋で、初めての子どもと2人きりで1日24時間ず~っと一緒にいることに私は疲れました。自分の時間が全く取れず、夜泣きのため睡眠不足もあり、すごくイライラしました。本当に孤独でした。子どもがだんだん言うことを聞かなくなった頃の、「この子はすごいな~」という知り合いの一言がきっかけで、「もっとちゃんとしつけなくちゃ!」と気負ってしまい、余計に子どもに当たりまくってしまい、負の連鎖でした。1歳半の時にもう駄目だと思って、友だちに電話で相談したら、「うつの人って結構いるから、心療内科みたいな所に行ってごらん」とアドバイスをもらい、カウンセリングのある精神科に行って女医さんに診察してもらい、「育児が楽しくない」と相談したところ、「育児って楽しいもんじゃないよ。大変なもんだよ。」と言われて、ふっと気持ちが軽くなりました。 (40歳 群馬県 2児のママ・ばおべいさん)
■もともと自分自身のメンタル面が弱く、情緒不安定ぎみだったため、産後うつにならないか少し心配でした。でも、産後は両親も主人も、まるで私ががお姫様かというくらい大事にしてくれて、赤ちゃんのお世話から食事までがっちりとサポートしてくれたので、うつにならずに済んだと思います。ニュースなどで産後うつによる自殺や幼児虐待のことが取り上げられるたびに、たまたま私は周りの手助けがあってならなかったけど、まったく他人事ではない気がします。 (27歳 神奈川県 1児のママ・ぶるうさん)
■自分の場合、子どもが8ヶ月になった頃からイライラすることが多くなった。子どもの行動範囲が広がって目が離せなくなり、自分の段取り通りに事が進まなくなるイライラ。夫は育児に対する新鮮味がなくなってきたのか、自分の趣味に時間を割くことが多くなり、家事も育児も全て私ばかり・・・と感じることが、イライラの原因の多くだった。自分の両親、夫の両親の両方から助けを借りられる環境にだいぶ救われたと思います。 (28歳 石川県 1児のママ・たおぽんさん)
【もっと助けを求めよう!】
■子どものことばかりを考えていたらいろいろと悩んでしまうので、夫や自分の親に子どもを預け、友だちと遊びに行ったりして気分転換するのも大事だと思いました。夫にも協力してもらい、子どもに食事を与えてもらうなどしました。 (33歳 愛媛県 2児のママ・すぬさん)
■子どもが生まれると、女性には自然に母性が芽生えますが、男性にはまだ父性というものはないと思います。女性のおなかにいた子どもが生まれたという実感さえ、まだ持てないと思います。しかし一方で、女性は出産を経験し心身ともに強くなり、これからの事を考えられるようになっています。その反面、出産を経て心身ともに疲労にも襲われています。そんな女性を男性はフォローしてあげてください。10ヶ月間重荷を背負って生活してきた女性をいたわる気持ちを持ってほしいと思います。「お疲れさま」と、これからも一緒に頑張ろうという言葉をかけてあげてください。女性だけが子どもの親ではないのです。女性が子どもを産み育てるのが当り前ではないのです。男性は産むことはできなくても、産後の女性の心身のケアをしてあげるのが、女性が産後うつになるのを防ぐ1つの手段だと思います。 (25歳 神奈川県 1児のママ・バドゥさん)
■もともと精神的に弱かったので、自分では「産後うつ」と「育児による精神的な疲れ」の違いがつきにくいです。産後、専門家によるママのメンタル面のケアも、子どもの定期健診などと同じく必須で実施して欲しいです。 (33歳 神奈川県 2児のママ・ぺこさん)
■産後、病院にいるときから不調がはじまり、里帰り先から帰って全て自分だけがやらなければならない状況になった時、うつ状態がピークになりました。特に、胃潰瘍など過去のことを考えてもしようがないのに、えんえんとほじくりかえしては落ち込んでいました。嫁ぎ先が病院もなにもない田舎だったため、メンタル面ですがれる機関などがなかったことも、不安の一因でした。 (33歳 石川県 1児のママ・なぎっぺさん)
■初めての子育てでどうしていいかわからないし、母乳が出ないことを主人に責められ、いつも不安でした。主人の帰りも遅く、話を聞いてくれる人もいなかったので、長男が小さかった時に「産後うつ」になっていたと思います。現在では「産後うつ」という症状を知っていますが、実際に自分がそういった状態になっていた時は全く気づかなかったし、駄目な自分を常に責めてとても萎縮していました。今もたくさんの方がそういった問題に悩まれていると思いますので、「産後うつ」がどういったものかもっと世の中に広めていってほしいと思います。そして、市や病院など身近な施設ももっといろいろ協力してくれればと思います。 (30歳 広島県 3児のママ・こめきちさん)
■「産後うつ」でかかることができる病院や良いカウンセラーさんが市内や近隣にない。あっても初診に数ヶ月待ちだったり、何時間待ちかわからないなど乳児連れではとても行けなくて、いったいどこに行けばいいのかと思った。 (35歳 静岡県 3児のママ・tsuさん)
■産後も定期的に助産師さんと話ができる時間があったり、診察が受けられるようになっているといいと思います。 (31歳 茨城県 1児のママ・いづたんたんさん)
■一日中子どもと一緒で、快く預かってくれる人もいないので、子どもの成長と共にどうしてもイライラしてしまうことが増えた。なじみのない土地に引っ越してきたこともあるので、余計にそう感じるのかも。自治体などで気楽に話を聞いてくれる場所を用意してくれると嬉しい。 (34歳 静岡県 1児のママ・ネコキックさん)
【その他いろいろ】
■私の場合は実家の母や妹、夫が全面的協力してくれたので、「うつ」という状況は避けられましたが、周りに協力者、理解者がいない場合は、簡単にうつ状態になってしまうと思います。それくらい、子育て、とくに初めての子どもが産まれてすぐの時期は、追いつめられたり、不安な気持ちに陥りやすいものだと実感します。
■「産後うつ」かも知れないと思ったことはなかったがだったかもしれないとか、そうなる手前だったかもしれなかったとは思う。当事者以外にはなかなかわからないので、そうなることは悪でも無能でもなく、むしろ当たり前だというような風潮があればいいと思う。 (35歳 千葉県 2児のママ・にまめさん)
■私の場合、子どもを守ろうとする防衛本能の強い現れだったようなのですが、周りには単にメンタル面の弱い人としか映っていなかったのが悲しかったです。何かにつけて「潔癖症なんでしょ?神経質なんだね」と決めつけられ面倒くさがられて、自分でもどうしちゃったのか分からず苦しかったのに、誰にも理解してもらえず、長年の友人にすらそっぽを向かれてしまい、とにかく孤独でした。初めての出産にも関わらず、頼れる人は稼ぎ頭の夫だけ、実家の都合で里帰りもできずに、子育てや自分のおかしな症状について、ただただ1人で悩んでいました。 (34歳 神奈川県 1児のママ・リョーゴンさん)
■私の場合は何もかも嫌になってやる気もおこらず、ただ泣いていました。「(育児も家事も)1人で全部しているの! 頑張っているんだ」というプレッシャーみたいなものがそう思わせていたのかも。今思えば「何それっ?」て感じですけど。 (34歳 静岡県 3児のママ・るびママさん)
■今まで「うつ」というものと縁がなかったので、自分がこのままじゃ危ないと感じても、どうしたらいいか分からなかった。どこに相談していいかも分からず、泣き暮れた日も多くありました。(出産前に)育児の大変さをもっといろいろと知っていれば、少しは安心できたと思います。 (32歳 兵庫県 1児のママ・流石さん)
■最近は核家族化で子育ての相談をできる人がすぐそばにいないことが多いと思うので、悩んでしまう方が多いような気がします。ネットなどを上手に利用し、情報収集や同じような立場の方とのコミュニケーションをとって、うまく乗り越えることが大切だと思いました。 (31歳 東京都 1児のママ・トゥーゴさん)
■今は核家族化が進んでいて、自宅でおばあちゃんやおじいちゃんと一緒に生活していないせいか、外に出ることをしなければうちの中で1人悶々と考え込んでしまうことがあると思います。また昔と産婦人科などで言われる子育て方法や環境も違ってきているので、同居の場合も祖父母との考え方との違いに悩む場合もあると思います。そういったときに誰か相談できる友達がいれば、またそういった場があれば、産後うつも減っていくのではと思います。ただ、ネット時代の今、情報に振り回されすぎて、人とは違うことに心配になってしまう場合もあるかと思うと、難しいですね。 (38歳 栃木県 2児のママ・あぶらうりさん)
■「うつ」って現代病かなって思います。核家族化が進み、近所付き合いもなくなって話す相手がいない、助けてくれる人がいない。行政が子育て支援を行っていてもすべての人が受けられるわけじゃないし、児童館や育児支援センターへちょこちょこ外出できない人だっているはず。難しい問題だと思います。 (38歳 東京都 1児のママ・なべのりちゃんさん)
■お産をした病院で、おむつ替えや授乳の仕方などの赤ちゃんのケアだけでなく、「お母さんとしてはまだまだ初心者なのだから、いろいろできなくて当然」というような、産後うつにならないような精神面での指導が必要だなと、最近自殺されたアナウンサーの方の事件を通じて強く訴えたいと思いました。どこに伝えたらいいのかわかりませんのでこちらに書かせていただきます。 (37歳 山形県 2児のママ・のびりんさん)
■今考えれば「産後うつ」だったのかも?と思うけれども、当時はわかりませんでした。家族が開け閉めするドアの音1つにも怒っていたし、おっぱいがなかなか出なくて泣きながら絞りだしたのに、実母に「足りないんじゃない?」と言われ、怒り狂って暴言を吐いたことも、なかなか泣き止まない娘に「も~~寝かせてくれ~~!!!」と真夜中に絶叫したこともあります。結局は自分を責めてしまっていたのだと、今になってわかります。ベビカムで産後苦しんでいるみなさんに「だんだん落ち着くよ~」って言ってあげたいです。 (35歳 大阪府 1児のママ・しぐのさん)
★関連リサーチ結果
VOL.123-2 育児の悩み、一番辛いのは?(その2) 子どもに当たってしまったとき、どうする?(2010年4月調査)
そこで今回は、「産後うつ」に至らないまでも、産後の『メンタルな不調や変化』や『精神的な悩み』を感じる方が実際にどれくらいいるのか等についてリサーチしました。
出産後、メンタルな不調や変化を感じることが「特にない(なかった)」という方は全体の20%。即ち、残りの80%の方は、産後に何らかのメンタルな不調や変化を経験しています。
専門家によれば、出産後に「産後うつ」になる人は10~20%いると言われています。原因の1つとして、ホルモンバランスの変化が挙げられていますが、それだけが原因ではなく、また、個人の感じ方・とらえ方など精神的なことには人それぞれの家庭環境なども影響するため、「産後うつ」になるのは●●●な人/ならないのは▲▲▲な人・・・のように単純に区分することはできません。
出産後、特に初めての子どものときは、夜中にも頻繁にしなければならない授乳やおむつ替えのため「不眠」になったり、どうして赤ちゃんが泣いているのかわからない・家事などが自分の思いどおりにはかどらないなどで「イライラする」といったメンタルな不調や変化は、誰にでも大なり小なり現われるものです。
【その他の症状(産後の精神的な悩み)】
■今までなら気にならなかったことが、気になってしまう。落ち込みやすくなる。 (29歳 神奈川県 1児のママ・りコさん)
■すごく悲しくなって、どんどん悪い思考回路にはまった。 (27歳 東京都 1児のママ・ルナピチぴょんさん)
■涙が止まらない、笑えない、無感情。 (31歳 千葉県 1児のママ・podoさん)
■里帰り中、実父に対して顔も見たくない、足音でもイライラする、といったことがあった。夫に対しても同じように思い、一時離婚話まででるくらいだった。 (36歳 京都府 1児のママ・まどんさん)
■突然悲しくなる、家から出たくなくなる。 (29歳 神奈川県 1児のママ・こっこさん)
■他人に対して攻撃的になったり、誰にも会いたくなくなる。 (36歳 福島県 1児のママ・ろにこさん)
■涙もろくなる、人の言葉に敏感になる、など。とくに、母乳の出や、子どもの湿疹について何気なく言われたことがやたらと気になり、敏感に反応していた。今なら軽く流せることでも、当時は泣きそうなぐらい辛かったし、反論したかった。 (35歳 福岡県 1児のママ・たまさん)
こうした症状について誰かに相談したことがある方は、症状を感じたことがある方の半数強(52%)です。言い換えれば、誰にも相談しない方も、ほぼ半数です。
相談する相手は「夫(パートナー)」 より「実の親」、「夫(パートナー)の親」や「友人・知人」が多数です。また、「自治体の相談員」や「メンタルクリニックなどの医師」といった(メンタルヘルスの)専門家に相談した方は少数です。
誰かに相談する、しないに関係なく、症状がどれくらいで改善されたかについて伺うと、3ヶ月以内に改善された方が45%ですが、半年~1年以上かかったという方も約20%みられます。
症状(メンタルな不調や変化)が改善された理由やきっかけですが、中には公的な機関の相談員やメンタルヘルスの専門家に相談したという方もみられますが、時間の経過=子どもの成長とともに自然と解決したという場合が多いようです。
【専門家の助けで】
■メンタルクリニックを受診した。 (30歳 北海道 1児のママ・kanchiさん)
■子育て支援センターの保育士さんに相談して助言をもらい、子どもを親族ではなく保育所へ預けるようにしたことで改善した。 (37歳 北海道 2児のママ・みにミニさん)
■相談員の人につらつらと育児のことや家のことなど話しているうちに、いつの間にか治っていました。 (33歳 石川県 1児のママ・なぎっぺさん)
■地域の保健師さんに話を聞いてもらった。 (36歳 東京都 1児のママ・♪およよんさん)
■出張保健師さんの助言(※育児支援家庭訪問)で改善した。 (33歳 東京都 1児のママ・むちもちベビーさん)
※育児支援家庭訪問:産後すぐに、助産師・保健師・栄養士などが家庭を訪問し、育児のアドバイスをする行政のサービス
【夫(パートナー)の協力】
■いちばんの原因である義母の「おっぱいが足りないんじゃない?」という発言を夫から注意してもらうとともに、予定通りに事が運ばないことに対しては考え方を変えた。当たり前だけど「赤ちゃんだからしょうがない。何も予定しないでおこう」と。 (36歳 愛知県 1児のママ・にーなさん)
■主人に自分の気持ちを話し、色々話を聞いてもらった。毎日思うことを聞いてもらううちに、気づいたら改善されていた。 (32歳 岡山県 1児のママ・しおいちさん)
■旦那にイライラの原因を言って、家事を協力してもらうようにしたら改善された。 (32歳 愛知県 1児のママ・ましゃさん)
■妊娠前から主人と「お互い助け合って育てていこう」と話していたので、産後もなんとなくイライラしている時、主人が感じ取ってくれて助けてくれました。 (38歳 東京都 1児のママ・なべのりちゃんさん)
【他の家族や友人の協力・アドバイス】
■夫や夫の両親などに子どもを見てもらったりして、息抜きの時間を作ってもらった。 (35歳 静岡県 2児のママ・はるちゃんさん)
■親が一週間、子どもを預かってくれた。ゆっくり眠ることができてかなり改善された。 (35歳 千葉県 2児のママ・にまめさん)
■実母とかに悩みをたくさん聞いてもらい、安心したからだと思います。 (32歳 鹿児島県 1児のママ・いるかいかさん)
■産後3ヶ月ほど実家でお世話になったのですが、実母も義姉さんに話を聞いてもらったりしながら、みんな同じように苦労して子育てしてきたのだということが改めて分かったり、自分自身も子育てとはこういうものだと飲み込めてきたことで、心身ともに慣れてきたからかなぁ。 (30歳 福井県 1児のママ・まみたんさん)
■知人に話を聞いてもらったり、深く考えないようにした。 (29歳 大阪府 4児のまま・まやれあひそさん)
■外出ができるようになり、ママ友と会っていろいろ話をできるようになって、ストレスが発散できた。 (35歳 千葉県 2児のママ・たりママさん)
■産院から退院する時に言われたことは確実にやらなくてはと気負って疲れていました。同じ日に出産したママと退院の時にメールアドレスを交換していて、メールしてみたらその人は(言われたことを特に気にしないで)けっこう大らかに育児をしていたので。 (37歳 宮城県 3児のママ・さいさん)
■連絡を取っていなかった元同僚から、「以前のあなたなら、そんなときはこう行動するはず」とアドバイスされ、軌道修正できたから。 (43歳 東京都 1児のママ・ななさん)
【時間の経過=子どもの成長で】
■とにかく最初の1ヶ月は赤ちゃんとの接し方も分からず、また、ぜんぜん寝ない赤ちゃんだったので、睡眠不足もあってイライラしていましたが、1ヶ月を過ぎた頃、試しにお風呂の時間を16時ごろにして18時ごろ寝かしつけをしてみたところ、ちょうど赤ちゃんの体内リズムと合ったようで、それからはよく寝てくれるようになって心も落ち着いてきました。 (27歳 神奈川県 1児のママ・ぶるうさん)
■1ヶ月健診などのときに特に異常もなく、「今の子育てでいい」と産婦人科に言われたことや、だんだん子育てに慣れてきたことで改善されてきた。 (40歳 大阪府 1児のママ・たけパンダさん)
■赤ちゃんの生活リズムが安定してきたことと、自分も赤ちゃんのリズムに慣れてきて睡眠時間などが確保できるようになったから。 (27歳 東京都 1児のママ・りんりんママさん)
■子どもが成長して、睡眠時間もある程度定まってきて育児が少し楽になったのと、子どもが笑ったりするようになったこと。 (34歳 兵庫県 1児のママ・なるみママさん)
■子どもが成長するにつれ、驚きや喜びのほうが大きくなって、辛いと思っていたことが薄れていったため。 (30歳 兵庫県 2児のママ・siroさん)
【考え方を変えて】
■時が経ったのと、育児のペースがつかめてきて安定感が自分でも感じられてきたこと。あまり完璧じゃなくても、子どもは勝手に息をして育っていくと思えるようになったから。 (38歳 大阪府 1児のママ・あなごさん)
■子どもは勝手に育つ!と割り切ったので。 (26歳 東京都 1児のママ・ディスカバリーさん)
■いまが一番大変で、後にはどんどん楽になるはず・・・と信じるようにしていたので。 (37歳 山形県 2児のママ・のびりんさん)
【ネットで調べて】
■ネットで同じようなことがあった方の話を読んで、「誰にでもあることなのだ」と考えることで、少し前向きになれたように思います。 (32歳 愛知県 2児のママ・ぴちゅぴちゅさん)
■インターネットで同じように悩んでる方がいないか調べていた時に、『「1口しか食べない」ことを叱るのではなく、「1口食べた」ことを喜ぼう。例えば、わが子が歩き始めた時、その最初の1歩に喜ぶでしょう、最初から「1歩しか歩かない」と叱る親はいないはず。それと同じ。人はいやでも歩くようになる。食事も大人になるまで食べない子どもはいない。』という書き込みにハッとして、その言葉をきっかけに考え方を変えることができた。その日から子どもとの食事の時の関係をリセットして、もう一度関係を築き直した。 (30歳 東京都 1児のママ・ぺじママさん)
具体的に『産後うつ』という病気、症状(用語)を知っていたかどうかについて伺ったところ、つい最近テレビ・新聞などでもよく取り上げられたこともあって、「なんとなく」という方も含めて91%の方が知っています。
自分が「産後うつかもしれない」と思ったことがある方も、37%います。
精神的な悩みが、時間の経過=子どもの成長に伴って自然と軽減されない場合(かなりの長期間続く場合)は、育児支援センターの相談員やメンタルクリニックなどの専門家に相談することも必要でしょう。以下も参考にご覧ください。
★参考情報 ベビカム「からだと心の相談室」
Q416 これって産後のウツでしょうか?〔回答者:ベビカムアドバイザー 山本智美さん(聖母病院助産師)〕
最後に、「産後うつ」や産後の精神的な悩みについて、みなさんから寄せられたさまざまなご経験談やご意見の一部を紹介します。
【現在進行形です】
■話す相手がおらず、以前のトラウマが一緒によみがえってきて、1人でいると考え込んでしまう。ヒステリックになり、すぐ泣いてしまう、旦那にもあたるので、カウンセラーを紹介され、現在通院中。授乳中なので、漢方を処方され、内服中。外に出れば(実の両親に対しても)元気なママを演じてしまう気がする。今のままで、いつになれば気持が落ち着くのか全く希望が持てない。産後うつや虐待などのニュースを見るととても悲しくなる。 (23歳 北海道 1児のママ・ゆいぽんなさん)
■いらいらや焦りから始まり、意欲低下・食欲不振になり、この現状から逃げ出したと思うようになった。上の子2人が暴れたり騒がしかったりすると、虐待かと思えるほど怒ったりした。この子たちさえいなかったら・・・と思う自分が怖かった。普段が明るい性格のため、友人に話してもわかってもらえないことでさらに苦しめられた。友人の1人に「うつ病」の子がいて、気持ちを分かってもらった。苦しいときは正直な気持ちをメールでその子に送って、共感してもらったりしたことで落ち着いた。今もまだ産後の心身が回復していない(悪露が終わっていない)ので、出血を見るたびに気分がふさぎこむなど、まだ不安感は拭い去れていない。 (37歳 福岡県 3児のママ・たっちゃんさん)
■急に不安感に襲われたり、イライラしたりしました。また、涙もろくもなり、すぐ悲しい気分になりました。精神的に不安定なのが自分でもはっきり分かるくらいでした。気分が落ち込んだりイライラするのは今でも改善されていません。でも、仕方ないと思い、イライラしたり落ち込んだ時はなるべく外に出て気分転換するようにしたり、友人にメールなり直接会うなりして、1人で抱え込まないようにしています。 (36歳 埼玉県 1児のママ・らいっぺさん)
【これで救われました】
■産婦人科から実家に戻ってくるや、すぐイライラしてきて・・・そんなにイライラしたりするタイプではないのに。そして無性に涙が出てきて、実家の両親も心配していました。でも、そんな中、主人が何も言わずに私の爆発を受け止めてくれて、それからは嘘のように大丈夫になりました。主人には感謝です。 (42歳 福岡県 1児のママ・コッキーコッキーさん)
■自分1人が頑張っているような気分になることがあった。夫が昼間仕事をして帰ってから子どもの面倒をみるのはなかなか難しいと思ったし、こちらから押し付けてもいけないので、結果自分ひとりで頑張らなくてはと思っていたけど、夫に頼むと意外によろこんでしてくれることもあり、自分の思い違いもあるなと感じた。他の家庭と自分のところとを比べないほうがいいと思う。育児に対して関わる度合いは人それぞれ。 (33歳 愛媛県 1児のママ・ともっちさん)
■産後うつ、とは思いませんでしたが、子どもが1~2ヶ月の頃に一度だけ、理由もなく泣けたことがありました。主人に「お母さんは頑張ってる、よくやってるよ」と言ってもらい落ち着きましたが・・・。いろいろなことを認めてほしかったのかな?と、今思います。 (36歳 神奈川県 2児のママ・ぷりママさん)
■狭いアパートの部屋で、初めての子どもと2人きりで1日24時間ず~っと一緒にいることに私は疲れました。自分の時間が全く取れず、夜泣きのため睡眠不足もあり、すごくイライラしました。本当に孤独でした。子どもがだんだん言うことを聞かなくなった頃の、「この子はすごいな~」という知り合いの一言がきっかけで、「もっとちゃんとしつけなくちゃ!」と気負ってしまい、余計に子どもに当たりまくってしまい、負の連鎖でした。1歳半の時にもう駄目だと思って、友だちに電話で相談したら、「うつの人って結構いるから、心療内科みたいな所に行ってごらん」とアドバイスをもらい、カウンセリングのある精神科に行って女医さんに診察してもらい、「育児が楽しくない」と相談したところ、「育児って楽しいもんじゃないよ。大変なもんだよ。」と言われて、ふっと気持ちが軽くなりました。 (40歳 群馬県 2児のママ・ばおべいさん)
■もともと自分自身のメンタル面が弱く、情緒不安定ぎみだったため、産後うつにならないか少し心配でした。でも、産後は両親も主人も、まるで私ががお姫様かというくらい大事にしてくれて、赤ちゃんのお世話から食事までがっちりとサポートしてくれたので、うつにならずに済んだと思います。ニュースなどで産後うつによる自殺や幼児虐待のことが取り上げられるたびに、たまたま私は周りの手助けがあってならなかったけど、まったく他人事ではない気がします。 (27歳 神奈川県 1児のママ・ぶるうさん)
■自分の場合、子どもが8ヶ月になった頃からイライラすることが多くなった。子どもの行動範囲が広がって目が離せなくなり、自分の段取り通りに事が進まなくなるイライラ。夫は育児に対する新鮮味がなくなってきたのか、自分の趣味に時間を割くことが多くなり、家事も育児も全て私ばかり・・・と感じることが、イライラの原因の多くだった。自分の両親、夫の両親の両方から助けを借りられる環境にだいぶ救われたと思います。 (28歳 石川県 1児のママ・たおぽんさん)
【もっと助けを求めよう!】
■子どものことばかりを考えていたらいろいろと悩んでしまうので、夫や自分の親に子どもを預け、友だちと遊びに行ったりして気分転換するのも大事だと思いました。夫にも協力してもらい、子どもに食事を与えてもらうなどしました。 (33歳 愛媛県 2児のママ・すぬさん)
■子どもが生まれると、女性には自然に母性が芽生えますが、男性にはまだ父性というものはないと思います。女性のおなかにいた子どもが生まれたという実感さえ、まだ持てないと思います。しかし一方で、女性は出産を経験し心身ともに強くなり、これからの事を考えられるようになっています。その反面、出産を経て心身ともに疲労にも襲われています。そんな女性を男性はフォローしてあげてください。10ヶ月間重荷を背負って生活してきた女性をいたわる気持ちを持ってほしいと思います。「お疲れさま」と、これからも一緒に頑張ろうという言葉をかけてあげてください。女性だけが子どもの親ではないのです。女性が子どもを産み育てるのが当り前ではないのです。男性は産むことはできなくても、産後の女性の心身のケアをしてあげるのが、女性が産後うつになるのを防ぐ1つの手段だと思います。 (25歳 神奈川県 1児のママ・バドゥさん)
■もともと精神的に弱かったので、自分では「産後うつ」と「育児による精神的な疲れ」の違いがつきにくいです。産後、専門家によるママのメンタル面のケアも、子どもの定期健診などと同じく必須で実施して欲しいです。 (33歳 神奈川県 2児のママ・ぺこさん)
■産後、病院にいるときから不調がはじまり、里帰り先から帰って全て自分だけがやらなければならない状況になった時、うつ状態がピークになりました。特に、胃潰瘍など過去のことを考えてもしようがないのに、えんえんとほじくりかえしては落ち込んでいました。嫁ぎ先が病院もなにもない田舎だったため、メンタル面ですがれる機関などがなかったことも、不安の一因でした。 (33歳 石川県 1児のママ・なぎっぺさん)
■初めての子育てでどうしていいかわからないし、母乳が出ないことを主人に責められ、いつも不安でした。主人の帰りも遅く、話を聞いてくれる人もいなかったので、長男が小さかった時に「産後うつ」になっていたと思います。現在では「産後うつ」という症状を知っていますが、実際に自分がそういった状態になっていた時は全く気づかなかったし、駄目な自分を常に責めてとても萎縮していました。今もたくさんの方がそういった問題に悩まれていると思いますので、「産後うつ」がどういったものかもっと世の中に広めていってほしいと思います。そして、市や病院など身近な施設ももっといろいろ協力してくれればと思います。 (30歳 広島県 3児のママ・こめきちさん)
■「産後うつ」でかかることができる病院や良いカウンセラーさんが市内や近隣にない。あっても初診に数ヶ月待ちだったり、何時間待ちかわからないなど乳児連れではとても行けなくて、いったいどこに行けばいいのかと思った。 (35歳 静岡県 3児のママ・tsuさん)
■産後も定期的に助産師さんと話ができる時間があったり、診察が受けられるようになっているといいと思います。 (31歳 茨城県 1児のママ・いづたんたんさん)
■一日中子どもと一緒で、快く預かってくれる人もいないので、子どもの成長と共にどうしてもイライラしてしまうことが増えた。なじみのない土地に引っ越してきたこともあるので、余計にそう感じるのかも。自治体などで気楽に話を聞いてくれる場所を用意してくれると嬉しい。 (34歳 静岡県 1児のママ・ネコキックさん)
【その他いろいろ】
■私の場合は実家の母や妹、夫が全面的協力してくれたので、「うつ」という状況は避けられましたが、周りに協力者、理解者がいない場合は、簡単にうつ状態になってしまうと思います。それくらい、子育て、とくに初めての子どもが産まれてすぐの時期は、追いつめられたり、不安な気持ちに陥りやすいものだと実感します。
■「産後うつ」かも知れないと思ったことはなかったがだったかもしれないとか、そうなる手前だったかもしれなかったとは思う。当事者以外にはなかなかわからないので、そうなることは悪でも無能でもなく、むしろ当たり前だというような風潮があればいいと思う。 (35歳 千葉県 2児のママ・にまめさん)
■私の場合、子どもを守ろうとする防衛本能の強い現れだったようなのですが、周りには単にメンタル面の弱い人としか映っていなかったのが悲しかったです。何かにつけて「潔癖症なんでしょ?神経質なんだね」と決めつけられ面倒くさがられて、自分でもどうしちゃったのか分からず苦しかったのに、誰にも理解してもらえず、長年の友人にすらそっぽを向かれてしまい、とにかく孤独でした。初めての出産にも関わらず、頼れる人は稼ぎ頭の夫だけ、実家の都合で里帰りもできずに、子育てや自分のおかしな症状について、ただただ1人で悩んでいました。 (34歳 神奈川県 1児のママ・リョーゴンさん)
■私の場合は何もかも嫌になってやる気もおこらず、ただ泣いていました。「(育児も家事も)1人で全部しているの! 頑張っているんだ」というプレッシャーみたいなものがそう思わせていたのかも。今思えば「何それっ?」て感じですけど。 (34歳 静岡県 3児のママ・るびママさん)
■今まで「うつ」というものと縁がなかったので、自分がこのままじゃ危ないと感じても、どうしたらいいか分からなかった。どこに相談していいかも分からず、泣き暮れた日も多くありました。(出産前に)育児の大変さをもっといろいろと知っていれば、少しは安心できたと思います。 (32歳 兵庫県 1児のママ・流石さん)
■最近は核家族化で子育ての相談をできる人がすぐそばにいないことが多いと思うので、悩んでしまう方が多いような気がします。ネットなどを上手に利用し、情報収集や同じような立場の方とのコミュニケーションをとって、うまく乗り越えることが大切だと思いました。 (31歳 東京都 1児のママ・トゥーゴさん)
■今は核家族化が進んでいて、自宅でおばあちゃんやおじいちゃんと一緒に生活していないせいか、外に出ることをしなければうちの中で1人悶々と考え込んでしまうことがあると思います。また昔と産婦人科などで言われる子育て方法や環境も違ってきているので、同居の場合も祖父母との考え方との違いに悩む場合もあると思います。そういったときに誰か相談できる友達がいれば、またそういった場があれば、産後うつも減っていくのではと思います。ただ、ネット時代の今、情報に振り回されすぎて、人とは違うことに心配になってしまう場合もあるかと思うと、難しいですね。 (38歳 栃木県 2児のママ・あぶらうりさん)
■「うつ」って現代病かなって思います。核家族化が進み、近所付き合いもなくなって話す相手がいない、助けてくれる人がいない。行政が子育て支援を行っていてもすべての人が受けられるわけじゃないし、児童館や育児支援センターへちょこちょこ外出できない人だっているはず。難しい問題だと思います。 (38歳 東京都 1児のママ・なべのりちゃんさん)
■お産をした病院で、おむつ替えや授乳の仕方などの赤ちゃんのケアだけでなく、「お母さんとしてはまだまだ初心者なのだから、いろいろできなくて当然」というような、産後うつにならないような精神面での指導が必要だなと、最近自殺されたアナウンサーの方の事件を通じて強く訴えたいと思いました。どこに伝えたらいいのかわかりませんのでこちらに書かせていただきます。 (37歳 山形県 2児のママ・のびりんさん)
■今考えれば「産後うつ」だったのかも?と思うけれども、当時はわかりませんでした。家族が開け閉めするドアの音1つにも怒っていたし、おっぱいがなかなか出なくて泣きながら絞りだしたのに、実母に「足りないんじゃない?」と言われ、怒り狂って暴言を吐いたことも、なかなか泣き止まない娘に「も~~寝かせてくれ~~!!!」と真夜中に絶叫したこともあります。結局は自分を責めてしまっていたのだと、今になってわかります。ベビカムで産後苦しんでいるみなさんに「だんだん落ち着くよ~」って言ってあげたいです。 (35歳 大阪府 1児のママ・しぐのさん)
★関連リサーチ結果
VOL.123-2 育児の悩み、一番辛いのは?(その2) 子どもに当たってしまったとき、どうする?(2010年4月調査)
▼このリサーチ結果を読んだ人はこちらのリサーチ結果も読んでいます。
Vol.133:産後の生活は、イメージ通り?Vol.123-1:育児の悩み、一番辛いのは?(その1) 子どもに当たったことはある?
Vol.80:寝かしつけの秘訣は?
Vol.91-1:2人目のお子さんについて(その1) 2人目は何歳差がいい?
Vol.148:子どもの生まれ月について<2011年版>
Vol.123-2:育児の悩み、一番辛いのは?(その2) 子どもに当たってしまったとき、どうする?
Vol.6:0歳の赤ちゃんとママの入浴について
Vol.97-1:専業主婦とワーキングマザー(その1) ママの働く理由/働いていない理由は?<2009年版>
Vol.99:「産みどき」の理想と実際
Vol.94:妊娠中にもらってうれしかったもの