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妊娠中から知っておきたい ベビーのスキンケア
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教えて先生!山本先生のベビースキンケアクリニック
ある大学の母子医療センター(※)が発表したデータによると、生後1ヶ月未満のベビーを持つママの“育児不安第1位”は、意外なことに、夜泣きでもおっぱいの量でもなく、湿疹やオムツかぶれなどの「肌トラブル」。ママたちを悩ませるベビーの肌トラブルについて、山本先生にお答えいただきました!
※出典:小児看護(第29巻第10号 2006年9月)
山本一哉先生 山本一哉先生

愛育病院皮膚科部長、医学博士

子どものアトピー性皮膚炎の予防や治療には国内外の医師からも定評があり、母親との対話を重視したその診察スタイルは、“皮膚科臨床医の手本”と呼ばれている。小児皮膚科のパイオニア。

Q.薬を使わずにスキンケアだけで湿疹をよくしたいのですが…。
A薬とスキンケアは役割が違うので、両方必要です。
湿疹などの肌トラブルがあるときに最も大切なのは、肌をできるだけ早く改善させ、ダメージを最小限に抑えること。それには薬の使用が効果的です。一方、スキンケアの役割は、肌にうるおいを与え、トラブルをくり返さないすこやかな肌にしていくこと。薬とスキンケアは役割が違うのですから、両方必要です。

薬とスキンケアの併用の仕方としておすすめなのは、スキンケアを行った上から、薬を重ねる方法。スキンケアをしてうるおった肌のほうが、薬の成分を効率よく吸収してくれます。
Q.あせもにさせないために、気をつけることはありますか?
A着せ過ぎ、温め過ぎに気をつけましょう
赤ちゃんは代謝が活発で体温が高いうえ、皮膚が薄く汗の害を受けやすいため、汗をかいて10分放置しただけであせもができるといわれています。ですから日頃から「服は大人より1枚少なく」「室温は25℃未満」「汗をかいたらこまめに拭く」ということを心がけましょう。

特に服を着せすぎないことはとても大切です。赤ちゃんはおむつをしていますから、ただでさえ暑いもの。そこに上下つながったロンパースを着せると熱の逃げ場がなくなり、さらにムレムレ状態に。できればロンパースは生後4ヶ月くらいで卒業させて、それ以降は上下分かれた服を着せましょう。夏は肌着もいりません。吸湿性のいいコットンのTシャツ1枚で、涼しくすごさせてあげてください。

また、赤ちゃんの手足は冷たいのが正常です。赤ちゃんは服に覆われていない手足から熱を放出して体温調節をしているので、逆に手足が温かくなっているときは、赤ちゃんが暑がっている可能性が高いということ。夏は素足で過ごさせるのが一番です。

とはいえ、薄着をさせると「赤ちゃんが寒いのでは?」と心配になりますよね。そんなときは服のなかに手を入れてみましょう。おなかや背中にぬくもりがあれば大丈夫。また暑かったり寒かったりすれば赤ちゃんはグズって知らせてくれますから、機嫌がよければまず心配はいらないでしょう。
Q.生まれたての新生児にも日焼け止めは使ったほうがよいでしょうか?
A赤ちゃんは紫外線の害を受けやすいため、ぜひ使ってください。
赤ちゃんの肌はとても色白で、紫外線から肌を守るメラノサイト(色素細胞)も未発達。大人より紫外線の害を受けやすい状態ですから、日焼け止めはぜひ塗ってあげてください。
日焼け止めは肌表面で紫外線をはね返すもので、肌内部に浸透しないため、低刺激で落としやすいものを選べば、肌トラブルを引き起こす心配はほぼありません。
普段使いであれば、SPF15〜20程度あれば充分です。

日焼け止めは必ず保湿ケアをした上から塗ってあげてましょう。ママがスキンケアした上から日焼け止めを塗るのと同じですね。
日差しの強い季節は、日焼け止めを塗るだけではなく、紫外線が強いとされる10時〜14時の外出はなるべく避ける、つばのある帽子をかぶらせるなどの心がけも必要です。
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Q.春夏でもベビーへの保湿ケアは必要?
A季節を問わず、1年中ケアをしてあげましょう。
ママご自身は春夏もケアを続けますよね。同じように、赤ちゃんにも1年中保湿ケアをしてあげてください。
春は意外に空気が乾燥していますし、夏であってもクーラーの効いた室内の湿度は11月並みになることもあります。しかも夏はよく汗をかくので、日中も肌を拭いたり、洗ったりすることが増えますね。肌をきれいにする機会が増えるということは、それだけ肌のうるおいも奪われているということ。「10回きれいにしたら10回保湿する」は、1年中実践していただきたい基本の「き」です。
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Q.ベビーの肌って、どうしてデリケートなのですか?
A赤ちゃんの肌はからだと同じく“発達途上”だからです。
からだのほかの臓器と同じように、肌も誕生後に成長を続けています。ということは、赤ちゃんの肌は発達途上で不完全だということ。肌の一番表面でバリアの役割を果たす表皮の厚みは、大人でさえラップ1枚ほどしかありませんが、赤ちゃんの表皮はその約半分ほどの厚みしかないのです。これはさまざまな刺激を受けやすく、うるおいも逃げやすい、非常にデリケートな状態と言い換えることができます。

肌のバリア機能は3歳までに段々と形づくられていきます。この肌の成長期をいかにすこやかな肌状態で過ごさせるかが、その後の肌状態を左右するといっても過言ではありません。
Q.ベビーの肌はプルプルだし、スキンケアなんて必要なさそうだけど…。
A生まれたての赤ちゃんの肌にこそ、スキンケアは必要です。
赤ちゃんの肌がプルプルでみずみずしいのは、羊水や胎脂でうるおいに満ちたママの胎内で守られていたから。ところが誕生した途端、赤ちゃんの肌は乾燥や紫外線など、さまざまな刺激にさらされます。

人間の赤ちゃんは「1歳までは胎外胎児」と呼ばれます。これは、1歳までの赤ちゃんは胎児と同じような“未熟な状態”であるということ。まだおなかの中にいたほうがいいような時期に誕生するのですから、スキンケアでしっかりと保湿し、うるおいに満ちていたおなかの中の環境に少しでも近づけることが大切なのです。
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Q.赤ちゃんへのスキンケアは「カサカサしたときだけすればいい」と聞きました。
Aカサカサしてからでは手遅れになることもありますよ。
皆さんが心配する皮膚の病気のひとつ、アトピー性皮膚炎は、乾燥が引き金となって始まります。つまり、「カサカサは病気の始まり」ともいえるのです。
スキンケアによって乾燥が良くなることももちろんありますが、多くの場合はカサカサしてから保湿ケアすると良くなるのに時間がかかり、肌ダメージがますます進行してしまいます。トラブルのある肌を良くするのは薬の役割、スキンケアは「すこやかな肌を保つ」ものですから、カサカサしていなくても毎日の習慣にすることが大切です。
Q.保湿ケアはお風呂のあと1回だけでいいのですか?
A拭いたり洗ったりするたびに保湿ケアを心がけて。
お風呂のあと1回だけでは不十分です。ママは毎日朝晩スキンケアしますよね。赤ちゃんの肌はママより未熟でデリケートな状態なのですから、ママ以上にこまめなスキンケアが必要です。
お風呂上がり、朝、顔を拭いたあとはもちろん、日中も頬や口まわり、おしりなどを拭いたあとは必ず保湿ケアをしてあげてください。
「10回きれいにしたら10回保湿する」という心がけでケアしてあげましょう。
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Q.保湿ケアはどんなものを選べばいいの?
A全身に伸ばしやすい乳液タイプがおすすめ。
保湿剤にはローション、クリーム、オイル、ジェルなどさまざまなタイプがありますが、おすすめは乳液タイプです。肌をうるおわせるためには水分と油分の両方が必要ですが、乳液には水分と油分がバランスよく配合されており、これ1本でケアを済ませることができます。しかも伸びがよく、全身に塗るのも簡単ですよ。
 
山本先生からの一言アドバイス

赤ちゃんの肌についての正しい知識をママに持っていただくことで、赤ちゃんの肌をすこやかに育てることができます。「よかれ」と思ってやっていたことが、肌トラブルの原因になることもあるので、早合点や思い込みは禁物。トラブルかなと思ったら必ず専門医に診てもらいましょう。

山本先生がおすすめする「基肌育」ってなあに?
毎日のスキンケアで健やかな肌を育てましょう
「基肌」とは、健康になろうする本来の力を備えた肌のこと。この基肌を育てるためには、生まれてすぐから少なくとも3歳までは、毎日スキンケアをすることが大切です。スキンケアといっても難しいことはありません。基本は「やさしく洗ってしっかり保湿」。日々のちょっとした心がけで、一生モノのすこやかな肌を手に入れられる可能性がグンと高くなるのです。




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