おたふくかぜ(流行性耳下腺炎・ムンプス)(おたふくかぜ)

どんな病気?

耳下腺がはれて痛む、全身疾患です。3歳以上の幼児や学童に多く発症します。

症状


耳下腺がはれて、発熱し、頭痛や食欲不振を訴えます。食べ物を口にするときに、耳が痛いということも多いでしょう。
 耳下腺のはれは、発症して3日めくらいで最大になります。また引き続いて、もう一方の耳下腺がはれてきます。といっても25%の子は片側のはれだけですんでしまいます。はれる期間は個人差がありますが、約1週間というところです。また、あとから顎下腺もはれることがあります。
 熱は一時的に40度近くになることもありますが、だいたい3〜4日で落ち着きます。
 合併症として、中枢神経系の合併症が約10%にみられます。軽症で入院するほどではないものも含みますが、そのほとんどは髄膜炎(「髄膜炎」)です。典型的な髄膜炎になると耳下腺がはれだして3〜10日後に、はげしい頭痛、嘔吐などの症状からはじまります。また、ごくまれに膵炎(「急性膵炎」)や脳炎(「急性脳炎」)を起こす子どももいます。難聴(「難聴(乳幼児)」)も頻度こそ少ないのですが、重大な合併症の1つです。年長児では精巣炎(睾丸炎)と卵巣炎が合併症として重要です(「睾丸炎」「卵巣炎」)。
 なお、しばしば耳下腺をはらす子どもがいます。これは反復性耳下腺炎で、おたふくかぜとはちがいます(「反復性耳下腺炎」)。

原因


ムンプスウイルスが感染して発症します。潜伏期間は16〜18日、感染期間は発病の数日前から耳下腺のはれがひくまでの7〜10日です。なお、感染しても発症しない子が30〜40%います。

治療


有効な薬はなく、高熱や耳下腺の痛みには解熱鎮痛剤を使用します。

家庭でのケア


安静にし、高熱時には白湯、麦茶、果汁などの水分を補給して脱水症状を防ぎます。口をあけるのがつらいので、スープや果汁、ヨーグルト、ゼリーなど、かまないで流し入れることができる食べ物を与えます。すっぱいものは唾液を分泌するときに、のどが痛むのでひかえます。
図「おたふくかぜ・家庭でのケア」
ほおのはれが痛いときは、冷湿布して、口の端から水分をそそぐとらく。

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