原子力研究機構が伊達市と南相馬市で除染開始

  • 2011-09-20 21:55
  • 一般公開
  • テーマ:放射能関連
日本原子力研究開発機構は、福島県伊達市と南相馬市で放射性物質に汚染された地域の除染実証試験を月内にも始めることになりました。学校の校庭やプールなどを除染した例はありますが、地域全体として除染試験をするのは初めてのことです。

まず、伊達市内の約200メートル四方の地域で除染活動を開始します。ここは計画的避難地域に近く、伊達市の中では放射線量が比較的高い場所で、対象地域には民家が5軒あり、そのうち1軒は特定避難勧奨地点となっています。既にモニタリング調査を終えており、住民の了解を得て除染を始めます。除染には1〜2週間かかる見込みです。

除染対象地域には、民家だけでなく森林や畑、道路、グラウンド、草地などが含まれますが、土をはいだり、木を切ったり、高圧洗浄したりして放射性物質を取り除き、除染効果や除染した土や木などの廃棄物の発生量、コストなどを評価します。除染によって発生した廃棄物は地域内で管理します。

同様に、南相馬市にある自然体験施設「ハートランドはらまち」でも同様の試験を進めます。

同機構では、既に福島環境支援事務所を設けて20人が常駐し、放射性物質のモニタリング活動などを実施していますが、2〜3ヶ月後をめどに100人規模の「福島国際環境安全センター(仮称)」を設置して、除染活動や放射線量のモニタリングに力を入れる計画です。
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