子宮筋腫と妊娠について

１）妊娠と子宮筋腫
・妊娠し難い、流産し易い、早産し易い、分娩時の出血が多い悪露が長く続く、産褥期の子宮筋腫の感染による発熱などがあると言われています。しかし超音波検査で、小さいものや子宮の後ろ側にあるものが見つかるようになり、これらの異常はそれほど心配はなく、子宮筋腫のできている位置によって、異常が起こるかどうか予測できる可能性が高まっています。

２）年齢と妊娠
・よく言われるように、高年齢の妊娠では染色体の異常（特にダウン症）の頻度が高くなります。
・それと同じ理由で流産率が高くなります。一般的な流産率は10～20％ですが、高年齢だと20～30％になります。
・年齢が高くなると増加する生活習慣病（高血圧や糖尿病など）を、合併する可能性が少し高くなります。
・産後の授乳（３時間ごとの）や「ちょっと待って」と言えない子どもの世話が大変のようです。トシを感じると言います。

３）子宮筋腫について
・鶏卵大の筋腫で、生理痛や月経過多がなければ、大きくなるかどうか経過を見ていればよいと思います。
・MRIの検査は、超音波検査と内診以上の情報は得られないので、主治医の指示に従えばよいと思います。
・漢方薬で小さくなるかどうかは、私は経験がないので助言できません。自覚症状がないのですから、薬をのむ必要はないように思います。
・極く稀に悪性化することがあります。定期的に検診を受ける事は必要です。どのくらいの間隔で診察をするのが良いかは、主治医に尋ねるのが一番だと思います。