急性咽頭炎・扁桃炎(きゅうせいいんとうえん)

どんな病気?


ウイルスや細菌の感染により咽頭や口蓋扁桃に炎症が起こり、痛みや発熱がみられます。

症状


咽頭炎は通常、かぜと呼ばれています。
 咽頭粘膜の発赤がみられ、発熱、のどの不快感や痛みではじまり、せきや鼻汁などもよくみられます。進行するとのど全体に炎症が広がり、赤くはれ、痛みが強くなります。
 扁桃炎は単独で生じることはなく、通常は、咽頭炎の炎症が口蓋扁桃まで広がってできたものです。
 肉眼で見ると、口蓋扁桃の表面に発赤が強くみられるもの、扁桃の表面のくぼみ(陰窩)に分泌物がたまり、黄白色の点(膿栓)がみられるもの、扁桃表面に灰白色の膜(偽膜)がみられるものもあります(偽膜性扁桃炎)。咽頭炎と同様ですが高熱が続くことがよくあります。

原因


ウイルスや細菌の感染によって、それらが増殖・活動し、のどや扁桃の粘膜組織に炎症を起こします。
 大部分は、かぜのウイルスに感染して起こります。細菌性のものでは、A群β溶血性連鎖球菌(溶連菌)によるものが多いとされていますが、全体の15%以下です。
 アデノウイルス、EBウイルス、ヘルペスウイルスに感染したときには、扁桃にしばしば偽膜がみられ、5~10日ほど高熱が続くことがあります。溶連菌の感染によるものは、扁桃に白色の膜がみられることがありますが、軟口蓋に多数の出血班がみられることが特徴です。

治療


大部分がウイルス感染のため、これといった治療法はありません。発熱や痛みに対しては、解熱・鎮痛作用のあるアセトアミノフェンやイブプロフェンなどを投与します。
 細菌感染が疑われる場合以外は、抗生物質は必要ありません。
 ただ、溶連菌によるものは、急性糸球体腎炎やリウマチ熱を合併することがあり、注意が必要です。
 細菌培養や溶連菌迅速検査を行い、早急に診断を確定し、10日間程度ペニシリン系の抗生物質を投与します。
 ただし、EBウイルスの感染が原因の場合、ペニシリン系の抗生物質で発疹を起こすことがあるので、注意が必要です。

家庭でのケア


発熱や咽頭痛があればアセトアミノフェンやイブプロフェンを医師の指示どおり使用します。
 細菌性の場合には抗生物質の内服を行うこともあります。とくに溶連菌による感染の場合は、指示された期間、きちんと内服することが大切です。
 のどの痛みや発熱のために食欲がないようなら、痛み止めを服用させたあとに、水分や食事をすこしずつ与えます。

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