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こんにゃくゼリーと企業姿勢
- テーマ:子どもの事故
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●ついに一時製造中止になった、マンナンライフの「蒟蒻畑」
このところのテレビ・新聞等のマスコミ報道や、ベビカムニュースでご存じの人も多いと思うが、乳幼児や高齢者がのどに詰らせての窒息事故が問題になっていた「こんにゃく入りゼリー」で、ついに最大手のマンナンライフ製「蒟蒻畑」シリーズのうち、スーパーやコンビニエンスストア向け商品がこの10月8日から一時製造中止と発表された。現時点では製造販売の再開について言及されていないので、場合によってはこのまま商品そのものが消え去るのかもしれない。
●これまでの業界の対応
国民生活センターが、こんにゃく入りゼリーでの窒息死亡事故を初めて把握・公表したのは1995年だった。以後1999年までに発生した死亡事故は10件で、41歳女性のほか、高齢者(68歳以上)が3人、1~2歳の乳幼児が4人、6歳の児童2人が亡くなっていた。
事故が問題化した当初は、とくに1~2歳の乳幼児が亡くなったことが問題視されたため、業界はまず、乳幼児の事故防止に重点を置いた対策として、ポーションパックのゼリーのサイズを、コーヒーフレッシュぐらいの大きさから現在のサイズに大型化する対策をとった。乳幼児がまるごと飲み込んだら、いかにものどに詰まりそうな大きさにすることで、「乳幼児に与えないでほしい」と、暗に訴えようとしたのだろう。
しかし、その後も死亡事故は発生し、とくに昨年、ある程度ものを噛んだり飲み込んだりの力が発達していると思われる7歳児童の死亡事故がたて続けに2件報じられてから、業界も対策強化に動き、具体的に子どもや高齢者が食べるのは危険と警告する、以下の「統一マーク」を商品パッケージに表示することを始めた。

その後、このマークが表示された商品が流通するようになったが、実際に店頭でマーク(が表示された商品)の実物を見たとき、筆者は「これで果たして警告の効果があるのか?」と思ったのが正直な感想だった。表示が小さくて、目立たないのだ。
もっとも、業界が制定したのは「統一マーク」の図案で、それをどんな大きさで表示するかは各事業者に委ねられた。当然、もっと目立つ大きさにして、危険性を強調することもできただろう。ただ、こんにゃく入りゼリーの製造・販売業者には零細業者も多く、『「この商品は危険です」と強調してあるような商品では、売上ひいては経営に影響する・・・』という心理からか、「一応、警告もしています」ぐらいの、小さめの表示にしかならなかったようだ。業界がこうした消極的とも言える対応に終始するなかで、今回の「祖母(=高齢者)が孫(=子ども)にゼリーを与えての事故」が起こった。
●「餅」をのどに詰まらせることとの違い
「こんにゃく入りゼリーが悪いのではなく、不注意な大人が悪い」「餅をのどに詰まらせる窒息事故の方が、はるかに多い」などの意見も、十分理解できる。
ただ、「餅」はすべてが食品メーカーの商品ということもなく、家庭でついた餅を食べて、のどに詰まらせることもある。商品の餅を購入したとしても、製造時そのままでなはく、煮たり焼いたりなど「調理」してから食べるもので、のどに詰まらせることには調理方法の影響も大きい。また、のどに詰まらせる事故が多いことも一般的に認知されており、その点で、餅をのどに詰まらせる・詰らませないは自己責任の部分が大きいだろう。
一方、こんにゃく入りゼリーは、とくに調理などせず、メーカーは安全なものを作っているという前提のもと製造時そのままの状態のものを口にするという点で、餅とは違う。当たり前のように口にして危険があるのであれば、その危険性や警告表示が制定されたことを知らせる責任は、第一義的にはメーカーや販売店など、業者・業界側にあるだろう。
業界は、その責任に積極的に向き合ってこなかったことで、結果的に、積極的に向き合うことでの損失(警告を大きく表示することでの一時的な売上減)を大きく上回る損失(大掛かりな製造販売中止)を負い、大人のダイエット食品(おやつ)としての商品支持者の期待やニーズも裏切ることとなった。
ここまでの経緯が、こんにゃく入りゼリー業界にとっても、他の業界にとっても、教訓として生かされることを望みたい。
⇒国民生活センター ホームページ
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・今までの死亡事故17件で、亡くなった人の年齢や性別も報告されている。
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