こども、ぴかッと光る

  • 2014-09-26 22:27
  • 一般公開
  • テーマ:おすすめの本
今月は、私が大好きな本をご紹介したいと思います。
本のタイトルは「こども、ぴかッと光る」中村孝(静岡県立こども病院名誉院長)・スコープ編集部/著 久里洋二/絵。その中から2篇を選んでみました。


夕暮れ泣き

赤ちゃんは夕方の四時から五時にかけて
一番よく泣く。
夕暮れ泣きという。
乳児院などでは1人が泣くと
全員が泣き出す。
お腹がすく、人影が少なくなる、
冷たい風が流れ込む、
そんなことが原因かと推測されているが
よくわかっていない。
カラスは夕方啼く。
オオカミも夕方、月に向かって吠える。
夜を迎える原始的な恐怖心から
赤ちゃんも夕暮れに泣くのかもかもしれない。


そばにいるとうれしい

ゼロ歳児を何人並べても
お互いが感心を示すことはないけれど
一歳になると意識しはじめる。
同じ年代の子がそばにいるのが
うれしいらしい。
最初の交流はケンカである。
相手が持っているものがほしくなる。
片方は奪おうとし
もう一方は取られまいと防衛する。
あまりあげしいケンカにはならない。
プライドがないから勝てそうもないと
あっさりあきらめる。
友だちと仲良くしようというのは
その後の学習の効果であって最初は本能むき出しである。


(「こども、ぴかッと光る」中村孝(静岡県立こども病院名誉院長)・スコープ編集部/著より引用) 


いかがでしたか?

まえがきやあとがきにもありますが、この本は「赤ちゃんやこどもたちが真面目に一生懸命やっていることを、大人の目で観察し、よう頑張っているなと見たり、よくやるよ、とあきれたりしている本」であり、「一生懸命がんばりながら大きくなってゆくこどもたちのぴかッと光った部分の記録」でもあります。

日々子育てに奮闘しているママが読めば、「なるほど!!」と思うことの連続のはず。子どもの行動やしぐさに隠れたことを知るヒントもたくさんつまっています。育児に疲れたときに読めば、きっと気持ちもラクになるでしょう。

1998年に出版されて版を重ねたようですが、残念ながら現在市販されていません。ですが、図書館や病院・産院などに置かれていることもあるようです。見かけたら、ぜひ手にとってみてください。ヤンババおすすめの一冊です。
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