Q.子宮頚管無力症と診断されました。手術について詳しく教えてください。

妊娠6ヶ月で子宮口が3cm開いていると、早く生まれてしまうことが心配ですよね．子宮口（子宮頚管）を閉める力が弱いので、頚管無力症というのです。前のお医者さんはアナタが心配し過ぎることのマイナスも考えて、はっきり言わなかったのかもしれません。子宮口を閉める力が弱いのですから、お産を経験しただけでその力が強くなることは考えられません。ところが不思議なことに、妊娠経過を慎重に診ていくと子宮口がしっかりと閉まって、縛る必要もなく予定日まで問題なく過ごしてしまうこともあるのです。

それはともかく、子宮口が少し開くと、胎児が発育するに従ってその重みが開きかけた子宮口を、更に押し広げて破水したり陣痛が始まって早産になる可能性が高いのです。更に子宮口が押し広げられたり、陣痛が始まってしまったりするのを防ぐために、子宮口を縛る手術をするのです。手術について言葉で伝えるのはとても難しいのですが、上に述べた様に、子宮口が開きかけると子宮内容物の重さがそこにかかるために子宮口の開大を促進する可能性があります。そこで巾着の口を閉める様に（マクドナルド法）、あるいは太いテープか糸を粘膜の下に通して、できるだけ奥の方（内子宮口に近いとろ）で縛るシュロッカー法で子宮口を閉めます。分娩予定日の3週間くらい前には縛った糸を拔去します。仕事ができるかどうかは、手術をする時やその後の状態によります。しかし、子宮の収縮が起ったり破水したりすると妊娠を継続するのは難しくなるので、仕事は休む可能性が高いと考えておいた方がいいと思います。費用については健康保険が使えますので三割負担で済みます。手術の方法や、安静をどの程度に考えるか、何日くらいの入院になるかとともに受診している病院に質問されるのがいちばんいいと思います。