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ベビカム Weeklyリサーチ

余白VOL.25-3 産科不足調査 (その3)妊婦健診費用、どれくらい?
 

2007年11月29日(木)〜12月4日(火)
有効サンプル数 1064 (対象の妊娠・出産件数 1095件)

妊婦健診費用の平均、通常は4,700円ぐらいでも10,000円を超えるときも!
ベビカムでは、ウィークリーリサーチの第25回として、出産ジャーナリストの河合蘭さんとの共同で「産院不足についてあなたの実感していること(したこと)」のアンケートを実施しました。(その3)の今回は、妊婦健診の費用について取り上げます。
通常のときの妊婦健診費用の平均は4,700円ぐらいでした。『検査数が多い等で、高額になったときの費用』の平均は、「妊婦健診を欠かさず受けていた」方では11,382円のところ、「妊婦健診を受けないことがあった」方では2,000円以上も高額な13,405円でした。

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余白1. 妊婦健診、大多数の方はきちんと受診
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妊婦健診未受診のケースがニュースなどで報道されていますが、大多数の方は「大切なこと」だと感じている妊婦健診。
出産経験のある方906人のうち、96%の方は妊婦健診を「毎回欠かさず受けていた」と答えています。一方、906人のうち「受けないことがあった」方が37人、「受けていなかった」方が2人で、合わせて39人(4%)の方に妊婦健診未受診の経験があったようです。
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グラフ1
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余白2. 妊婦健診を受けなかった理由は?
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妊婦健診を受けなかった(ことがある)方39人にその理由を複数回答でお聞きしたところ、最も多かったのは「お金がかかったから」というお答えで、およそ6割の方が挙げました。次いで3人に1人の方が「経過は順調だと自信があったから」を挙げています。
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グラフ2
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余白3. 実際に妊婦健診はいくらぐらいかかるもの?
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「妊婦健診の費用」は、いくらぐらいかかるものでしょうか?
通常の場合の健診費用の平均金額は、出産経験のある方(2007年以前に出産の方)で4,641円、妊娠中の方で4,937円。これに対し、妊娠中に2〜3回ある、検査数が多い健診のときの平均金額は、出産経験のある方(2007年以前に出産の方)で11,465円、妊娠中の方で12,143円でした。
検査数が多くて高額になる健診では、平均金額で見ていつもの健診の2.5倍以上になることもあるようです。
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余白4. 妊婦健診を受けなかった方の健診費用は?
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2.で見たように、「妊婦健診を受けなかったことがある」方の最大の理由は『健診費用の高さ』でした。「妊婦健診を受けなかったことがある」方の健診費用はいくらぐらいだったのでしょうか?
結果は以下の通り。通常のときの健診費用の平均金額は4,700円前後で全体とほとんど同じでしたが、「検査数が多い等で、高額になったときの健診費用」の平均金額は、全体の11,465円に対し「受けなかったことがある」方では13,405円と、2,000円近い大きな違いが見られました。この『検査数が多い等で、高額になったときの健診費用の高さ』あるいは『通常のときの健診費用との違いの大きさ』が、妊婦健診から一部の妊婦さんの足を遠ざける原因⇒未受診妊婦を生む原因の1つと言えるかもしれません。
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グラフ4
 
余白5. 「費用が高いかも・・・」と思うと、安心して健診に行けない?!
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妊婦健診をまったく受けなかった方を除く出産経験のある方904人のうち、「妊婦健診に行くと安心できる」と感じられなかった方は46人(5%)にしかすぎませんが、こうした方と「妊婦健診に行くと安心できる」と感じられた方で、健診費用に違いがあったのでしょうか?
通常のときの健診費用の平均金額ではあまり大きな違いがみられませんが、「検査数が多い等で、高額になったときの健診費用」の平均金額では、「妊婦健診に行くと安心できる」と感じられた方の11,389円に対し、「妊婦健診に行くと安心できる」と感じられなかった方では12,876円で、安心できると感じられた方より1,500円くらい高額でした。
ハイリスク妊娠のため検査数が多かった方(=費用が高額だった方)が自身の妊娠について不安だった場合もあるかもしれませんが、2.で見たように、妊婦健診未受診の理由の第2位は「経過は順調だと自信があったから」ですので、健診内容で安心できる/できないという評価より「思わぬ高額の健診費用を請求されるかも・・・と思うと、安心して健診を受けられない!」という、妊婦のみなさんの不安な気持ちも反映された結果なのかもしれません。
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グラフ5
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今回のまとめ
産科不足調査(その1)では、産科不足が進行した影響で、分娩予約がむずかしくなってきている現状について、(その2)では、妊婦健診で感じる「混雑」「待ち時間の長さ」といった不安・不満についてレポートしました。

今回は、妊婦健診の受診状況と、妊婦健診の費用の関係について分析しました。

その結果わかったこと・・・。

大多数の方は妊婦健診を大切なことだと感じ、混雑や待ち時間の長さに不満を感じながらも、妊婦健診は欠かさず受診していました。しかし、全体の4%くらいですが「妊婦健診を受けないことがあった」という方もみられました。

そして、「妊婦健診を受けないことがあった」方の妊婦健診の費用、なかでも、『検査数が多い等で、高額になったときの健診費用』は、「妊婦健診を欠かさずに受けていた」方よりもあきらかに高額でした。この「思いがけず、高額の健診費用を請求されるかも・・・」という『不安感』が、妊婦健診から一部の妊婦さんの足を遠ざける原因の1つになっているとも考えられます。

通常の妊婦健診費用は4,000〜5,000円に収まることが多いものの、「検査数が多い等で、高額になるときの健診費用」は平均でも12,000円前後で、15,000円を超えることも珍しくありません。現在妊娠中の方やこれから妊娠を考えている方は、1回の妊婦健診で20,000円ぐらい必要な場合もあることを留意しておくべきでしょう。

妊婦健診は、妊娠23週(6ヶ月)までは4週に1回、妊娠35週(9ヶ月)までは2週に1回、妊娠36週以降(10ヶ月)は毎週の計14回ぐらい受診することが望ましいとされています。住んでいる自治体に妊娠したことを届け出て「母子手帳」を交付されれば、母子保健法により前半期1回と後半期1回の2回分の妊婦健診費用は行政からの補助があります。しかし、2回分だけでは十分でないため、平成19年に厚生労働省は少子化対策・子育て支援の一環として「妊婦健診費用は少なくとも5回分、できれば10回分以上を補助することが望ましい」旨の通達を出しています。

この通達に基づき、各自治体で妊婦健診費用の補助回数を増やす取り組みが行われつつありますが、自治体ごとの財政事情などの違いにより、最低限の2回分だけの補助にとどまるところから14回すべてに補助がある(≒妊婦健診は原則無料)のところまで、補助回数はまちまちです。補助の方法でも、母子手帳といっしょに「受診券」が配布されるところもありますが、出産後に申請して支給(精算)を受けるところもあり、事後精算方式では一時的とはいえ妊婦さんの経済的負担は軽くはありません。

昨今の経済情勢等の下、経済的にゆとりがない妊婦さんのことを考えれば、「妊婦健診費用の何回分を補助するか」のほか、『毎回の実際の健診費用の支払いの際に、無理なく支払いができるような健診費用の補助のあり方』の検討も必要かもしれません。

次回は、妊婦健診の混雑などの問題点改善の方向性について、お知らせしていきたいと思います。
最後に、妊婦健診の「費用」に対して寄せられた、みなさんのご意見・ご感想の一部を紹介します。

【妊婦健診はお金がかかります!】
■妊婦健診だけでも、多額の費用がかかります。これから妊娠したいと思っている人は、「健診貯金」をした方がいいでしょう。(31歳 2005年出産 東京都)
■私の住んでいる町でも、健診が3,000円のところもあれば5,500円のところもあり、内容はほとんど変わらないのに、なぜ? と思う。1人目だからこまめに健診も受けて安心をお金で買っているが、2人目3人目にもなると健診を受ける回数も半分ぐらいに減るのではないだろうかと今から思う。(30歳 妊娠中 愛媛県)
■お産難民が出るのもわかる気がします。母親のルーズさだけではないでしょうね。初診料だけでもせめて無料にするとか・・・ やむをえない事情を抱えた人のためにも、もっと配慮がほしいです。(44歳 妊娠中 大阪府)
■東京都杉並区では、妊婦健診費用の一部を産後に支給してもらえる制度もできたが、産後すぐには外出できないため、申し込みに行けるか不安もある。でも、せめて杉並区のように自治体で補助を出し、少しでも子育ての環境を整えるべき。(34歳 妊娠中 東京都)
■健診を受けない妊婦さんがいるという事実も信じられないが、1回の妊婦健診費用および出産費用が高額なので、自分も1回くらい健診に行かなくてもいいかなと思うときがある。(36歳 妊娠中 宮城県)

【でも、やっぱり妊婦健診は重要!】
■最近は経済的な理由から妊娠中の定期健診を受けない人が増えてきていると新聞記事で知りました。おなかの赤ちゃんのためにも、自分のためにも絶対に妊婦健診を受けてほしいと思います。(33歳 2006年出産 大阪府)
■妊婦健診は毎回きちんと受けて,出産する病院・産院なども早めにきちんと予約して手続きしておくことはとても大事なことだと思う。自分がきちんと考えておかないと、妊娠月数が進んでから何かあった時に、病院や制度の責任にばかりはしていられないと思う。(30歳 妊娠中 徳島県)
■今、救急搬送での妊婦のたらい回しの問題が言われていますが、これは病院が悪いのではなく自分が悪い! 自分のかかりつけの病院があればたらい回しにされずに済んだ話。私は臨月でも1週間ごとに妊婦健診に行くのは経済的に困難で、2週間に1回とか給料日のあとしか行けなかったですが、少なくともきちんと病院で妊婦健診を受けるべきです。(25歳 2003年出産 宮城県)
■健診は毎回数分で終わるものでした。そのわりには高額な費用がかかり、1回くらい受けなくても・・・ と思うこともありました。でも、子どもの異常をより早い時期に発見し対処するという目的もあるので、きちんと受けたほうがいいと思います。健診費用が高くて払えないという方は、生まれたあとの育児費用もどうするのでしょう? と思ってしまいます。(34歳 2005年出産 兵庫県)

 ★(その1)「出産できる場所が選べない?」は ⇒ こちら
  (その2)「妊婦健診の待ち時間の長さ」は ⇒ こちら
  (その4)「妊婦さんに心強い助産師の存在(助産師外来とオープンシステム)」は ⇒ こちら
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