子育てが仕事や生活の面でプラスかマイナスかを伺ったところ、「プラス(になっている面がある)」という方が81%、「マイナス」という方が66%です。
子育てについて、マイナス面も多々あるもの、プラス面がそれを上回ると考える方が多数のようです。
【仕事へのプラス面】
■決められた時間内で仕事を終えなくてはならない分、他の人に比べて効率を考えて仕事をすることができる。 (31歳 東京都 2児のママ)
■ただ目的も無く働いていたころと違い、子どものことを考えメリハリが出ていると思う。 (31歳 岡山県 2児のママ)
■もともと保育士だったので、専門知識の理解が深まった。普段の生活の中でも子どもから頼られている、子どもがいるから頑張れるという気持ちは大きい。子どもの笑顔が何よりのパワーにつながっている。 (31歳 福岡県 2児のママ)
■病院で働いていますが、子どもができる前は子どもの成長や発達のことをあまり知らなくて、どのように接してよいか分からなかった。子育てをしているとそれがわかるようになり、親の気持ちもわかるようになった。 (31歳 愛知県 1児のママ)
■接客業なので、子ども連れの苦労がわかるが故の応対ができるようになった。 (26歳 静岡県 2児のママ)
■柔軟な考え方ができるようになった。私は地方公務員なのですが、出産するまで、例えば「交通弱者(家の近くに公共交通機関が通っていないのに、車の運転ができない人のこと)」など具体的にイメージできないまま仕事をしていました。しかし、自分が幼い子どもを連れて不便を経験するうちに、いろんな人がいるのだということを感じることができた。自分が経験することで、本当の意味でその人の立場になって考えられるようになったと思う。 (31歳 愛知県 2児のママ)
■仕事上、後輩を指導をすることが多いが、子育てで得たがまん強さのおかけで、根気よく教えることが苦にならなくなった。後輩からの信頼も、子どもがいるというだけで厚い。 (40歳 千葉県 2児のママ)
■ママ友ができて、幅広い世代の人たちと交流する機会が増えた。子供の服を手作りするなど、趣味が増えた。仕事が辛くても、保育園で頑張っている子どもたちを思うと、「私も頑張らないと!」と思う。お迎えの時間もあるので、時間を気にして仕事をするようになり、生活にもメリハリがついた。 (29歳 兵庫県 2児のママ)
【生活へのプラス面】
■時間の使い方が上手になったと思う。今までは、だらだらと家事をしたり買い物をしたりしていたが、子どもが寝ているうちに、やることはてきぱきできるようになった。 (29歳 北海道 1児のママ)
■規則的な生活ができたり、日々の家事などの片付けが効率よくできたりなど、いい習慣が身につきます。子どもの存在が元気づけてくれたり、生活して生きていくため、頑張るための活力をくれます。テーマパークや遊園地などに遊びにいくためのきっかけになります。行事への参加も増え、地域の人と話すきっかけができたりして、親(自分)の友人も増えます。 (23歳 滋賀県 3児のママ)
■子どもがいるということ自体が活力になります。自分1人なら、ダラダラ朝寝して不規則な食生活。子どもを前にしてできないですもの。結果、自分の健康状態も良くなるというメリットまであります。 (39歳 東京都 1児のママ)
■規則正しい生活になり、以前より健康になった。大人になって忘れていた、身の回りの草花、木の実、生き物などの自然に対して、童心に帰って子どもと一緒に感動を分かち合える。 (35歳 愛知県 1児のママ)
【考え方の変化】
■素直に感じる心、真っ直ぐに考えること、忍耐力をとても学びました。子どもを介して人間関係も広がったし、若いパワーも吸収できて人生が豊かになりました。 (33歳 滋賀県 2児のママ)
■夫婦げんかをしなくなった。子どもがクッションとなり、笑いが増えた。 (30歳 岐阜県 1児のママ)
■何よりも子育てって楽しいっ! そして子育ては自分育て。いろんな意味で自分も少しずつ成長させてもらっているんだなぁと、しみじみ思います。 (31歳 大阪府 1児のママ)
■楽しい。幸せを感じることが多い。子どもがいるからこそ、一緒に自分が経験できること、成長できることがある。 (39歳 大阪府 3児のママ)
■がまん強くなった気がします。また、人に対して、おおらかになった気がします。 (30歳 秋田県 1児のママ)
■生活面でも仕事の場面でも、よく細かいことを気にしがちな性格なのですが、育児をしていると細かいことを気にしている時間もないし、子どもと一緒に必死になって走ったり笑ったり、時には怒ったり泣いたりしているうちにあっという間に時間が過ぎていくので、すごく楽観的になれる。 (30歳 北海道 1児のママ)
■第1に、可愛い子どもと過ごせる毎日が幸せ。そして問題に直面した時、自分を客観視し、親として大人として、母親としてどうすべきかなど考えるようになり、1から勉強し直している。 (31歳 東京都 2児のママ)
■毎日の生活が楽しく幸せで、自分が生まれてきた意味・生きる意味を感じられる。小さなことにも感謝できるようになった。 (32歳 千葉県 1児のママ)
■子どもの笑顔は何より癒される。子育てを通じて出会う人も増え、さまざまな刺激をもらえる。特に地域の中で生活するのに、子どもがいるのといないのとではぜんぜん違う。子育てをしているからこそ考えることが増え、自己啓発にもなっている。子どもと一緒だと、決して大人だけでは楽しめない、いろいろなことも経験できる。 (37歳 愛知県 3児のママ)
■視点・考え方が変わった。今までの働く女性という視点だけでなく、「親」としての視点、「子どもの立場に立った」視点で物事を考えるようにもなり、様々な方向から考えられるようになった。また、社会情勢も今まで以上にしっかり把握するようになり、現在の問題点等、しっかり自分の意見も持つようになった。 (25歳 埼玉県 1児のママ)
もっとも、理屈では「子育てにはプラス面も多い」と分かっていても、これから初めての出産や子育て・・・という方には、未知の領域ゆえ不安な気持ちも少なくないものですね。
そこで、先輩ママから寄せられた
「現在、妊娠・出産に対して金銭面や仕事面、夫婦関係などで不安を感じている方への応援メッセージ」の一部をご紹介します。これらも参考に、前向きに妊娠・出産・育児とかかわっていきたいものですね。
【金銭面】
■私も生活が厳しく出産予定日1か月前まで働いていました。産んでからは専業主婦になり収入はなくなりましたが、児童手当や、「かわいい孫のために・・・」と、おじいちゃん・おばあちゃんが援助してくれたりするので、なんとか生活できました。また、子どもが小さいうちはそんなに出かけられないので、あまりお金もかかりません。安心して出産してください。 (29歳 栃木県 2児のママ)
■金銭面は、自分も気にしていましたが、後からついてくるものだと思います。自分が贅沢したい人にはきついと思いますが、そうでなければ大丈夫です。 (35歳 埼玉県 2児のママ)
■いろいろな補助金が出たりするので、お金がない・・・って思っても、どうにかなりますよ! 何より、子どもがいると頑張れます。 (34歳 栃木県 1児のママ)
■節約すれば、お金は何とかなります。子どもが生まれれば、夫婦2人とも変わってくるし、子どもによる楽しさや、発見をみんなも味わってください! (34歳 岐阜県 2児のママ)
■お金は子どものためにどんどん必要になってくるけど、そのための節約ならだんだん楽しくなってくるかも?! (29歳 奈良県 1児のママ)
■お金では買えないものが子どもだと思います。私も妊娠前には金銭面にとても不安を感じていましたが、なんとかなるものだと実感しています。子どもが学校に行き始めたら、また金銭面で苦労するとは思いますが、家族が健康なら、夫婦2人で働けば最低限の生活はできると思って、前向きに考えることにしています。 (31歳 大分県 1児のママ)
■子育てにはお金がかかるなど不安になりますが、子どもが生まれてしまえばどうにかなります。それよりも、かわいいわが子がいるだけで、大切な宝物ができることは何よりも幸せです。 (29歳 新潟県 1児のママ)
■子どもはほしいけれど、金銭的に苦しくなるのではないかと考えていらっしゃる人もいるかもしれませんが、どんな環境でも子どもは元気にたくましく育ってくれます。それよりも、仕事や金銭的な理由から子どもを持つことを後回しにしてしまうと、本当にほしいと思った時にはなかなかできないというリスクも少なからずあると思います。今は、子どもに関する社会や企業の制度も少しずつ良くなっているので、前向きな気持ちでいる方がいいと私は思います。 (31歳 東京都 2児のママ)
■金銭面はどうにかなっていくと思います。私自身、旦那が大学生のときの「できちゃった婚」でしたが、勤め先から産休育休までもらい、旦那も無事就職できて、今は普通の生活を送っています。貯蓄はこれからですが、こんな私たちでも何とかなったので、夫婦協力し合えば何とかなると思います。 (26歳 茨城県 1児のママ)
■でき婚だったし、いい年をして貯金もなく、本当にお金がなかったので、金銭面での心配は、妊娠が発覚してからずーっとしていました。でも、出産後1年経った今、「うん、何とかなってる!」という感じです。ベビー用品なんて、必要最低限の物だけでいいし、安い物でも十分こと足ります。おしゃれなベビーグッズや育児用品なんて、余裕のある人が買えばいいものです。それに、子どもができてから、今までいかに自分にお金をかけてきたか、ムダに使ってきたかを思い知りました。産後、自然と子ども中心に物事を考えるようになり、自分の物を何か買おうという気持ちは起きなくなりますよ。 (33歳 東京都 1児のママ)
【仕事面】
■今、仕事を続けるかどうか迷っていても、子どもの顔を見たらおのずと解決する気がします。迷っているということは、どっちに転がってもいいと自分が思っているから、迷っているんだと思います。どうしても働かなければならない環境なら、そうせざるをえないですし・・・ (31歳 福岡県 2児のママ)
■仕事をしたい女性にとって、妊娠出産はマイナスにもとらえられるかもしれませんが、プラスにとらえて頑張っている人もたくさんいます。お互い頑張りましょう。 (28歳 大阪府 1児のママ)
■仕事をしながらの育児は大変だろうけど、仕事は続けるほうがいい。子どもが病気になって仕事を休まなければいけないとき、周りに迷惑をかけるとかいい顔をされないとかあるかもしれないけど、子どもだっていつまでも病気ばかりしているわけではない。子どもと接する時間は長さではなく、密度です。いっぱい抱っこしてあげたり、話をしたり聞いてあげたり、スキンシップをちゃんと取れば子どもだってわかってくれます。 (42歳 新潟県 3児のママ)
■子育てには『完璧』なんてないので、あまり構えずに自然に任せて。仕事と子育ては、比較対象ではないと思います。 (21歳 東京都 1児のママ)
【夫婦関係など】
■子どもを生み育てることは自分ひとりでどうにかできるものではないです。助産師さんやパートナー、親族の皆様に友達や地域の方、周りをみると意外に皆さん助けてくれます。何より、赤ちゃんはおなかの中にいるときからママを知っています。不安はたくさん出てきますが、不安なママを見ると赤ちゃんも不安になります。少し勇気を出して誰かに打ち明けると味方になってくれたり、解決までは至らないもののすっきりしたりします。赤ちゃんはすべてを分かってあなたを選んでくれています。 (26歳 東京都 1児のママ)
■もし、何か不安なことがあったら、まず声にしてみるのもいいと思います。パートナーに言ってみる、職場に言ってみる、役所に言ってみる・・・。声に出してみたら意外と解決することもありますし、解決しなくても今後よりよく変わっていくきっかけになるかもしれないですから。 (30歳 北海道 2児のママ)
■結婚して1年あまり、離婚も考えたり喧嘩もしたけれど、とことん喧嘩をして夫婦関係を自分たちで築いてください。ママ友を作ると、子どもの事、旦那の事、いろいろ話せてストレス解消になるので、母親学級やいろんなイベントには顔を出してみたほうがいいと思います! (27歳 神奈川県 1児のママ)
■イライラして子どもにあったたり、不満を夫にぶつけてしまうかもしれないけど、自分もまだまだお母さんになって6ヶ月。不安になり、どうしていいかわからないけど、子どもが大きくなるにつれて、いろいろ模索しながら自分もお母さんとして成長すると思います。 (29歳 愛知県 1児のママ)
■とにかく金銭面、仕事面も含めて夫婦の協力と会話が必要だと思う。夫はなかなか協力的ではないかもしれないけど、それでも会話があればなんとかなっていくと思うし、話し合ってぶつかることも必要だと思う。私は一度失敗を経験しているが、そのときは会話をしなかったと思う。会話がなくなれば気持ちも通じなくなり、お金にも線を引き、仕事の相談もしなくなる。すべてにおいてお互いに「必要」と感じなくなったら家族ではなくなるので、やはり怒っても泣いても笑っても、会話は重要だと思う。そして子どもをもつと人生観は変わる。悩んでいるなら持つことをおすすめします! (34歳 岩手県 2児のママ)
【子どもを持つ心がまえ】
■今の悩みは今だけ。乗り越えられるから、赤ちゃんはあなたのところに生まれてくるといいます。育児は育自! (30歳 福岡県 1児のママ)
■妊娠前はあれやこれやと心配ごとばかり浮かんでしまうけれど、いざ、産まれてみれば案外と「なんとかなるもんだ」と思えるようになると思います。頭の中で考えても、実際行動しなければ問題や悩みは改善するわけではないので、せめて考え込むのはまた今度、と思うくらいが適当だと今は思えます。 (32歳 石川県 1児のママ)
■なるようになる!というより、「なるようにする」ことになります。実際、なんとかなるものです。 (29歳 兵庫県 2児のママ)
■なるようになります。子どもがいたらいたで、なるようになっていきます。それよりも子どもがいないと経験できないことのほうが多いので、ぜひ子どもを育ててみてほしいと思います。わくわく、新しいことの発見がうれしく思える毎日って、素敵だと思います。 (31歳 愛知県 2児のママ)
■「案ずるより産むが易し」というのは、私の場合まさに「そのとおり!」でした。まだ私も仕事に復帰はしていませんが、妊娠・出産・子育てを経験したことで初めて知った世界があったし、精神面での成長もあったように思います。何にも代えがたい宝物を得たことで、これからの困難も乗り越えていける気がしています。 (36歳 新潟県 1児のママ)
★関連リサーチ結果
VOL.99『「産みどき」の理想と実際』(2009年8月調査)は、⇒
こちら
VOL.76『何人子どもがほしいですか』(2009年2月調査)は、⇒
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