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チャイルドシート無しの結果
- テーマ:安全
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●今回取り上げる交通事故の状況
2月5日の午後10時45分頃、大阪府泉大津市内の国道26号交差点で、右折しようとした軽ワンボックス車と、対向車線を直進してきた乗用車が衝突する交通事故が発生した。
●チャイルドシート非使用の乳児だけが死亡
軽ワンボックス車には、無職女性(20)とその長男(生後2ヶ月)のほか、女性の友人の大人3人の、合わせて大人4人乳児1人の計5人が乗車していた。乳児は、左側の後部座席(助手席の後ろ)に座った女性の知人男性に抱かれていたようだ。
軽ワンボックス車の後続車の運転者によれば、「右折用の矢印信号が青になったので右折しよう発進したところ、直進してきた対向車が突っ込んできた」状況で衝突し、軽ワンボックス車は大破した。
この事故で、乳児が頭を強打して死亡したほか、大人4人も足を骨折するなど重軽傷を負い、対向車の運転者の男性(63)も軽傷を負った。
対向車の運転者の呼気から、基準値を超えるアルコール分が検知されたため、大阪府警和泉署は、この男性を自動車運転過失致死傷と道路交通法違反(酒気帯び運転)の容疑で逮捕している。
●最大の原因は「飲酒運転」でも、それだけが問題ではない
無論、この交通事故の最大の原因は、逮捕された男性(63)の飲酒運転であることは言うまでもない。ただ、これは交差点で車どうしが衝突した事故の原因ではあっても、それだけで乳児の死亡という結果につながったかどうかについては、いろいろと考えさせられるところがある。
●クローズアップされる「チャイルドシート非使用」という事実
乳児が乗車していたのは「軽ワンボックス車」であった。ワンボックス車とはいえ、軽自動車なので、乗車定員は大人4人である。この車に大人4人乳児1人の計5人で乗車した時点で定員超過であり、当然、チャイルドシートを設置できる余地もない。
また、車も乳児の母親のものではなく知人のものであり、チャイルドシートはもとより持っていなかったのだろう。この状況で、後部座席に座った男性に抱きかかえられていた乳児は、衝突事故の衝撃で(おそらく前部座席の背後に)頭を強打したようだ。極論すれば、よく言われる「赤ちゃんをエアバッグ代わりにする」状況だったかもしれない。
●品行方正な生活の理想論を並べても、こうした悲劇は減らない
「飲酒運転する人が悪い」「そんな深夜に乳児を連れて出歩くのが悪い」という声もあるだろう。
ただ、現実に軽ワンボックス車に乗車していた大人4人は、重傷とはいえ足の骨折程度にとどまっている。すなわち、車のボディは大破したものの、生存空間は残っていたことを示している。
この状況であれば、きちんとチャイルドシートを使用していれば、乳児も致命傷は負わなかった可能性が十分に考えられる。
別に深夜でなくても飲酒運転をする不届き者は皆無ではないし、単純にスピードに酔いしれて一般公道を猛スピードで走る者、仕事その他で先を急いで注意がおろそかになる者など、危険な運転者が多数存在するのが現実だ。
そうした危険運転者に「突っ込んでこられた」ときに、自分自身や子どもの命を少しでも救う可能性を高めるものは、きちんとシートベルトやチャイルドシートを使用すること以外にはありえない。
●自分自身や子どもを「守る」という発想が第一
「チャイルドシートの窮屈さを嫌がってぐずる子どもを、走行中でもシートから降ろしてあやすのが愛情か? どんな状況でも降ろさないのが愛情か?」という『議論』も、よくある。
どんな状況でも、子どもをチャイルドシートから降ろさない人は、「自分がどんなに気をつけていても、事故に巻き込まれる可能性もある」と認識している人だ。こうした人は、自分自身も慎重に運転するので事故に遭う確率そのものが低いし、シートベルトやチャイルドシートの常時使用を励行しているので、もし事故に遭っても、重大な事態に至ってしまう可能性も低い。
少しぐらいなら大丈夫だろう・・・と、子どもをチャイルドシートから降ろしてしまう人は、それだけ心に『スキ』がある。そうした人は、自分自身が運転する際にも、「これぐらいは大丈夫だろう」と、一時停止の必要な交差点で安全確認を怠ったり、急な車線変更をしたりなど、事故を招きやすい危険な運転をしがちであり、結果的に事故に遭いやすい。そして事故に遭ったとき、シートベルトやチャイルドシートを装着していない場合も多いため、「こんな低速で・・・」というような事故でも、死亡などの重大な結果を招きがちである。
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