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火を使わないから安全ですか
- テーマ:安全
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●空気の乾燥で火災が多発
1月9日の関東地方の天候は、みぞれ混じりの冷たい雨模様だったため「乾燥注意報」の発令が続く状況はひとまず途切れたが、これも一時的で、天候が回復するとふたたび空気の乾燥した状態は続くという。
「大雨注意報」「強風注意報」など他の多くの気象注意報は、その気象現象が直接的にもたらす被害(風水害)を警告するのに対し、「乾燥注意報」は、やや特殊な注意報だ。すなわち、空気が乾燥したからといって、それがただちに何らかの(気象)災害を起こすわけではないが、そこに何らかの人為的要因(「放火」という故意、あるいは、「コンロやストーブ、たばこなどの火の不始末」という過失)が加わったときに火災が発生しやすくなる状況に対して、注意を促している。
実際、年明け以降、犠牲者の発生する火事が各地で発生している。この数日に大きく報じられたものだけでも、
(1)1月6日 千葉県松戸市の団地で0~4歳の乳幼児3人が焼死
(2)1月6日 東京都東大和市で放火とみられる火災により女児(8)が焼死
(3)1月7日 奈良県奈良市で高齢の夫婦が焼死
(4)1月7日 東京都世田谷区で男児(10)、女児(8)を含む家族4人が焼死
という状況だ。
(1)については、乳幼児3人を自宅に置き去りにして「何らかの事情で」外出していた母親が、取り調べに対して当初は「病院に行っていた」と供述したものの、その後「パチンコに興じていた」ことが判明している。
(2)からは、あらためて、出火原因の第1位が11年連続で「放火」であることを思い知らされる。古新聞・ダンボールなどの燃えやすいもの(放火犯に、火をつけたいという衝動を起こさせる可能性のあるもの)を戸外に放置しない、などの自衛策も重要だろう。
●火を使わないから安全?
(3)については、高齢夫婦が使用していた電気ストーブが、出火原因の可能性の1つとして指摘されている。
電気ストーブでは、ハロゲンヒーターの事故が多発していることはすでに何度も報じている通りだが、この件の電気ストーブがハロゲンヒーターだったかは報じられていない。ただ、高齢夫婦ということで、火を使う石油ストーブなどではなく、火を使わず室内の空気も汚さない、何らかの電気ストーブを使用していたのだろう。
しかし、火を使わない電気ストーブであっても、長時間つけっぱなしにすることは危険だ。実際、過去の火災事例では、就寝中に電気ストーブをつけっぱなしにしていて、寝返りをうった際に布団の端がストーブ本体に触れてしまい、出火したというものも皆無ではない。
(4)については、直接の出火原因は、仏壇に線香をあげようとしていた祖父の不注意だと報じられている。「線香の火がバスタオルに引火」とも報じられたが、その後の一部報道では、「着火具(着火用ライター)にガスを補充したあと、試しに使用したら炎が噴き出し、仏壇の横に掛けてあったバスタオルに引火した」状況とも伝えられている。
この着火用ライターも、マッチを使わなくてもガスこんろ、仏壇の線香やろうそくなどに火をつけられるということで、高齢者などに人気の生活便利グッズであるが、取り扱いを誤ると、マッチ以上に思わぬ危険性が潜んでいる。
●火を使わなくても熱源は危険!
みなさんにお伝えしたいのは、電気ストーブにせよ、着火用ライターにせよ、直接的に火を使わないことで「火を使わないから安全」と強調されるあまり、熱源であることへの警戒心まで薄れているのではないか、ということだ。
火を使わなくても火災の原因になる可能性のあるものは多数存在することを、忘れないでほしい。
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