急病の子・けがをした子を運ぶ(きゅうびょうのこけがをしたこをはこぶ)

なるべく動かさないで手当てを。人手をかけて運ぼう


 急病の子どもやけがをした子どもは、なるべくその場を動かさないで手当てします。しかし、車道や火災現場など、手当てに適さない危険な場所では、適切に、安全に手当てができる場所へ子どもを運びます。
 ひとりではなにもできません。まわりにいる人に応援を求めましょう。できるだけ担架や戸板にのせるなどして、子どもの体にむりな力が加わらないように注意して、静かに運びます。
 あわてて抱いたり、背負って走ったりするのは、症状を悪化させることにつながりかねないので注意します。
 運ぶ際は、子どもの呼吸の状態や顔色の変化に気をつけて、静かに運び、つぎのようなことにも注意します。
★首や体を曲げたり、ねじったりしない(脊髄を損傷していると危険)。
★けがをした部分にさわらない。
★体を締めつけない。

1人で運ぶ


 抱きかかえられない子どもの場合は、背中側にまわり、わきの下から両腕を入れ、片方の腕を両手で握って静かに運びます。子どもの両足をかさねるようにすると運びやすくなります。
図「1人で運ぶ」
 毛布やシーツにくるむようにしてあお向けに寝かせて運ぶ方法もあります。1人で運ぶのは最小限にし、できるだけ周囲の人の応援を求めましょう。

2人で運ぶ


 1人が頭と背中を、もう1人が腰と足を支え、体をねじらないようにして運びます。その際1人が左側なら、もう1人が子どもの右側にくるように。首や背中を曲げたり、ねじったりしないように静かに運びます。

首や背中の損傷がないとき


 首や背中などの損傷がなければ、2人の腕を交差させるように組んだ上にすわらせ、子どもの腕を2人の肩にまわすようにして運ぶこともできます。
図「2人で運ぶ①」
図「2人で運ぶ②」

3人で運ぶ


 3人で、それぞれ子どもの頭部、腰、足の3か所を支え、頭と体、とくに首や背中は曲げたりねじらないようにして、水平に保った姿勢をくずさないように、静かに運びます。
図「3人で運ぶ」

子どもを動かすのは最小限に


 いずれの場合も、まずその場を動かさないで手当てすることが原則です。動かすのは最小限にしましょう。

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