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お産の日

出産大百科

●お産の兆候

お産が近づいてくると、赤ちゃんはだんだんと産道の方へ下がっていきます。これまでは、胎児によってママの胃が圧迫され、食欲が落ちていたと思いますが、急に胃がすっきりしてきます。逆に、膀胱が押されるようになるので、トイレが近くなることもあるでしょう。

●お産の始まり

まず、おしるしがあり、しばらくして陣痛が始まり、お産の進行の途中で破水するというのがお産の「モデルケース」に思われますが、実際にはお産の始まりは三者三様です。
陣痛から始まるお産、おしるしから始まるお産、破水から始まるお産…このそれぞれのケースを見ていきましょう。

(1)陣痛で始まるお産

陣痛とは、赤ちゃんを押し出そうと、規則的に繰り返して起こる子宮の収縮のことです。感じる痛みの強さは人それぞれですが、だんだん強くなります。周期的に痛みがやってきて、痛みと痛みの間には全く痛みを感じないのが特徴。陣痛が始まるしくみははっきりわかっていませんが、赤ちゃんが脳からホルモンを分泌し、母体に陣痛を起こさせるきっかけを与えるのではないかと言われています。赤ちゃんが、「もうそろそろ出るよ」とママに合図を送ることで、出産が始まるのですね。

臨月になると、おなかの張りが頻繁にあったり、軽い痛みをたまに感じたりするので、陣痛がきても「ホンモノ」かどうか気づかないのでは? と不安に思うかもしれません。でも本物の陣痛は、単発ではなく規則的に、また次第に間隔を縮めてやってくるので、違いははっきりわかるはず。本当の陣痛かどうかわからないような子宮収縮で生まれてしまうなら、こんなに幸せなことはないですよね。ただ周期的な「おなか」の痛みだけを注意していると病院に行くのが間に合わないことがあります。周期的な「腰」の痛みとして感じることもあるからです。最初は1時間おきや30分おきだった痛みが、だんだんと5、6時間かけて10分周期になってきたら本格的な陣痛です。痛みが来た時刻をメモしておくと陣痛の周期がわかりやすいでしょう。

陣痛の前段階として、前駆陣痛というものがあります。前駆陣痛は、不規則な周期で子宮の収縮が続き軽い痛みを伴うこともあるという、いわば陣痛の予行練習のようなものです。前駆陣痛があってから、すぐ翌日に陣痛がきたという人もいれば、本番までかなり間が開く人もいます。

たいていの産院や病院では、陣痛が10分間隔になったら来るように指示していると思います。でも、痛みがくる周期が不規則、胎動が全くなくなった、などの気になる症状があったら、早めに病院に電話して相談しましょう。
何も問題がなければ、陣痛が10分間隔になってから電話連絡し、あわてず病院へ向かいましょう。この段階から分娩まで、平均して初産婦さんで12~16時間、経産婦さんでも6~8時間かかります。

陣痛の「みんなの出産体験記」はこちら

(2)「おしるし」で始まる

お産が近くなると子宮口が少し開きます。このとき子宮の壁にくっついている卵膜がちょっとはがれて、少し出血することがあります。これと子宮の入り口の粘液とが混じり、粘り気のある出血があることを「おしるし」と言います。予定日が近くなり、いよいよ出産間近という時の出血で、量はごく少量です。おしるしがあったら、病院に連絡し指示を仰ぎましょう。また、注意したいのが大量の出血(月経の、量が多いときくらい)があった場合です。おしるしで大量の出血があることはないので、別の原因が考えられます。すぐに病院に連絡しましょう。

おしるしがあったということは、子宮口が少し開いてきたという証拠ですが、すぐに分娩となるわけではないので落ち着いて。おしるしの後、しばらくすると陣痛が始まることが多いので、そろそろ出産という心構えを持ちましょう。そのほかは、買い物や散歩に行くなど、普段と変わらない生活をしていても大丈夫です。今のうちに、お風呂やシャワーでさっぱりしておくのもいいですね。

(3)破水で始まる

胎児を包んでいる卵膜が破れて、羊水が流れ出るのが破水です。赤ちゃんは卵膜によって守られているので、この膜が破れることで心配なのが胎児の細菌感染。よって、すぐに病院に連絡して入院する必要があります。お風呂に入るのは、感染予防の観点から禁止している病院が多いですが、シャワーはOKというところもあります。
いきなりドバッと羊水が流れ出るものだけが破水ではありません。尿もれかな? という程度の、水がチョロチョロとしか出ない破水もあります。破水であれば、からだを動かすたびに少し流れ出るとか、意識して力を入れても自分で止められず流れ出てきてしまうのが特徴です。しかし、自己判断せず、迷ったときは病院に連絡して診察してもらうのがいちばんです。

破水の場合、できるだけ安静に移動するため、病院へは車で行きましょう。大量の羊水が流れ出ているようなら、車のシートにビニールとバスタオルなどを敷いて。流れ出る羊水が少量なら夜用ナプキンを当てるだけで大丈夫です。
病院に着いてからは、車いすで病室に移動し、安静にしてお産につながる本格的な陣痛を待つことになります。この間、血液検査や母体の診察などで、赤ちゃんに細菌が感染していないか注意が払われます。

破水の「みんなの出産体験記」はこちら

●お産の進行

本格的な陣痛が始まってから分娩までを、3つの時期に分けて説明します。

  • 分娩第1期
    陣痛開始 お産の日 子宮口に頭がぴたり お産の日
    陣痛開始 子宮口に頭がぴたり
  • 分娩第2期
    子宮口が全開して頭が出る1 お産の日 子宮口が全開して頭が出る2 お産の日
    子宮口が全開して頭が出る
  • 分娩第3期
    胎盤が出る お産の日
    胎盤が出る

(1)分娩第1期(開口期)

陣痛が10分間隔になってから、子宮口が10cmくらいに開き全開大になるまでを、分娩第1期といいます。
10分間隔で陣痛が来る頃は、痛みの時間は1回20~30秒のことが多く、まだ落ち着いて痛みを逃すことができる時期です。この頃は積極的に歩いたり、院内の階段を上り下りしたりすると陣痛を促進できるといわれています。産院などによっては温かいお風呂につかって、リラックスできるところもあります。破水している場合にはお風呂は禁止です。診察では、子宮口がどれくらい開いているか、破水している場合はその状況の確認をします。また、分娩監視装置をつけて陣痛のペースを測ったり胎児の心拍数に変化はないかを診てもらったりします。

  陣痛の間隔がだんだん5分、4分…と短くなり、痛みは徐々に強くなります。呼吸法にはいろいろな流儀がありますが、深呼吸をしたり、ゆったりと呼吸をするように意識したりすることでからだの緊張をとるのが目的です。痛みを恐れると、体に力が入って余計に痛さを感じるので、今まさに生まれ出ようとしている赤ちゃんの姿を想像しながら、自然の流れに身を任せるようにしましょう。

また、身内の方がいっしょにいらっしゃるなら、腰をさすってもらったり、ツボを押してもらったりしてもらうよう、事前にお願いしておくといいですね。ベッドに横になっているより、よつんばいになったり、前かがみになったりすると楽になることもあるようです。
陣痛の痛みは人によってそれぞれで、生理痛の痛さ、ひどい腰痛、骨がきしむ痛み、下痢のときのおなかの痛みなど、感じ方が違うようです。また、お産の進み具合に合わせて、下腹部の痛みが、腰骨、恥骨の痛みへと変化して感じられることもあります。

  陣痛が2、3分おきに来るころには、子宮口が5cmくらいに開き、いきんでしまいたい感じになるかもしれませんが、この時にいきんでもまだ赤ちゃんがスムーズに生まれてきません。からだに力を入れずに「いきみ逃し」をして、やり過ごしましょう。このとき、誰かにテニスボールや手のひらで、肛門付近をグッと押してもらうと楽になる人も多いようです。

 

(2)分娩第2期(娩出期)

やがて、痛みの時間と休みの時間が約1分ずつ交互にやってくるようになってきます。呼吸法をコントロールできなくなるほど、痛みが最高潮になって来た頃、診察を受けて子宮口が10cmほど開いていたら、いよいよ分娩です。
助産師さんの指示に従って呼吸したりいきんだりしましょう。陣痛には、最後まで休みの時間があるので、痛みがないときには、肩の力を抜きゆっくりと呼吸をして、次のいきみまで体力を温存します。いきむときは、声を出したり、うなったりすると力が逃げてしまい逆効果です。
この頃、陣痛の痛みが頂点になったときに、パチンと音がして、破水することがあります。

さて、赤ちゃんは産道を通りやすいようにからだの向きをうまく変えながら、ママのいきんだ力で少し降り、いきみを休んでる際には、少し戻ったり止まったりしながら、だんだんと出口に近づいてきます。 そして、赤ちゃんの頭が外に見えかくれすることを「拝臨」と言います。排臨後、何度か頭が出たり入ったりしますが、やがて、いきんでいない時にも頭が出るようになります。これを「発露」といい、こうなったら、思いっきりいきむのは禁物。「ハッハッハッハッ」という短促呼吸に変え、会陰に負担がかかるのを避けるようにします。頭が見えた時点で、必要に応じて、会陰切開の許可を求められます。あそこを切るなんて、想像するだけで怖い…という方もいるかもしれませんが、「痛みはほとんど感じなかった」というママが多いようです。

赤ちゃんの体でもっとも大きい頭が出たら、ひと安心。次に片方ずつ肩を出して、後はスルッと誕生です! 赤ちゃんは元気に泣き声をあげて、初めての肺呼吸をします。

(3)分娩第3期(後産期)

赤ちゃんが出てきたら、数分後に胎盤も排出され、これを後産といいます。この後、会陰切開をした場合はその部分の縫合をします。この段階は15分もあれば終了します。

 

●お産直後

赤ちゃんは、さっと拭いてからお母さんに抱っこしてもらいます。生まれてすぐに、素肌で赤ちゃんを抱っこすることを「カンガルーケア」といい、ママと赤ちゃんがお互いの体温、心音、においを感じることで、母子のつながりを深める効果があります。ただ近年、カンガルーケア中に赤ちゃんの容態が急変し、医療スタッフの確認が遅れて死亡するケースがあることがわかってきました。カンガルーケアを行う場合は、十分な管理体制のもとで行われるか、事前に医師や助産師に確認しておきましょう。

母乳はできるだけ早い段階から吸わせることで、免疫物質が多く含まれた初乳を、赤ちゃんによりたくさんあげることができます。最初は母乳の出がよくなくても、頻繁に吸わせることで、母乳の出もよくなります。
その後、ママは2時間ほど安静にしながら、子宮の収縮や出血などの観察があります。これまで苦しんでいた陣痛はうそのようになくなり、赤ちゃんを抱っこしたりできる平穏な時間が訪れます。母子同室の場合、母体と赤ちゃんが問題ないと判断されたら、いっしょに過ごし始めます。母子別室の場合は、入院中、新生児室にいる赤ちゃんに、ママが病室から定期的に授乳をしにいきます。

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