初節句
日本の伝統儀式 赤ちゃんのお祝い行事ガイド
節句は子どもが育ちにくかった時代から続く行事です。子どもの無事な成長に感謝し、今後の健やかな成長を願う節目として行われます。
赤ちゃんが誕生後25日を過ぎて、初めて迎える節句を「初節句」といいます。男の子は、5月5日の「端午の節句」、女の子は3月3日の「桃の節句」にお祝いします。
ただ、初節句を迎えるのが生後1~2ヶ月の場合は、翌年に延ばしても問題はありません。
初節句(女の子)3月3日 桃の節句
女の子が初めて迎える3月3日の桃の節句を初節句と呼びます。
ひな人形を飾り、ひなあられ、菱餅、白酒、桃の花などをお供えしてお祝いをします。
桃の節句は、女の子の厄払いと健康祈願のお祝いで、由来は大変古く、平安時代までさかのぼります。ひな人形には、子どもに降りかかろうとする災忌を、本人の代わりに引き受けてくれる災忌の意味もあります。気持ちの問題ですが、省略せずに実施したいお祝いですね。
おひな様はいつ出して、いつ片付けるの?
ひな人形を出すタイミングは2月の雨水の日(うすいのひ)がよいとされていますが、 一般には節分を過ぎてからといわれています。
一方、片付ける日は、いつまでも片付けないと婚期が遅れるという言い伝えがあるため3月3日を過ぎたらすぐに片付ける家庭が多いようです。
初節句(男の子)5月5日 端午の節句
お祝い膳に添える一般的なメニュー
男の子が初めて迎える5月5日の端午の節句を初節句と呼び、鯉のぼりや、よろいかぶと、五月人形を飾ってお祝いをします。
鯉のぼりの風習は、江戸時代にさかのぼります。当時の武家では男の子が生まれると、門前にのぼりを立てる風習がありました。のぼりを立てられない庶民は代わりに鯉のぼりを立てました。なぜ鯉かというと、中国の故事「登龍門」の急流をのぼりきった鯉は竜になるという話に由来しています。わが子がこの鯉のようにたくましく成長し、やがては成功してほしいとの親心から鯉のぼりは生まれたと言われています。
鯉のぼりやよろいかぶとの飾りつけと片付けは?
前日に飾るのは「一夜飾り」といわれ縁起が悪いとされていますので、遅くても4月中旬までには飾りたいものです。おひな様のように節句が過ぎても片付けないと婚期が遅れるという話はありませんが、外に飾るこいのぼりはご近所の目もあるので早めに片付けた方がよさそう。

人形は子どもの数だけ用意するもの?
人形は子どもの身代わりとなって災忌を引き受けてくれるものであるので、兄弟姉妹ごとの人形が必要とされています。でも実際には、複数あると置く場所にも困り、金銭的にも大変です。長女がお内裏様とおひな様だった場合は、次女には三人官女などというように姉妹が増えるごとに違う種類の人形を増やしては?