スギ花粉のセシウム調査を開始

  • 2011-11-04 14:29
  • 一般公開
  • テーマ:放射能関連
来春の花粉シーズンに備えて、林野庁は11月から、東京電力福島第1原子力発電所に近い福島県浜通りのスギ林を中心に、スギ花粉に放射性セシウムがどれだけ含まれるかの調査に乗り出します。これは、広い範囲に飛ぶスギ花粉が何らかのからだへの影響があるのではという問い合わせが相次いだために、実態を把握することが目的です。

調査は、スギの生葉に含まれる放射性セシウムが、11月にかけて成長する雄花や内部の花粉にどれくらい移行するかを調べます。

文部科学省が6月に行った調査では、スギの生葉に含まれた放射性セシウムの最高値は1キロ当たり17万7600ベクレルでしたが、林野庁によると、葉から花粉にどの程度移行するかはまったく予測ができないとのこと。

専門家の意見もまちまちで、埼玉県産の狭山茶などから基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたことから、一定の量が葉から雄花に移行する可能性はあるとみる人もいれば、常緑樹のモミの木の調査で、古葉から新しい葉に移行しなかったことから、現時点では葉から花粉に移行するとは考えにくいとみる人もいます。

スギ花粉は例年、関東地方では2月上中旬から飛び始めます。気象情報会社「ウェザーニューズ」の予測では、来春の飛散量は全国的に今年より7割減の見込みです。

林野庁によると、福島県内のスギ林は約18万5000ヘクタールで、花粉の飛散距離は風速や風向によって数百キロに上り、関東地方に到達する可能性もあるそうです。そのため、東京電力福島第一原発から近い阿武隈山地の杉林など福島県内の約100カ所のほか、関東地方でも調査する予定で、場所については選定中とのこと。

林野庁では、花粉ができる時期から来年1月まで調査を行い、12月には中間結果を公表する予定です。




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