現役の助産師さんがマンツーマンで沐浴の仕方を教えてくれたり、助産師さんを囲む育児講座も同時開催。その模様をレポートします。

育児講座でのQ&A<沐浴体験会レポート2>

  • 2012-03-27 11:02
  • 一般公開
  • テーマ:沐浴体験会
こんにちは!
沐浴体験会&育児講座レポート第2弾では、「育児講座」のようすをご紹介します。

妊娠中~産後の育児について、今抱えている不安とは?

出産やその後の育児についてそれぞれ不安を抱えていらっしゃる参加者のみなさん。お一人ずつその悩みを挙げてもらい、ベビカムアドバイザーでもある聖母病院助産師の山本智美さんが、ひとつひとつ丁寧に答えていく形で座談会は進みました。


◆ママの負担を減らしてあげたいのですが…(パパより)
「たくさんのパパたちが参加してくださったので、いま何をしてママの負担を減らしているかを聞きましょう。」との山本さんからの問いかけでしたが、ママに変わって「風呂やトイレ掃除」「食事の支度・後片付け」などをしているパパが多いのにはスタッフもビックリ(*o*)/!

ただし、何でもやってあげるのはママのためにならない、と山本さん。
「掃除は運動にもなるし、パパが何でもやってあげてママがブクブクと太ってしまっては意味がありません。また、妊娠中の今だけ急に手伝うのではなく、やるなら今後も続けていくことが大事です。」

◆父親として、夫として、何ができるのでしょうか?(パパより)
「ママの精神的負担を減らしてあげることが大切です。産後、新生児を抱えたママはどうしても家にこもりがち。一日中家にいて、話をしたのはパパとだけ…という日もあることでしょう。
夫婦のコミュニケーションが大切な時期ですが、急にできるものではないので、赤ちゃんが生まれる前から十分にコミュニケーションをとってください。
産後のママに、少しでも「母」から解放される時間を作ってあげて。そのためには、赤ちゃんを預かって「まかせろ!」と言えるよう、ふだんから育児に関わっていることが大切です。」

◆沐浴・育児でやってはいけないことは?(パパより)
「いい質問ですね。育児はこうしなきゃ!と必死になるよりも、やってはいけないことをまず考えてみましょう。
熱湯に入れる、落とす、揺さぶる、赤ちゃんにミルクやおっぱいをあげない…やってはいけないことはつまり“虐待”です。
ベビーかごを持ちあげようとして、片方の取ってしか持たなかったため、かごが傾いて赤ちゃんが落ちてしまったなどという事故もあります。
故意でなくても起きる事故があるということも覚えておいてください。
育児にはこうしなきゃいけない、ということはありません。その家庭ごとに感じる快適さが赤ちゃんにとっての心地よさになるので、温度・湿度など神経質になりすぎないでくださいね。」

◆いざ出産となったとき、何をどうしたら良いのか…不安です(ママより)
立ち会い出産を予定していらっしゃるのは6組のご夫婦中2組。
「陣痛のとき、パパにできることのひとつがマッサージ。出産前にマッサージの練習をしておくと良いですね。その際、ママはパパにちゃんとフィードバックをしてあげること。
陣痛の時には、さする方がよい人、叩くのがよい人など色々です。そのためにも、気持ちがよいという感覚がわかり、ご主人にフィードバックできる練習をしてください。実際の陣痛の際にも、ずいぶんママを助けてあげられるかもしれません。」

また、立ち会いでなくてもやってほしいと山本さんがおっしゃったのが、産後2時間以内にパパが赤ちゃんに声をかけること。

「パパがおなかの赤ちゃんに話しかけても、実はパパの声であることは記憶しません。ママの声は骨伝導で伝わるので、わかりますが…。」

これには参加者のご夫婦も衝撃!(@_@;)
「ずっと話しかけていました…」とガックリされるパパも。
「でも、産後2時間以内にパパが声をかけることで、「パパだよ」というすりこみがしっかりできるのです。赤ちゃんの皮膚センサーは敏感なので、しっかり抱っこして、30cmぐらい離れて目をみて話しかけてみてくださいね。病院や状況によっては2時間以内の抱っこは可能ではないかもしれませんが、赤ちゃんの目覚めているときをみはからって、早めにパパPRをしてみてください。」

◆マタニティブルーが心配(ママより)
「産後、なぜか悲しくなったり、涙が出たりするのが、マタニティブルーです。ホルモンのバランスの変化が原因とも言われていますが、産後全員がなるわけではないので、はっきりとした原因はわかっていません。
産後うつ病になりにくいのは、つらさや苦しさを表に出せる人。

他人にSOSを出しにくい人は、練習だと思って入院中にナースコールを押してみてください。
また、身近に自分を助けてくれる人は手放さないこと。最寄りの保健センターの保健師や助産師に頼ったり、一番身近なご主人には助けを求めたり、SOSを出してください。」

◆予定帝王切開が決まっていて不安です(ママより)
「いま帝王切開の予定のない妊婦さんでも、間際で急に帝王切開になることもあります。
帝王切開は必要な選択の上で行われるものであり、生まれてくるその赤ちゃんにとっては最善の良いお産だと私は考えています。

普通分娩と違って、欲しい情報がなかなか得にくいこともあるかと思いますが、心配なことは何でも病院に聞いてみてください。」

◆陣痛が怖い。乗り越えられるかな?(ママより)
「陣痛をどうとらえるか、で痛みの乗り越え方も違ってくると思いますよ。
陣痛の“陣”は“出陣”。赤ちゃんが出陣してくるぞー!という相図なのです。その相図でお産のスイッチが入るのですが、そのタイミングは赤ちゃんが決めるもの。
予定日を過ぎてもなかなか赤ちゃんが生まれる気配がないと、早く陣痛がこないかなという気分になってきます。痛そうでイヤだけど、来ないと待ち焦がれるもの、それが陣痛ですから。
ご主人は赤ちゃんがいつ“出陣”してきても良いように、予定日前後は仕事のスケジュールを調整しておいてくださいね。」

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いかがでしたか?
座談会では、ママが病院ではなかなか聞けない質問や、パパの率直な意見も飛び出し、このあとの沐浴体験もなごやかに行われました。

沐浴のコツご紹介![沐浴体験会レポート1] はこちら>>

参加された方々からは、
「赤ちゃんが生まれたあとの生活を少しイメージすることができました」
「他のご夫婦の熱心さにも驚きました。いい刺激になりました!」
「思いがけず、パパの考えを聞けてよかったです。」
などのご感想をいただきました。スタッフ一同、少しでもお役に立てたなら嬉しいです。
皆さまの安産を心よりお祈りしています!

次回の沐浴体験会は6月に予定しています。
後日、詳細をお知らせしますので、妊娠初期・中期の方はぜひご応募ください♪
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