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| 赤ちゃんとの生活が始まったときに直面する沐浴の難しさ。ちょっとしたコツを覚え、産後の生活を少しでも快適に過ごしましょう。また、赤ちゃんのすべすべお肌を守るためのスキンケアの必要性についても、具体的なデータをもとにお話がありました。 | ![]() ベビーケア・アドバイザー 圓山美保子先生
持田ヘルスケア(株)に勤務。各講習会やイベントで、妊婦さんやパートナー向けに沐浴実習を行う。関東を中心に全国各地の妊婦さん向けイベントで沐浴実習を行う(2006年だけで20回以上)。赤ちゃんの月齢、年齢別に合わせたスキンケアアドバイスも実施。 |
| お湯だけでは汚れが落ちないのでしょうか? また、入浴剤などを使用した方がいい?/夫の帰りが遅いけれど、私ひとりでもできる……?/赤ちゃんにどんなスキンケアが必要?/ベビーバスはどんなものが使いやすい? | ||
「では、なぜ沐浴が必要なのかというところからお話ししますね。赤ちゃんの肌はきれいに見えますが、大人が思っている以上に汚れがちです。まず、体重が2ヶ月で2倍、6ヶ月で3倍にもなるほど新陳代謝が活発です。また、小さい体なのに、汗腺は大人と同じ数だけあるので、とても汗っかきで、あせももできやすいのです。
それに加えて、おっぱいをこぼしたり、吐き戻したり、オムツをつけていたりでしょっちゅう肌が汚れます。さらに、生後1ヶ月ごろは、人生でもっとも皮脂の分泌が多い時期なんですよ。
また、この時期の赤ちゃんの皮膚は、厚さが大人の1/2~1/10しかないのです。生まれたばかりの赤ちゃんは赤いですが、それは皮膚が薄いので血管が透けているから。そんなに薄く、まだはたらきもしっかりしていない赤ちゃんの肌は、外からの刺激に対する抵抗力も低い状態。そこでまずは清潔にすることが、バリア機能が十分でないこの時期の赤ちゃんの皮膚にとって一番のスキンケアとなるのです。
何もしなくてもツルツルしていそうな赤ちゃんの肌ですが、実は皮脂量は生後1ヶ月をピークに、2~3ヶ月ごろから急激に減り始めます。そして、生後5~6ヶ月では、人生でもっともカサカサする時期を迎えるのです。正常な状態の皮膚には、水分の蒸発を防ぎ、肌のうるおいを保つ役割や、外からの刺激(アレルゲンや微生物)を防ぐ機能がありますが、乾燥していると、皮膚の表面が荒れてその機能が失われてしまいがち。そこで、皮膚を清潔にするのと同じくらい、保湿をすることがこの頃の赤ちゃんには大切になってきます。右のグラフを見てください。これは、赤ちゃんの月齢別に、ママが1日何回保湿ケアを行っているかを調べた図です。最初のうちは1日1回のケアだったのが、月齢が進むにつれケアの回数が増えていっています。ふだん赤ちゃんの肌をじっくり見ているお母さんが、乾燥を感じ取ってケアをするようになるんですね。
では、どのようなスキンケアがいいかというと、赤ちゃんによって個人差があり、すべての赤ちゃんに共通するスキンケアはないのです。赤ちゃんの月齢、季節、肌質に合わせて、臨機応変に保湿をこころがけてくださいね。肌の状態がいいときに、いろいろつけることはありませんが、乾燥が気になったらちゃんとケアすることが大事ですよ。 面白いもので、ママが几帳面だと赤ちゃんの肌がツルツルかというと、意外とほっぺがガサガサになっていたりします。なぜかというと、食べこぼしやミルクなどを何度もきっちり拭くからなんですね。きれいにした後は保湿してあげてください。
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![]() 「結婚後1ヶ月で妊娠をし、生活がめまぐるしく変化しました。音楽教室で声楽とピアノを教えています。妊娠中もできるだけ舞台に立ちたいと思っています」
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では次から、沐浴のちょっとしたコツを、お話ししていきますね。今回は沐浴剤を使います。

ではさっそく沐浴の手順を追っていきましょう。まずは、沐浴をするお部屋やお風呂場などを十分温めておきましょう。何で沐浴をするかですが、市販のベビーバスでももちろんいいですし、他にもいくつか方法があります。台所のシンクでシートを使ってするとお湯をためるのがラクですね。市販のプラスチック製の引き出しを使う方もいます。これは収納に困らなくていいですね。ビニールでふくらますタイプのベビーバスもありますが、沐浴中にへりに赤ちゃんが寄りかかると、そこからお湯があふれ出すこともありますので注意してくださいね。
沐浴の時間帯は、1日の生活のリズムをつくっていくうえで、だいたい一定の時間に決めた方がいいですね。授乳の直前で空腹のときや、授乳直後、深夜は避けてくださいね。また、指輪や時計は外して、やわらかい手で洗ってあげてください。それと、お湯からあげた後、すぐにふいて着替えができるよう、バスタオル、肌着、服などは一式そろえてそばに置いておきましょう。お湯には沐浴剤を適量入れて混ぜておきます。
![]() 「夫が家事にとても協力的なので、育児についても期待しています。妊婦さんの友だちを多く作って交流したいですね」
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服を脱がしたら、からだにあせも、湿しん、赤みがないかどうかよく見てくださいね。首のかさなり部分やわきの下なども、赤くなりやすいので皮膚をのばしてよく見てあげて。はだかにするときは、おなかにガーゼなどの布(通常沐浴布と言われます)をかけます。こうすることで赤ちゃんの不安は軽減されますよ。
お湯に入れる際の赤ちゃんの持ち方です。右の写真のように、左手で赤ちゃんの首の後ろをしっかり支え、おしりは後ろに4本指、前に1本指ではさんであげる形で足からそーっとつけていきます。首の後ろとおしりが安定していれば、赤ちゃんは安心します。ママがおたおたすると、赤ちゃんもおびえますので、しっかり支えて自信をもって。お湯に入れると赤ちゃんは暴れることが多いですが、足やおしりをベビーバスのどこかにつけてあげると安心しますよ。洗う順番ですが、上の方から足の方に向かって、が原則。頭は、ガーゼを使って、手のひら全体に力を入れる感じでガシガシ洗っちゃってくださいね。赤ちゃんの頭は結構脂で汚れています。その後、手、腕、ワキと首、胸、おなかとガーゼで軽く洗います。足や股は汚れやすいのでていねいに。
さて、ここで赤ちゃんをうつぶせにします。ひっくり返すときのコツは、右の写真のように赤ちゃんの左ワキに右手を入れ、左手で支えて赤ちゃんのあごを右腕に乗せるようにして抱えます。そのまま左手で、首の後ろや背中、おしりを洗います。最後に上を向かせ、10数えるくらい暖めてから赤ちゃんをお湯からあげます。水気を切ろうと赤ちゃんをふったりすると落とすもとなので、傾ける程度でOKですよ。


※この後、お一人ずつ沐浴を体験。「次にどこを洗うんだっけ?」「そでを通すときに赤ちゃんの腕が抜けちゃいそう…(関節が柔らかいので強くひっぱりすぎなければ大丈夫です)」とワイワイ言いながら実習されていました。
「いろいろ説明してきたうえで、こんなことを言うのはなんですが、沐浴は、要は赤ちゃんがきれいになればいいのです。目のふき方や顔のふき方にこだわりすぎず、気楽な気持ちでやってくださいね。
もうひとつ、『赤ちゃんをお湯に落としそうで怖い』とよく聞きますが、お湯に落ちたくらいで死にませんよ! 大丈夫です。抱っこにしても、あまりビクビクしないで気を大きくもって神経質にならずにね。育児全般についても、いろいろと、こうした方がいい、ああした方がいいと周囲から言われるでしょうが、全部その通りにしなくてもいいと思うので、まずは気楽に育児を楽しんでくださいね」
「肌着を脱がせる→沐浴→肌着を着せるという一連の流れを体験することによって、かなり自信がつきました」「産まれてすぐの赤ちゃんの肌は一番脂っぽく、その後乾燥肌の時期を迎えるなど、今まで知らなかったことを学べました」「早く自分の赤ちゃんをお風呂に入れてあげたくなりました」
参加者の方から堀口先生にご質問が寄せられています。今回はそれにまとめてお答えくださいました。いつもながら詳しく丁寧に教えてくださり、その一部をご紹介いたします。
「以前は、超音波検査というのはそう何回もしていなかったのです。他の先進国を見ても、エコー検査は妊娠期間中に4回ほどというところが多く、日本のように、検診のたびにエコー検査をするということはありません。そもそも妊婦検診の回数が日本ほど多くないのです。日本では15回以上検査があるかと思います。でも、たとえばアメリカでは1970年代、妊娠中の検診回数が7回以下だとハイリスクのお産になりますよ、といわれていました。これは裏を返せば、7回程度しか検診を受けない妊婦さんが多かったということですね。今でも日本ほど多く妊婦検診を受ける国は珍しいのではないでしょうか。
日本でエコー検査が増えてきた理由は、妊婦さんが写真を見たり、欲しがったりするからでしょうね……。でも、検査は本来必要がある時にやるもので、「何を知るための検査か」を意識しないまま漠然とやっていると、本当に異常があったときに見逃してしまう恐れがあるのではと思います」
「まず、最近の『無痛分娩』には麻酔が使われることが多いです。そこで、無痛分娩のデメリットというと、麻酔をすることでのマイナス面がありますね。
よく使われる硬膜外麻酔では、血圧が下がることが少ない、麻酔後の頭痛がほとんどない、長時間麻酔を続けられる、胎児に麻酔がかかることがない、などの利点がある一方、技術的に経験が必要、効果が期待したほどでないことがある、麻酔を効かせようとすると陣痛が弱くなることがある、などのマイナス面があります。このように、分娩の経過のほかに注意すべきことが増えるので、日本では無痛分娩が行なわれることが少ないのでしょうね。
また、産婦人科で、『うちでは麻酔を用いた無痛分娩をやります』とうたうと、全員の患者さんが麻酔でのお産を望んだときにでも対応できる数の、経験豊富な麻酔医がいなくてはならないことになり、このことも、なかなか無痛分娩をやりますと言えない原因ですね。日本にはそもそも麻酔医が不足しているのです。麻酔医を標榜する医者は約14,000人、産婦人科医は1万1千人、助産師2万4千人で、分娩数は1年に110万件です。ちなみに、麻酔を使ってのお産がいちばん行われている国はフランスです。呼吸法などでお産の痛みを和らげるラマーズ法がうまれたのもフランスですが、国内ではそれほど浸透しなかったようですね」
ここで堀口先生から、ゲストのご紹介がありました。「無痛分娩を含め、いろいろな産み方の選択肢があると思います。斎藤直美さんは3人のお子さんのうち、お2人を海で出産されています。今日はそのときのビデオを提供してくださいました」。そして上映された海での出産シーンビデオに、参加者の方から驚きの声があがります。斎藤さんが海中出産を選ばれた大きな理由は、上のお子さんと離れずにお産ができるからということでした。また水の中では腰痛を軽減でき、さらにプールにはない、自然のリズムの波が感じられるのでとても心地いいそうです。
![]() 3人のお子さんのママでらっしゃる斎藤さん。1番目のお子さんは産院での水中出産、2人目、3人目はそれぞれ、九州とハワイの海中でご出産。
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最後に、今回のクラスの後、参加者の方からいただいた意見をご紹介します。 「ハワイの海中分娩にはとても衝撃を受けました。どんなお産のスタイルでも自分が気持ちよくできるスタイルがベストだと思いますので、絶対コレじゃなきゃいけないというスタイルはないですよね。ただ、初めての分娩ですと、どのスタイルが自分と赤ちゃんにとって気持ちいいのかが正直わかりません。事前に分娩台に乗ったり、海に入ってみたり、お試しができるわけではないですから。となると、現時点でできることはバースプランを作成しながら、自分のお産に対する考え方を整理し、病院の方針と照らし合わせてみて一番納得のいく落としどころを見つけていくしかないのかなと考えます。実際は、理性で考えたバースプラン(あくまでもプラン)なので、本番では全く違うことを言ってるかもしれませんが…。それはそれで、そのときの自分の気持ちを素直に受けいれようと思います。それが最も『私らしいスタイル』になると信じています」
ベビカムより
沐浴の手順にとまどいつつも、みなさん赤ちゃん人形を上手に扱ってらっしゃいました。圓山先生からの、「要はきれいになればいいんですよ」、「お湯に落ちたくらいで赤ちゃ んは死にませんよ!」というアドバイスの通り、気楽に自信をもって洗ってあげてくださいね。
沐浴の手順にとまどいつつも、みなさん赤ちゃん人形を上手に扱ってらっしゃいました。圓山先生からの、「要はきれいになればいいんですよ」、「お湯に落ちたくらいで赤ちゃ んは死にませんよ!」というアドバイスの通り、気楽に自信をもって洗ってあげてくださいね。




