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34歳女性 2016-07-03T23:07:00+0900 2016.07.03

Q.産後の体調変化

1月に出産してから、蕁麻疹が出始め、もう慢性蕁麻疹になり、ずっと内服しています。以前より少しずつ良くなっていたのですが、夏になり、紫外線を浴びるようになってから、夜になると顔、腕、首周りが痒くて仕方ありません。以前から日光湿疹がたまに出ることがあったのですが、これも産後のホルモンバランスの乱れからなのでしょうか。タリオンを内服していますが、日光湿疹にも効きますか?気分的には効いているように思うのですが。ホルモンバランスが整ってくれば良くなりますかね…。日光を浴びれないのは辛いです。

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蕁麻疹の原因は多岐にわたり、症状もさまざまで、数日ですっきりしてしまう「急性蕁麻疹」から、何か月にもわたって症状が続く「慢性蕁麻疹」まで、いろいろな形をとります。日光蕁麻疹は、皮膚をひっかいたりしてできる機械性蕁麻疹や、温度により症状が出る寒冷蕁麻疹、温熱蕁麻疹と同じ「刺激誘発型の蕁麻疹」に分類され、原因悪化因子を除去することが第一です。日光を浴びられないのは辛いと思いますが、夜のかゆみを抑えるためには、当面日差しを避けるのは仕方ないかも知れません。薬物療法としては、抗ヒスタミン薬が治療の中心となります。最近では日常生活に支障が出ないよう、眠気の少ない「第二世代の抗ヒスタミン薬」が推奨されています。タリオンももちろんそれに含まれていますので、もし効果があるようでしたら内服を継続するとよいでしょう。慢性的な蕁麻疹は、症状が改善してからもしばらく予防的に内服を続けた方が結果がよいとされています。
性ホルモンは、免疫系に影響することが知られています。子供の喘息が圧倒的に男の子に多いように、性差がみられる疾患も数多くあります。蕁麻疹も、月経サイクルや妊娠、更年期などホルモンの変化に関係して生じることがあります。今回、産後のホルモンバランスの変化が一段落すれば、いずれ落ち着いてくる可能性は十分考えられます。ただ、それ以外にも、育児にともなう睡眠不足や精神的ストレスが関与している可能性があるかも知れません。お子さんが小さいうちは大変だと思いますが、あまりひとりで頑張りすぎずに、できる限り栄養と休息をとるよう心がけて下さい。

2016-07-03T23:07:00+0900
  • ▼ 渋谷紀子先生のプロフィール

    • 東京大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院小児科、愛育病院小児科などに勤務したのち、カナダのトロントに研究留学。帰国後は東大病院、山王病院、NTT東日本関東病院小児科などを経て現職。
      日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。四女の母でもある。監修した『はじめてママ&パパの0~6才 病気とホームケア』(主婦の友社)では、新米ママやパパのために、最新の病気について分かりやすく解説している。

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