節電のなかでもできる熱中症予防対策

  • 2011-05-26 10:30
  • 一般公開
  • テーマ:節電対策
熱中症の予防方法を研究している「日本生気象学会」から、節電のなかでもできる熱中症予防対策のリーフレットが出されました。震災の影響で、今年の夏は節電下での生活が余儀なくされ、クーラーの使用が制限されることが予想されます。熱中症を予防するためにも、正しい情報を身につけて、毎日の生活に取り入れましょう。以下、リーフレットから一部抜粋してご紹介します。

■こまめに水分と塩分の補給も忘れずに
Q:水分補給ですって?
A:暑い夏はたくさん汗をかきます。汗は身体を冷やすのに大切な働きをしますが、しかし汗によって大切な血液の水分が失われます。失われた水分を補給してやる必要があります。

Q:水分が不足すると、どうなるの?
A:血液の流れが悪くなって、酸素や栄養素がうまく運ばれなくなります。そして、体温が上がり、熱中症にかかりやすくなります。

Q:水分不足はどうしたらわかる?
A:喉が渇きます。また汗と尿の量がいつもより少なくなったり、尿の色がいつおより濃くなったら要注意です。

Q:水分なら何でもいいの?
A:汗は水分とともに塩分も身体から失われます。水だけ飲むと血液の塩分の濃度が薄くなって、飲んだ水はおしっことして出てしまいます。それを防ぐために、水と一緒に塩分も摂ってください。

Q:スポーツ飲料でもいいの?
A:0.1〜0.2%の食塩水(コップ1杯の水に1つまみの塩)か、ナトリウム40〜80mg/100mlのスポーツドリンクがお奨めです。なお、調理学では「コップ1杯」は200CC、「1つまみの塩」は中指、人差し指、親指の3本の指でつまんだ量が2gだそうです。

■個人差に注意しよう
Q:子どもで、安静にしていても熱中症にかかることがあるって本当ですか?
A:子ども、とくに乳幼児は、体温調節の働きや暑さを訴える言動が十分に発達していないので、保護者がよく注意しましょう。ところで、乳幼児の熱中症による死亡事故の大半は、炎天下の駐車場に停車中の車の中で起こっています。短時間でも車中の温度はすぐに40〜50℃と上がるので注意しましょう。

■ちょっとした住まいの工夫で「涼」を求めよう
Q:どんな工夫がありますか?
A:1)打ち水や戸建て住宅の屋根に水をまく、窓辺にすだれや朝顔などの「緑のカーテン」で日差しを遮って、涼しくする。
  2)早朝は窓を開け、冷たい空気を部屋に入れた後、冷たい空気を逃さないように窓を閉める。
  3)クーラーを切った後、冷たい空気が外に出ないようにするために窓は開けない。少々暑いと感じれば扇風機を回す。
 毎日の生活の中で温度計(湿度計)をうまく使って、屋外と室内の温度差を考えて、こまめに工夫することが身体にとっても良いことです。

■クールビズで涼を呼ぼう
Q:身体を冷やすことも有効では?
A:首や頭に水でぬらしたスカーフやバンダナを巻くと体温を下げる効果があります。寝る時に水枕などで後頭部を冷やすことで、暑い夜を乗り切ることができます。いろいろ工夫してみてください。

■日本生気象学会ウェブサイト
http://www.med.shimane-u.ac.jp/assoc-jpnbiomet/index.html
■節電下の熱中症予防のための緊急提言
http://www.med.shimane-u.ac.jp/assoc-jpnbiomet/pdf/teigen.pdf
■防ごう熱中症-節電下の熱中症予防対策-
http://www.med.shimane-u.ac.jp/assoc-jpnbiomet/pdf/yobotaisaku.pdf
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