放射線安全管理学会が外干し洗濯物の安全性を確認

  • 2011-11-18 11:00
  • 一般公開
  • テーマ:放射能関連
日本放射線安全管理学会の調べによると、年間の積算放射線量が1ミリシーベルトを超える地域で、屋外に干した洗濯物を身につけても、被ばく線量は一般人の年間限度である1ミリシーベルトの1万分の1程度で、人体への影響を無視できるレベルであることが分かりました。

また、セシウムで汚染された舗装道路をワイヤブラシでこすることで、9割以上を除染できることも確認されています。

洗濯物の調査は今年7月下旬〜8月上旬に行われ、福島市と福島県郡山市、同県会津若松市、埼玉県川口市の住民の協力を得て、木綿のタオルを屋外に数時間干すことで線量を測定しました。

通常の線量計では検出されない数値も、液体窒素で冷やして使う特殊な計測器で図ることで、福島県内の3カ所で干したタオルから、1枚当たり2.3ベクレルの放射性セシウムが検出されました。これらの調査地点の年間積算線量は0.7〜6.1ミリシーベルト。このタオルを1年間ずっと身体に密着させた場合の被ばく線量は年間約0.08マイクロシーベルトで、一般人の年間被ばく限度の1万分の1程度になります。

日本放射線安全管理学会のウェブサイトでは、ホットスポットの発生場所や、除染作業をする際の注意点、屋根や雨どいなど場所別の除染方法が書かれた「個人住宅を対象とするホットスポット発見/除染マニュアル」を公開しています。

ただし、「福島市除染マニュアル」によれば、住宅の除染で発生した土砂などについては「原則としてその敷地内に埋設して仮置き保管をする」とされており、仮置き場の確保が容易でないことや、中間貯蔵施設をどこに置くか、最終処分をどうするかなど、まだまだ多くの課題が残っています。

■日本放射線安全管理学会「個人住宅を対象とするホットスポット発見/除染マニュアル」
http://www.ric.nagoya-u.ac.jp/jrsm/0728soil.pdf
■福島市除染マニュアル
http://shinsai.city.fukushima.fukushima.jp/wp-content/uploads/2011/09/7ecb6f9a1f5f9a73f57d85c0963afe80.pdf




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