今回は輸入車のリサーチで安全性で高い評価を受けているボルボ車に注目! ボルボ・カー・ジャパン株式会社の広報部 畑山さんにインタビューさせていただきました。

安全を追求するボルボの創業理念

創業理念

「車は人によって運転され、使用される。 したがって、ボルボの設計の基本は、常に安全でなければならない。」

これはボルボの創業者、アッサル・ガブリエルソンとグスタフ・ラーソンの言葉。創業以来ボルボは「安全」を最優先することを理念として、数々のセーフティ・テクノロジーを世に送り出してきました。また、様々な事故を再現できる大規模な「セーフティ・センター」を創設、また専門の事故調査チームによる45,000件以上の実際の事故の調査・研究などを行っています。
ボルボといえば「安全」というイメージをお持ちの方もいらっしゃいますが、ここまで妥協せず取り組んでいるというのは知らなかったという人も多いのではないでしょうか。

「車を作る上においては人命を最優先するという考え方が創業以来非常に明快なメッセージとして示されています。」

半世紀以上前にボルボが開発した3点式シートベルトは、安全は独占されるものではないという考えのもとで特許が無償公開されています。このような事からも、ボルボの取り組みは車を運転する全ての人の安全をも考慮して行われていることが分かります。

子どもの安全に対する取り組み

チャイルドシートの向き

妊婦や子どもに対してのボルボの研究成果はどのように車に活かされているのでしょうか。
その一つが日本ではあまり馴染みの無い「チャイルドシートを後ろ向きに設置する」ことだと畑山さんは言います。

「日本では残念ながら一般的にはなっていないのですが、ボルボとしては少なくとも4歳くらいまでは後ろ向きに設置したほうが良いということが研究開発の結果として出ています。お子様は頭が大きいので、正面衝突した場合、前向きですと非常に弱い首に前方方向に向かって大きな負荷がかかります。チャイルドシートは頭の部分まで座面が覆われていますので、後ろ向きですと衝突の際、バックレストの部分で頭を押さえられます。例えば、高速道路等におけるよりハイスピードな領域での事故の際、後ろ向きに設置することで重症化する可能性が大きく減少します。」

妊婦のシートベルト

また、ママたちが不安に思う「妊娠中のシートベルト」はおなかの赤ちゃんへの影響はどうなのでしょうか?

「妊娠期間中はシートベルトを締めないほうが良いと思ってらっしゃる方もいらっしゃるようですが、シートベルトはした方が良いという事が研究結果として出ております。骨盤の位置で固定をすれば、シートベルト自体がお子様にダイレクトに影響するという可能性も非常に少ないですし、結果的にシートベルトをしないで事故に遭った場合、お子様もお母様も重篤な事態につながる可能性が高くなってしまいます。」

ボルボは妊婦のダミーを開発して、実際の母親や胎児にどのようなエネルギーがかかるかを徹底的に実験。その結果、シートベルトを正しい位置で着用することが最も安全性を高めることが実験の上でも明らかになったそうです。シートベルトの正しい締め方は是非すべての母親に知ってほしいですね。

シートベルトの正しい締め方(ボルボ・セーフティ・マニュアルより)

  • シートベルトはできるだけ腰の低い位置でたるみやねじれがないように装着します。
  • ショルダーベルトは胸の間を斜めに通し、子宮のふくらみを避けて脇腹へと通し装着します。
  • シートベルトは可能な限り腰の低い位置で通し、太腿に対して水平になるよう、おへそや子宮のふくらみをよこぎらないように。
  • ステアリングホイールやペダル操作をしやすい無理のない姿勢であることを確認し、腹部とステアリングホイールとの間隔が十分に取れるよう調節してください。

子どもを持つ親の目線に立った工夫

チャイルドシート

子どもの成長は非常に早く、子どもの体格にあったチャイルドシートを用意しなければなりません。安全面・経済面でボルボはどのような工夫をしているのでしょうか。

「お子様の成長に合わせたチャイルドシート・チャイルドクッションはもちろんご用意しています。一方で、体重15kg以上のお子様に関しては2段階調整式の『インテグレーテッド・チャイルド・クッション』というものをご用意しています。レバーを引くことによってシートの座面が上に持ち上がるもので、普段は大人用のシート、座面を持ち上げることでチャイルドクッションとしてお使いいただけるものです。」

意外と手間やお金のかかるチャイルドシート。実際に子どもを持つ親の目線にたって使いやすくリーズナブルに安全性を高めることへの配慮も欠かしていないようです。

安全性を最重視するボルボの挑戦と使命「ビジョン2020」

「ビジョン2020というボルボが掲げる新たな目標がありまして、『2020年までに、新しいボルボ車において、交通事故による死亡者や重傷者をゼロにする』というものがあります。チャイルドセーフティというのはその中の大切な分野の一つであるというのは間違いありません。」

ボルボが強い使命感を持って安全に取り組んでいることが、今回のリサーチでの高い評価に現れているのでしょう。私達も常に危険ととなり合わせということをしっかり意識して、シートベルトやチャイルドシートなどの基本的な安全対策を忘れずにしたいですね。

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