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27歳女性/妊娠33週 2017-04-22T04:03:00+0900 2017.04.22

Q.子宮頸管1.8cmと1日何度も起きる嘔吐

33週の経産婦です。
4日前健診で行った際、子宮頸管が2.1cmでリトドリンを8時間毎に飲んで安静にするように言われました。嘔吐は妊娠前から頻繁にあったのですが、一時落ち着いてたので良くなったと思っていましたが、後期に入りまた嘔吐を繰り返す様に…受診した翌日に結構な量を吐血しました。病院に電話したら副作用かもと対応されその日は終わりましたが、更に翌日は安静にしてもハリと嘔吐がおさまらず夜間に受診しました。内診はしてもらえず木曜は休診だから気になるようなら金曜にまた受診して下さいとリトドリンが6時間毎に変更と胃薬を渡されて終わりました。今日受診をしたら頸管は1.8cmになっていて、1.5cmになったら入院とのことです。体重がここ1ヶ月半全く増えず、赤ちゃんも小さめみたいです…食事をしても吐いてしまうから栄養行かないのかな…と思うのですが。なんせ嘔吐する度にお腹が張るので、子宮頸管が短くなってしまったのもそれが原因なのかな…と思います。リトドリンが今日から5時間毎に変更になったのですが、胃薬もリトドリンも飲んだ直後に嘔吐してしまうので効いてるのかどうかわからないです…

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ご相談いただいたようなケースでは、産婦人科医はどのように診ていくのかをご説明します。

1)「妊娠前から頻繁にあった嘔吐」は何だろうかと考えます。
それが「一時落ち着いて」「後期に入ってまた嘔吐を繰り返す…」とのことですが、妊娠してからでも33週になるまでは嘔吐は全くなかったのでしょうか? また嘔吐以外の消化器症状(悪心、胃の症状、便秘•下痢、腹部膨満感など)も、なかったのでしょうか?

33週になっての嘔吐が、妊娠前から見られた嘔吐と同じと考えていいのか、消化器系などに新しい変化が起こったのかを考える手がかりになります。

2)「受診した翌日に結構な量を吐血」は、初めての吐血ですか? 吐物に血液が混入した程度ではなく血液そのものを(色は褐色っぽくなったり、凝血の塊になったりしていることが多いのですが)吐いたということなのでしょうか? 血液が出たのは1回だけなのでしょうか?

吐物に少し血が混じる程度のことは、嘔吐を繰り返す時は見られることなのですが、吐血となると消化関係に新たにびらんや潰瘍ができたことも考えなければなりません。

しかしこの場合の診断のために必要な追加の検査は胃カメラとか消化管内視鏡になると思います。妊娠中は実施にあるいは実施できても得られる情報には限界があります。

3)「安静にしてもハリと嘔吐はおさまらず」とありますが、張りはいつからあったのでしょうか? お腹が張った時は、手でお腹に触れると子宮が硬くなっているのがわかりましたか? 
4日前にリトドリンが処方されたのはお腹が張っていたからなのか、子宮頸管が2.1cmと短縮していたからなのでしょうか? 

−4:2.1cm、−2:ハリと嘔吐、0:1.8cm、

子宮が短い間隔で(例えば10〜15分に一回くらい)強く張るようだと陣痛に移行してしまうと早産になってしまう可能性があるので、なんとか子宮の収縮を止めなければならないのです。子宮頸管が短くなったり、子宮口が開いてきたり、破水したりするとと33週でも生まれてしまう心配を考えねばなりません。

4)「体重がここ1ヶ月半全く増えず」というのは母親の体重でしょうか、あるいは胎児の体重でしょうか? また「赤ちゃんも小さめみたい」とのことですが、何グラムだったのを確認する必要があります。

母親の妊娠前の体重・身長と増加の止まった時の体重はどのくらいでしょうか? 
太り気味の妊婦さんの場合妊娠中の体重増加は少なめですし、特に食べられない時はその傾向が見られます。

胎児の体重は平均からおよそ±200〜300グラムにばらつきがあります。ですので、妊娠33週の平均体重は1980グラムですから1600グラムから2300グラムの範囲内であれば基準内と言えるのです。

5)リトドリンが効いているかどうかは、内服すると10〜20分くらいで子宮の収縮が弱くなるとか収縮の頻度が減ることで判断できます。また主治医には「リトドリンを飲んでも直後に嘔吐してしまう」ということを伝えてあるのでしょうか? 

症状の変化、あるいは変化がないこと、患者さんが感じている不安や疑問は、主治医に伝えなければ主治医はわからないし、診察をしていない医者に伝えても、それをどう評価するかわからないのです。まずは主治医に不安なことを確認するようにしてください。

内服で無効であれば、点滴で効果を得ることができます。入院して点滴注射を一定期間するほどの差し迫った状態かどうかは実際に診察しその経過を中止する必要があります。入院まで必要な状態かの判断には、状態の変化や状況を伝えていただくことが必要です。

2017-04-22T04:03:00+0900
  • ▼ 堀口 貞夫先生のプロフィール

    • 元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。

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