【ベビカム相談室 フェロー】 聖母病院耳鼻咽喉科医長・喉頭、音声疾患専門医

“耳・鼻・のど”についての疑問にお答えします

  • 2016-06-29 14:00
  • 一般公開
  • テーマ:
耳鼻咽喉科医の中川秀樹と申します。
今回は編集部から、ベビカムユーザーの皆様に聞いてみたいことについてアンケートを実施したいとのお話がありましたので、まずは皆様がふだん気にしている、耳鼻咽喉科に関係のある症状について、お聞きしてみることにしました。

Q. ご自分やお子様の耳・鼻・のどについて、疑問に思っていることはありますか。


「ある」と答えられた方が全体の22%、だいたい5人に1人ということになりますね。

お書きいただいた具体的な内容について、耳、鼻、のどなど、分野別におおざっぱに分類してみました。


耳についてのことが最も多いという結果になりました。内容を細かく見てみると、なかでも耳垢(みみあか)についてのものが一番多く、具体的には、
・耳掃除の頻度はどのくらいか?
・耳掃除のやり方はどうすれば良いのか?

という疑問が多いようでした。耳鼻科であまり掃除をしないように言われたが心配、という意見も、何人かの方からありました。

耳垢の掃除については、医者によっても意見が異なる場合がありますが、一般的なことについていくつかポイントを述べてみます。

耳垢には、湿ってベタベタした、いわゆる「アメミミ」と、乾燥した耳垢の2種類があり、これは遺伝で決まっています。湿った耳垢は白人に多く、日本人は乾燥耳が多い傾向があります。耳垢が溜まって耳の穴を耳栓のように塞いでしまい、聞こえを悪くしてしまったりする、「耳垢栓塞」を起こしやすいのは、どちらかというと、湿った耳垢の方のようです。

掃除のやり方も、それぞれ少し違いがあります。湿った耳垢の人は、たまって固まりにならないように、時々綿棒で掃除をしておくのが良いと思います。乾燥耳の場合は、綿棒では上手に取れずに、奥に押し込んでしまうことになりがちなので、耳かきでそっとかき出せるようなら、その方がよいようです。

耳の穴の奥の方は、骨の上に薄い皮膚が張りついているだけで、とても弱くできているので、どちらのやり方で掃除するにしても、入り口の近くだけに留めておくよう、気をつける必要があります。また耳の穴の皮膚はとても痛みやすいので、掃除の頻度も控えめにした方がよいとされています。耳垢のたまりやすさには個人差があるので一概には言えませんが、具体的にはだいたい2週間に一回くらいがめやすでしょうか。もし毎日お掃除をしているのであれば、やりすぎである場合が多く、「外耳炎」という耳の穴の皮膚炎を起こしてしまっている恐れがあります。

赤ちゃんの耳の穴はとても細くて、お掃除がやりにくいのは確かです。お家で上手に取れていないかなとご心配があるようでしたら、ご遠慮なく耳鼻科に相談に行ってよいと思います。

次に多かったのは中耳炎についてでした。中耳炎については、Q&Aのコーナーなどでも触れていきたいと思います。

鼻についての疑問もだいぶ多くありました。特にアレルギー性鼻炎や鼻水について困っている方が多いようです。
日本人のアレルギー性鼻炎の有病率は約40%といわれています。5人中2人もの人が当てはまるわけですから、このようなご意見が多いのももっともですね。

アレルギー性鼻炎については、いまのところ、抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬などのお薬で、症状を緩和していく治療法が中心ですが、最近、舌下免疫療法という新しい治療法が始められ、注目されています。今後効果がはっきり示されれば、病院での治療のやり方も変わってくるかもしれません。

これから、ベビカムユーザーの皆様に、お役に立てるお話をしていければと思います。よろしくお願いいたします。
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